日本代表決定戦で準優勝しWCS2014マスターカテゴリの日本代表になった私は、ワシントンで行われた世界大会に参加してきました。
長いので続きを読むからどうぞ。
8/14 ワシントンへ
日本代表団は8月14日、成田空港から出発。
トラベルアワード持ちの日本代表団は、日本代表決定大会各カテゴリ上位4人、ポケモン竜王戦の上位者、昨年の世界大会の成績上位者、未成年選手の保護者、ポケモンカードの日本代表、運営スタッフなど、合わせて50人ほどです。
ゲーム勢より、ポケモンカード勢の方が人数は多かったですね。このうちゲーム・マスターカテゴリ(年齢無制限)は、日本代表決定大会で上位に入った私、とにーさん、ケンジさん、Scarさんと、前回世界大会の準優勝者であるげべぼさんの5人です。
偶然にも、飛行機の席は家族でラスチャレに参加するまーやまさん(2011年シニアチャンピオンのやまちゃー君の父)の隣でした。世界大会経験豊富なまーやまさんから、今までの世界大会や外国での過ごし方の話を聞けて良かったです。私からは、ジュニアカテゴリのこうた君(やまちゃー君の弟)が使う構築のアドバイスをしました。ラスチャレ、世界大会で役に立ったと言ってもらって嬉しかったですね。
ワシントンと日本は時差13時間。12時間半のフライトの末、同じく14日の午前にワシントンダレス空港に到着。
バスに30分ほど乗り、
選手が宿泊するホテル、マリオット・マーキス(Mariott Marquis Washington,DC)に到着します。
ダンジョンのようなホテル。何度か迷いました笑
7日間宿泊する部屋。めっちゃ広いです。
午後は自由行動。ワシントンを出歩きます。
ワシントンは夏にも関わらず涼しくて過ごしやすい気候でした。「緑の都」と言われるだけあって自然豊かで良いところです。飯を除けば…
夕方からは、ラスチャレに来ていたぷくまるさん達とスパイミュージアムに行ったりして遊びます。時差ボケにならないか心配でしたがこの日は遊び疲れたのでぐっすり眠ります。
8/15 世界大会前日、ラスチャレ、ポケモンコンサート
15日、ラスチャレが行われる日です。世界大会の会場、コンベンションセンター(Walter E. Washington Convention Center)に初めて入ります。
↑左手前の建物がマリオット・マーキス、右がコンベンションセンター。
二つの建物の間には地下通路もありました。
案内板
入り口
歴代世界大会上位者たちが紹介されています
会場中央
会場左手(ゲーム大会が行われる側)
会場右手(カード大会が行われる側)
対戦エリア
世界各地から大勢のポケモンファンが押し寄せていました。こういう光景を見ると「世界のPOKEMON」を実感して嬉しくなりますね。😂
会場を歩いているだけで興奮しました!
ポケモンコスプレイヤーの姿も。写真には撮れませんでしたが「ゴツゴツメット」のコスプレが一番面白かったですね笑
ラスチャレ(Last Challenge Qualify)は、各カテゴリの上位4人が世界大会の参加権を得ることができるイベント。既に世界大会の参加権を得ている私は参加しませんが、高みの見物日本勢の応援に行きました。
予定時間より少し遅れて15時からスタートします。マスターカテゴリの参加者は500人近くといったところ。日本からは40人ほどが参加。最終的にゆういちさんが世界大会に進出します。ゆういちJAPAN実現です。
この日は、参加賞や選手用Tシャツの受け取り、選手用の物販もありました。
↑世界大会の参加賞はノートやデッキケース、プレイマット、ナップサックなど多数。
↑Tシャツと帽子には黒と白の2種類があり、黒のものは物販でも買えない選手限定のものです。
夜8時頃からはポケモンオーケストラコンサート。会場はコンベンションセンターから少し離れたワーナー劇場(Warner Theatre)。
ワシントンに行く2週間ほど前、ぺかちうさん、びりーさんの隣の席を予約をしていました。
初代からXYまでの各世代から3曲ずつ、オーケストラアレンジされた曲が演奏されます。金銀のエンジュシティやDPの伝説ポケモン戦など。スクリーンには曲に対応したゲーム画面が映され、ポケモンの歴史を振り返るような感じでした。11月にリメイクが発売されるルビー・サファイアの曲には特に聞き入っていました。
サプライズゲストが何人か現れますが、最後にMr.Masudaが登場。増田ァ!増田さんの指揮で演奏されたのはXYのエンディング曲「KISEKI」。世界からポケモンファンが集まるイベントに相応しい曲ですね。
リラックスしつつ、翌日の世界大会のモチベを上げるのに最適なコンサートでした。
16日 世界大会
そしていよいよ決戦の日、8月16日を迎えます。現地時間9時に会場に集合。開会式が行われます。
(動画の前半が開会式。つがーるさん撮影、タッツーさん編集)
冒頭のムービーはとてもクール。必見です。02:35ぐらいに私とげべぼさん、ナコさん、へきさん、ぷくまるさんの姿も映ります笑。前日会場にて、ムービーの撮影に協力して欲しいと頼まれたので撮ったものです。「seriousな雰囲気で頼むよ」と言われたのでseriousに笑
ムービーの後は増田さんも登場。新しいメガシンカポケモンの紹介をされるようです。去年の世界大会開会式ではメガガルーラが初公開されました。今年はメガヤドランが初公開…のはずでしたが、残念ながら情報がネットで先に出てしまったようです。サプライズにはならず…
開会式後は選手ミーティング。選手証を受け取りバトルボックスをロックします。ここで間違いがあっては大惨事なので、パーティは前日に念を入れて確認しました。
今回、私が使うパーティはサザンクチートです。
ワシントン出発前まで、知り合いに頼んだり、ツイッターで募集したりして何試合かマッチ戦の調整試合をやりましたが、22勝4敗ぐらいでかなり調子が良く、自信を深めていました。
選手ミーティングでは韓国のSejunと同じ席だったので少し話します。シェイクハンドしてもらい、サインも貰いました!ガラガラやブーバーなど変わったポケモンを毎年使っているSejun。今日はどんなポケモンを使うんだろう。
対戦形式など
対戦レポートを書く前に、世界大会の対戦形式、試合形式、雰囲気について触れておきます。
対戦ルールが「カロスダブル」であることは言うまでもありませんが、対戦形式は「マッチ戦」「スイスドロー」と日本の国内大会ではあまり馴染みがないもの。どちらも世界大会では毎年行われている形式です。
マッチ戦は対戦を3戦行い、2試合先取した方が勝ち、というもの。バトルボックス固定のため3試合とも同じパーティを使う必要がありますが、試合ごとに選出を変えることはできます。2戦目3戦目では相手のパーティの情報を得た状態で戦うため、1戦目2戦目でいかに情報を隠しつつ対戦するか、得た情報をどう活用できるかといった駆け引きも生まれます。また、初見殺しのようなギミックは、一度見せると2戦目以降通じにくくなります。
スイスドローは勝ち数負け数が同じ人同士でマッチングが組まれる形式。
ニコニコ大百科の説明が詳しいです。
今大会は64人、一人あたり6試合行います。スイスドローラウンドの上位8名が決勝トーナメント(TopCut)に進出でき、その優勝者が世界チャンピオンになります。
日本代表決定大会の時もそうでしたが、ライブ大会ではバトルビデオは撮れない仕様になっています。思い出に残したい対戦だし、世界大会専用のバトルフィールドも用意されているのでビデオは残したいですが残念。メモを取ることはできます。…が、カロスダブルは1ターンあたり45秒と短いので対戦の経過を丁寧にメモするのは不可能に近いです。私もあまり詳細なメモは取れなかったので、対戦レポートに曖昧な部分も多いですがご理解願います。
外人との挨拶は、対戦前には「good luck」や「have fun」、対戦後には「good game」「fun game」「nice game」など。外人と話すのは楽しいし、英語もっと勉強しとけば良かったと思いました。
対戦の前後には握手をします。私は記念として対戦相手にサインを貰うことにしていました。外国での大会であるため、体調面も気を遣わなければなりません。
時差ぼけや気候の違い、冷房がガンガン効いた会場、マスターカテゴリのみ昼食休憩なし。私は大丈夫でしたが、日本代表やラスチャレ勢には体調を崩された方もいたようです。
日本人のスタッフ(ジャッジ)は一人だけのようで、不明なところはその人に尋ねていました。会場には6台ほどのモニターがあり、対戦中の選手以外は観戦することができます。
対戦レポート
・1戦目
vs. Ben Hickey 選手(アメリカ)
相手は開催国アメリカの代表。初戦ということでめちゃくちゃ緊張します。ただ、マッチ戦なので一戦目負けても勝つチャンスがあるし、一本勝負の日本代表決定大会よりは気楽にプレイできました。
相手のパーティはゴチルクチートのトリパ。ガルーラガチアンチな面子ですね。ガブリアスやゲンガーなど速いポケモンも含まれており、スイッチのような動きや普通のビートダウンをしてくるかもしれません。
一応、メガゲンガーとゴチルゼルの滅びの歌+影踏みやトリルゲンガーの線も意識しておく必要があります。3戦とも、サザンドラでゴチルゼルのトリル妨害を狙いつつ、トリルが張られた場合はヒートロトムとクチートで対応する方針でいきます。
1本目
こちら | |
相手 |
※先発は左から二匹。以降の対戦レポートでも左二匹を先発とします。
初手はゴチルゼルに地震と悪の波動を撃ちますが守られます。こちらのガブリアスが相手のメガクチートのじゃれつく+ふいうちで倒され、サザンドラの悪の波動だけではゴチルゼルを落としきれず、トリルを起動されてしまいます。相手のクチートがサザンドラの前で強気に動いてきたのが意外でしたが、相手はこちらのサザンドラを拘り眼鏡だと想定し、炎技で拘るなら問題ないと考えていたのかもしれません。あるいは守るを切っているクチートだったのかも。
トリル下、こちらのヒートロトムとクチートで相手のハリテヤマクチートに対応し、さほど不利にはなりませんでしたが、トリルが切れてから、相手の珠ガブリアスに上を取られて苦しい形になります。一度だけ、サザンドラが相手のガブリアスに流星群を狙った場面があったものの外す…結局ガブリアスが倒しきれず負け。
2本目
こちら | |
相手 |
1ターン目、相手のゴチルゼルとこちらのサザンドラが守る。相手のガブリアスのドラゴンクローをサザンドラが守り、こちらのガブリアスのドラゴンクローで相手のガブリアスを削ります。
2ターン目、ガブリアス同士の同速です。こちらのガブリアスが先に動けば地震+悪の波動で相手のガブリアスゴチルゼルを一掃できるのですが、先に動いたのは相手のガブリアス。珠ドラゴンクローでサザンドラが倒され、またもトリル起動を許してしまいます。
トリル下、こちらはガブリアスとヒートロトム。ガブリアスはクチートの威嚇とゴチルゼルの甘えるで攻撃が3段階下がり、ロトムはオバヒで特攻が2段階下がっており、この二匹を影踏みでロックされ、かなり苦しい状況になります。しかし、相手の並びはゴチルゼル+ハリテヤマ(火炎球や毒毒玉なし)で、あちらにもトリル下で決着を着けるだけの火力がありません。
ハリテヤマの岩雪崩を避けたこともあって、ヒートロトムをしぶとく生き残らせることに成功。二度目のトリルを使われた後、ガブリアスがハリテヤマのインファイトで先に倒されます。しかし、今まで影踏みされて出せなかったクチートを死に出しすることができ、形勢は逆転します。
ハリテヤマ、ゴチルゼルをクチートで次々と倒し、トリルが切れてから相手のクチートも上から殴って倒し、辛勝。
3本目
こちら | |
相手 |
ここまでの2試合、岩雪崩や悪の波動で怯みを狙っていますが、相手のゴチルゼルはまだ怯んでいません。そろそろ…と思っていると本当に悪の波動で怯んでくれました()
「トリパはマッチ戦で一度は事故る」と聞いたことがありますが、まさにこのこと。トリル起動を阻止したことで、かなり楽になります。相手はやむなくゴチルゼルをクチートと入れ替えますが、その交代際に悪の波動を当ててHPを半分削ります。これによってクチートも難なく処理でき、勝利。
結果:×○○ 勝ち
逆転マッチ勝利。2戦目途中までは負けを覚悟していたため、嬉しい1勝でした。
・2戦目
vs Dayne O' Meara 選手(オーストラリア)
2戦目の相手はオーストラリアチャンピオンのDayneさん。聞き取りやすい英語を使ってくれる、とても感じのよい方でした。相手もラプラス好きとのことで意気投合します。
相手のパーティを見て驚きます。電気弱点のポケモン4匹+避雷針ライチュウ。キングドラやルンパッパ無しでニョロトノ単刺し。ファイアローとニョロトノを除けば、使用率の低いポケモンで構成されています。尖っているものの、意外と隙が少ないです。
一本目
こちら | |
相手 |
ムクホークの命がけをガブリアスの襷で凌ぎ、返しの攻撃でライチュウにダメージを与えます。途中交代を繰り返して(こちら)ラプラスメガクチート(相手)ラプラスメガルカリオという場面。
まずメガルカリオのインファイトでこちらのラプラスが倒されます。返しのメガクチートのじゃれつくでメガルカリオを倒して勝ち確かな。ところが…
「相手のラプラスの絶対零度!一撃必殺!クチートは倒れた!」
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
なんと絶対零度を一発目で当てられます。1ターンで2匹失う形となります。サザンドラとHP1のガブリアスではメガルカリオに勝てるわけもなく負け。
二本目
こちら | |
相手 |
メガルカリオを警戒し、ラプラスを抜いてヒートロトムを投入。しかし、避雷針を持つライチュウが猫騙しから二連守るを使ってしぶとく居座り、10万ボルト・電磁波を使えません。
やむなくオーバーヒートをライチュウ方向に撃つと相手のライチュウはボルトチェンジ…?ここで相手の控えはルカリオしかいなかったため、オーバーヒートで出落ちさせることに成功します。ラッキーw
最後はヒートロトムとライチュウのタイマンになり、オーバーヒートで押し切って勝ち。
三本目
こちら | |
相手 |
相手の先発はニョロトノラプラス。この先発を見た時点できついと思いました。こちらはラプラスを選出していなかったため、水の一貫がかなり厳しいです。
オボンニョロトノとチョッキ貯水ラプラスを崩し切れず、雨天で強化された波乗りハイドロポンプで押し切られて完敗。
結果:×○× 負け
絶対零度を当てられなければこのマッチを取れていたと考えると悔しいですが、こちらのパーティではチョッキラプラスとメガルカリオが厳しかったのも否めません。Dayneさんはこの後、スイスドローラウンドを突破し、決勝トーナメントに進まれたようです。私も彼ぐらいラプラスを上手く使いこなしてみたいものですね。
・三戦目
vs. Ray Rizzo 選手 (アメリカ)
世界大会三連覇の実績を持つレジェンダリートレーナー、Rayが三戦目の相手です。世界大会で彼と戦えるのはとても嬉しいです。
相手は強力な全体技を持つメガカメックス・メガリザードンYが両方入った破壊力のあるパーティです。こちらとしては、貯水ラプラスや電磁波ヒートロトムで耐えつつ攻めるか、それともガブサザンサナで前のめりに攻めていくか。相手のパーティに追い風を使いうるポケモンはいないし、鋼タイプもいないので、上を取って前のめりに攻める方向で行きます。
一本目
こちら | |
相手 |
カメックスモロバレルの並びに対し、サイキネ地震でごり押します。メガカメックスにダメージを入れることで潮吹きの威力を弱め、有利に試合を進めますが、後半相手のサンダーがこちらのクチートに対して「あの技」を使ってきます。
「相手のサンダーの威張る!クチートは混乱した!」
世界共通語のSwaggar、しかも物理に威張る!!!!
アメリカの国内大会において、Rayが威張るサンダーを使っていたのを見ていたので、このサンダーも威張るを持っているかもしれないとは思っていました。まさか本当に使ってくるとは
面白いけど焦りました。でもまぁクチートは自傷せずに動いてくれて勝ち。
「Swaggar is not GOD」
二本目
こちら | |
相手 |
相手は選出をがらりと変えます。今度はカメックスではなくリザードンが相手です。
こちらは初手両交代を選択、その後も交代の多い試合になりますが、相手の4匹が分かった時点で、ガブリアスの全体技+サーナイトのマジカルシャインで一掃できそうだと考えました。
まずはメガクチートの不意打ちを相手のガブリアスに当て、サーナイトのマジカルシャイン圏内に追い込んでおきます。あとはマジカルシャイン+ガブリアスの全体技でひたすら押して勝ち。以前慎重クチートを使っていたRayのことなので今回のリザードンもガブリアスの岩雪崩を耐えるぐらいの調整はしてありそうですが、マジカルシャインのダメージと併せて落とします。
結果:○○ 勝ち
全体的にガブリアスとサーナイトが刺さっていました。
・4戦目
vs. Jan Michelberger選手(ドイツ)
3戦終わって後半戦。4戦目の相手はヨーロッパ勢、ドイツ人のJanさんです。この試合は会場のモニターの1つで中継されることになります。
パーティを見てかなり厳しい相手だと思いました。飛行タイプのいない私のパーティではメガギャラドスの型破り地震が止めきれないのです。龍の舞を舞われることは絶対に防がなくてはなりません。またフェアリー枠がサーナイトではなくニンフィア。サーナイトと違って悪の波動や不意打ちを半減されてしまうため、倒しづらい相手です。
一本目
こちら | |
相手 |
案の定メガギャラドスが厳しく、型破り地震でクチートと炎ロトムを倒されてしまいます。こちらはサザンドラとガブリアスのみになったため、ニンフィアで詰みを覚悟します。
しかし、ニンフィアの攻撃技が全体技のマジカルシャインではなくムーンフォースだったことと、ガブリアスが地震を急所に当ててくれたおかげでなんとかニンフィアを突破し勝ち。
二本目
こちら | |
相手 |
序盤はライチュウのアンコール、ナットレイの宿り木の種を効率よく交代で凌ぎ、有利な展開。ギャラドスの龍の舞を読んで、ヒートロトムで勇気の電磁波、これも通ります。
しかし、ナットレイへの交代を警戒してクチートのアイアンヘッドをニンフィアに撃たなかったため、ムーンフォースでサザンドラが落とされてしまうことに。この時ナットレイはHP半分ぐらいでした。アイアンヘッド二発で落とせたはず。交代されても問題はなかったため、大きなプレミだったと思います。
メガギャラドスに型破り地震を撃たせてしまいヒートロトムとガブリアスも倒され、負け。
三本目
こちら | |
相手 |
ヒートロトムでギャラドスのメガシンカを釣り、サーナイトで縛ろうと思っていました。しかし、警戒されてなかなかメガシンカされません。そのサーナイトは交代際にナットレイのジャイロボールを受けてしまい、落とされてしまいます。ライチュウのアンコールで詰められてメガギャラドスを落とす手段が無くなり、負け。
結果:○×× 負け
負けましたが熱い試合でした。中継をツイキャスで撮ってくれた方がいてそれを振り返るとプレミも多かったので反省。
2-2となり、予選抜けの可能性を作るためにはここから2連勝する必要があります。
・五戦目
vs. Matthias Hellmoldt 選手 (ドイツ)
5戦目もドイツ人が相手です。マスターカテゴリのドイツ勢は今年15人とのことで、ヨーロッパ勢の中で最も多い人数、世界大会全体でもアメリカに次ぐ人数を占めています。
相手のパーティはこちらと4体被り。貯水持ちのポケモンが入っていることも同じです。大きく違うのは、こちらがサーナイトを入れているのに対し、あちらはギルガルドを入れていること。そうなるとこちらのガブリアス・サザンドラは動きやすそうです。
こちらのメガクチートは相手にあまり刺さっていないため、一本目は選出を控えることにします。
一本目
こちら | |
相手 |
こちらのサザンドラは準速。カロスダブルでは耐久調整をして素早さにあまり振らないサザンドラも多いので、サザンドラミラーで抜ける可能性は高いと考えていました。しかし、相手のサザンドラの方が速く動き、流星群でこちらのサザンドラが落とされます。相手のサザンドラは臆病最速なのか、それとも同速だったのか。
というわけでサザンドラを失ったものの、ラプラスが相手のヒートロトムの10万ボルト・サザンドラの悪の波動を耐えて、それぞれにハイドロポンプ・フリーズドライで反撃、さらに最後に残ったシャワーズを貯水で詰ませるという働きをしてくれ、勝ち。
二本目
こちら | |
相手 |
こちらは初手でガブリアスをクチートに交代。無償でクチートを出すことができ、威嚇を撒きます。
2ターン目、相手はクチートをサザンドラに交代しますが、交代際にこちらのメガクチートのアイアンヘッドが決まり、急所に当たって倒します。
相手のサザンドラを倒したことでこちらのサザンドラは動きやすくなり、ギルガルドとクチートを縛っていき勝ち。
結果:○○ 勝ち
ストレートで勝つことができました。次はいよいよスイスドローラウンド最後の試合。ここまで3勝2敗であり、勝って4勝2敗にできれば決勝トーナメントに進める可能性があります。
六戦目
vs. Florian Wurdack 選手 (ドイツ)
最後の試合になります。ここまで昼食休憩もなく13連戦で疲れていましたが、まだ決勝トーナメント進出の希望はあるため気合を入れて臨みます。最後の相手はイタリア地区大会の優勝者。強敵です。
相手のパーティにはこちらの苦手とするメガルカリオが入っています。メガフシギバナが出される可能性もありますが、サザンドラとクチートを出しておけば問題ないはず。
一本目
こちら | |
相手 |
初手、ルカリオのメガシンカ守るを読んでゲンガーに集中攻撃を決めます。この試合はメモが少ないので途中経過は割愛しますが、最後に、相手マリルリ水ロトムvsこちらサーナイトクチートで2対2になります。水ロトムがメガクチートに鬼火を撒いてきた場合、こちらが力負けする可能性があります。しかし、水ロトムは電磁波を持っており、鬼火は無いようでした。
マジカルシャインとじゃれつくで二匹を倒し、一戦目は勝ち。
二本目
こちら | |
相手 |
対ルカリオに備えて、なるだけガブリアスを温存して立ち回ります。この試合も最後は2対2になります。
素直にラプラスを守らせるか、メガルカリオの守るを深読みしてあえてラプラスを動かすか、択です。ただ、ラプラスといえばチョッキが主流で守るを持っていないことも多い、と相手は考えそうなので、ラプラスを守らせます。結果、メガルカリオはラプラスにインファイト、これを守ってガブリアスの地震でメガルカリオを仕留めます。最後に残ったサザンドラを二匹で処理して勝ち。
結果:○○ 勝ち
・最終結果
スイスドロー | 相手パーティ | 戦績 | マッチ結果 |
一戦目 | ×○○ | Win | |
二戦目 | ×○× | Lose | |
三戦目 | ○○ | Win | |
四戦目 | ○×× | Lose | |
五戦目 | ○○ | Win | |
六戦目 | ○○ | Win |
6マッチ、計15戦が終わりました。
結果は4勝2敗。オポネント次第では決勝トーナメントに進出できるため祈ります。…が、無理でした。世界20位となりトップ8には残れず、私の夏は終わりました。
プレミや絶対零度は悔しいですが、それよりも構築に反省点が多かったかなと思います。特に今回苦戦したメガルカリオとメガギャラドスは、あまり意識していないポケモンでした。日本代表決定大会ではどちらも使用率が0〜1で、各国の大会の決勝戦でもあまり目立った活躍は見せていませんでした。
↓参考
(WCS2014日本代表決定大会パーティまとめ:のしんさんのブログ)
(【カロスダブル】VGC2014 各国の代表決定戦の結果、上位構築の紹介など:たろいもさんのブログ)
むしろカロスダブル後期はサンダーが台頭したことで、ギャラドス・ルカリオはすっかり使用率を落としたというイメージを持っていました。そのため、構築を組む際にこの2匹のマークは薄くなっていました。しかし、今回対戦した相手だけでなく、優勝者と準優勝者もそれぞれメガギャラドスとメガルカリオを使っています。それを考えると、仮に私が決勝トーナメントに進めても上位に行けるかは怪しかったかもしれません。逆に、使用率が高いと予想し厚めにメタを張っていたガルーラスタンや雨パとは一度も当たらず、世界大会全体でも使用率は低いようでした。
海外環境の情報をもっと調べておくべきだったか、あるいは世界大会という場である以上、様々なポケモンが使われることを想定して広めにメタを張っておくべきでした。
世界大会参加者使用ポケモンの一覧(Nugget Bridge)
他のマスターカテゴリの日本勢は、げべぼさんが6-0で決勝トーナメント進出確定(すごすぎ)
とにーさん、ゆういちさんは私と同じく4-2でワンチャンでしたが、オポネント差で決勝トーナメントに上がれませんでした。決勝トーナメント準々決勝にてげべぼさんは一本目を先取。行ける、と思っていましたが2本目3本目で負けて惜しくもベスト8。
一方、シニアカテゴリでは、やひろ君が決勝トーナメントに勝ち上がっています。やひろ君はシニアの日本チャンプ。日本代表決定大会の決勝戦では剣舞ファイアローを使っていました。私と同じく福岡から来ていて、今回の旅でも結構話して仲良くなりました。
しかし、準々決勝で負けてしまったようです。
これで日本勢は全滅…
していませんでした。
ジュニアカテゴリの日本勢が大健闘しています。ベスト8中5人が日本人。強い!!!!!
その中でも、ラスチャレ抜けから勝ち上がったこうた君が決勝戦に進出します。16日は準決勝までが行われました。決勝戦は翌日。楽しみです。
17日 サブイベント、決勝戦、交流会
決勝戦はこの日の午後から。午前中はサブイベントが行われました。
サブイベントの1つは、8人集まれば即開始のトーナメント。ルールはカロスダブル、制限なしダブル(禁止伝説なども有り)、マルチのどれかです。
優勝賞品は世界大会限定のプレイマット。価値があります。
各トーナメントで優勝し、アド取りの翁と化す日本人たち()
私もカロスダブルで2回優勝し、プレイマット2枚を手に入れます。
Scarさんと組んでマルチバトルのトーナメントにも出ます。そこで、シンガポールから来ている陳宗穎さんとお会いしました。日本代表決定大会の決勝戦を分析されていたり、日本の大会にかなり興味を持っていたそうです。日本語も達者な陳さん。私が世界大会で使ったパーティ記事を英語に翻訳して頂けることになりました。ありがとうございます。
世界大会限定配信のギルガルドもこの日受け取ります。何人かに受け取りを頼まれていたのでその分も受け取ります。3V固定などではないらしく、厳選は極めて難しそうです。
64人トーナメントが行われる、という情報を耳にします。突発大会大好きマンとしては、出ないわけにはいきません。早速予約します。定員はすぐに埋まったようでした。
ちなみに結果は1落ち。萎えた~
決勝戦の時間になりました。まずはジュニアカテゴリのこうた君。
ガルーラスタンミラーで1-1となり三戦目にもつれ込みますが、見事なプレイングで勝利。おめでとうございます!
日本人のチャンピオンは兄のやまちゃー君以来ということで、山本家はやはり偉大です。
シニアカテゴリではトリルゲンガーが活躍。
マスターカテゴリでは韓国のSejunが優勝。
パーティ構築もプレイングも精度が高く、文句なしの世界チャンプでした。ゴチルゼルに釣られてきたサザンドラを影踏みでロックしてスカーフサーナイトで狩ったり、防塵ゴーグルなどで対策されつくしたモロバレルではなくパチリスでギャラドスを守ったり、深く考えられたパーティです。
特にパチリスのインパクトは強く、決勝戦を見てダブルバトルに興味を持ったという方もいるのではないでしょうか。インタビューでのSejunの発言も印象的でした。「どのポケモンがこの戦略に合ってるか1匹ずつ洗って突き詰めていけば今回の様に珍しいポケモンが入ってくることもある」
どの決勝戦も観客側は盛り上がりました。
凍ったファイアローの真似をする外人たち笑
へ(^O^)へへ(^O^)へへ(^O^)へ
決勝戦といえば専用BGMを楽しみにしていましたが、音が小さくてほとんど聞こえませんでした。
閉会式の後、マリオット・マーキス地下のフリー対戦部屋に大会参加者などが集まり、交流会のようなものが始まります。日本代表のジュニア・シニア勢とも対戦したり、その親御さん達と乾杯したりして交流します。
地紋さんやぷくまるさんと組んで外人とマルチをやったりもしました。チーム分けの時に、日本の「グーとパーで分かれましょ」を外人に教えます。
AaronやRayなど有名な外人や、Arash(昨年のマスターカテゴリ世界チャンプ)、Brendan君(昨年のジュニアカテゴリ世界チャンプ)、そして"WCS2014マスターカテゴリ世界チャンピオン"となったSejunも登場。盛り上がります。
Sejunと対戦したかったですが、やっぱりSejunは予約が一杯。人気者です。一緒に写真を撮ってもらうことはできました。
また、Sejunの迷言「ローテは最悪の糞です」が生で聞けました笑
「ダブルは?」
Sejun「最高です!」
一同「ウェーイwwwwwwwwwwwww」
楽しい交流会でした。
海外のトレーナーと、またいつか会ってみたいですね。
18日 ワシントン観光
翌日は世界大会の予備日でした。各国の選手たちやラスチャレ勢もだいぶ帰ってしまい、マリオット・マーキスもコンベンションセンターも寂しい雰囲気です。
ホテルのロビーにいると、オーストラリアから来ていた響さんとお会いし、お話することができました。午前中には日本代表団の集合写真撮影がありました。午後から、私・げべぼ・とにー・Scar・ぷくまる・地紋・しゃど・bet・ビエラというメンバーでワシントン観光に行きます。
増田さんもワシントン観光中で、ツイッターにもその様子をアップしていたので、ワンチャン会えそう。徘徊伝説を探すように、増田さんの次の出現地点を予測します。結局会えなかった笑
ワシントン最後の夜はげべぼさんの部屋に集まりました。関東勢は3日後にアリーナオフが控えているとのことで、その調整も兼ねて全国ダブルをしようということになります。
私、げべぼさん、とにーさん、Scarさん、地紋さん、ぷくまるさんとほぼ総当りで対戦。
私がここで使ったパーティはボルトガブでした。後に、がにゅーオフで使うことになります。なんと全員に勝利。全国ダブルの王になります。
バルドルさんは全国ダブルの王
— げべぼ (@gebebo) 2014, 8月 18
ぷくまる「ぼくが寝てる間に何があったの?」
バルドル「俺が王になった」
気分グロリア
— ぷくまるさん (@puku_oyakata) 2014, 8月 18
フリー素材になったツイートもあるけどブログに貼るのはやめときます笑
8/19~8/20 帰国
帰国する日になりました。前日あれほど探した増田さんにあっさりホテルのロビーで会うことができました。
サインプリーズ!
感謝です。ORAS期待してます。
空港ではゲームフリークのバトルディレクター、森本さんに会います。メガメタグロスの素早さがいくつか聞いたものの教えてもらえませんでした笑
サインプリーズ!
日付や宛名も入れてもらって嬉しい!大事にします。
空港でお土産も買い、出発の時間になります。さようならワシントン。
飛行機の隣の席はポケモンカード日本代表の方でした。お互いの世界大会の話をしました。
13時間のフライトの末、8月20日に日本に帰国。帰国してまず思ったこと、「暑い」。アメリカは涼しすぎました。成田空港で日本代表団は解散。
青森、広島、福岡など、各地から集った日本代表も続々と帰っていきます。私も福岡に帰還。長い旅は終わりました。
おわりに
ジャパンカップが始まる前まで、世界大会は夢のまた夢だと思っていました。社会人になってポケモンに充てられる時間も少なくなったし、カロスダブルはあまり得意ではなかったし、厳しいだろうと。
今回日本代表になれたのは、多くの幸運と、カロスダブルをレートでやれる環境がないなか、調整を手伝ってくれた方や壮行会等でモチベを上げてくれたちーさん達のおかげなので感謝したいです。
ツイッターで応援や祝福のリプライをくれた方々にも感謝しています。ワシントン旅行は、一生の思い出にできるぐらい楽しい旅でした。ワシントンでの7日間、日本代表団やラスチャレ勢、そして世界中の外人、本当にたくさんの方と交流できました。そして多くの刺激を得ることができました。
心残りがあるとすれば、やはり世界一になれなかったことですね。来年もまた世界大会に出たい、そして今度こそ世界一になりたいと切実に思います。そのためにも、もっともっとダブルバトルを極めなければと思いました。