コジョンド | とびひざげり | いわなだれ | ねこだまし | ワイドガード | きあいのタスキ |
サーナイト | ハイパーボイス | サイコキネシス | ふういん | まもる | サーナイトナイト |
ウインディ | フレアドライブ | インファイト | しんそく | まもる | いのちのたま |
トリトドン | だいちのちから | だくりゅう | こごえるかぜ | まもる | オボンのみ |
サザンドラ | りゅうせいぐん | あくのはどう | だいちのちから | めざめるパワー氷 | こだわりスカーフ |
ボルトロス | ワイルドボルト | ばかぢから | はたきおとす | まもる | たつじんのおび |
第15回やまポケオフと第8回熊本オフで使用した構築。
前者では優勝し、後者ではベスト8に入ることができました。
また、ダブルレートでも何度か1ページ目に入ることができ、最高順位は5位でした。
コジョンドのメリットについて
サルサナと同じく、メガガルーラや鋼タイプをコジョンドで縛り、メガサーナイトを動きやすくするのがこのパーティのコンセプト。
ゴウカザルではなくコジョンドを使う理由は主に以下の2つです。
【1】威嚇が入った状態でもメガガルーラを縛れる。
コジョンドの特性"すてみ"により、飛び膝蹴りの威力は1.2倍に上がります。
この火力が最も活きる場面として、「威嚇で攻撃が1段階下がった状態」でもメガガルーラを縛れることが挙げられます。
攻撃ランク-1、すてみ飛び膝蹴りで181-120メガガルーラを乱数1発 (75%)
耐久に振ったメガガルーラは低乱数ですが、猫騙しのダメージやすてみタックルの反動と併せて確実に落とせます。
ゴウカザルの場合は威嚇を受けてしまうとメガガルーラを縛れなくなり、結果として相方のメガサーナイトがメガガルーラに縛られた状態を解除できなくなることがありました。
そのため、ガルーラの横のポケモンが威嚇持ちに交代する可能性も考慮しなければならなかったですが、コジョンドの場合は威嚇を恐れずガルーラを安定して縛ることができます。
【2】ワイドガードを使える
サルサナの並びは、全体技への耐性が乏しく、終盤にスカーフ霊獣ランドロスの地震で一掃されたり、ハイパーボイスニンフィアに力負けしたり、追い風やトリルからの噴火潮吹きで制圧される、といったことが多くありました。
テラキオンやガブリアスから岩雪崩で怯みを狙われやすいのもメガサーナイトにとって厳しい問題でした。
コジョンドはワイドガードによってそれらを牽制できるため、全体技への耐性の少なさを補うことができます。
コジョンドのデメリットについて
以上のようなメリットを持ち、霊獣ランドロス+メガガルーラを軸としたスタンダードに強いコジョンドですが、デメリットも多くあります。
そうしたデメリットとそれをケアする方法について触れておきます。
【1】とびひざげりの反動
飛び膝蹴りは守るで防がれる、外すなどして失敗すると、反動として最大HPの半分を失います。
ほとんどのポケモンが守るを標準装備しているダブルバトルでは、リスキーな技と言われがちです。
ただ、以下の点を考慮して立ち回っていけば、強気に使っていくことが出来ます。
- 飛び膝蹴りを最も撃つ対象であるメガガルーラは守るを持っていないことが多い。
- 仮にガルーラの守るで防がれ反動ダメージを受けても、コジョンドのHPが半分残っていれば不意打ちでは縛られないため、メガガルーラを縛っている状況は維持できる。
- コジョンドが猫騙しを使うターンに守るを選択する相手は多く、相手が守るを使ってくれれば次のターンの守るは高確率で失敗するため、飛び膝蹴りを通しやすい。
- ワイドガードも猫騙しと同じく様子見に適した技であり、例えばヒードランに対してはワイドガードを連発しておけば少なくとも熱風噴火を受ける危険はなく、相手が守るを使ったのを見て、次のターンに飛び膝蹴りを選択できる。
- 相方のメガサーナイトは「ふういん」を持っており、守るを封印できる。
- エンテイやルンパッパは突撃チョッキ持ちの可能性が高く、守るの所持率が低い。
二連守るや外しは知りません。
【2】対ギルガルドやクチート
コジョンドはゴウカザルと違って炎技を使えないため、ギルガルド・クチートを対策できません。
この2匹の対策はパーティの他のポケモンに任せます。
取り巻きは4匹ともクチート・ギルガルドに対して強く、特にウインディトリトドンはクチートのアイアンヘッドに対しても後出しできます。
ボルトロスは負けん気によりギルガルドのキングシールド、クチートの威嚇にも強いです。
【3】対ゲンガーやスイクン
ガルーラの隣に来るポケモンには注意する必要があります。
ゴウカザルと違ってコジョンドは鬼火を受けてしまうためゲンガーに弱く、また凍える風や追い風による素早さ操作でメガガルーラを補助されてしまうと、コジョサナの並びはメガガルーラから両縛りを受けてしまうため対スイクンも苦しいです。
これらの相手に対してもパーティの取り巻きに頼ることになります。
ガルーラゲンガーやガルーラスイクンが先発に出されそうな場合はウインディ+トリトドンで応戦。
ガルーラゲンガーに対してはトリトドンの凍える風を通して素早さを下げればウインディで両縛りでき、対ガルーラスイクンではトリトドンの呼び水でスイクンを腐らせ、ウインディでメガガルーラにタイマンを張って威嚇インファイトで倒すことにより優位に戦えます。
個別解説
コジョンド
【とびひざげり、いわなだれ、ねこだまし、ワイドガード@きあいのタスキ/すてみ】
141-177-80-×-80-172 (H4,A252,S252) ようき
メガガルーラより速く猫騙しを使える格闘タイプ。
飛び膝蹴りもワイドガードも読みが必要な技ですが、成功した時の見返りは大きいです。
捨て身以外の特性として精神力があること、自身も猫騙しを使えることの2点から、コジョンドに対して相手が猫騙しを使ってくる可能性は低く、メガガルーラやルンパッパに初手から飛び膝蹴りを狙っていくこともできます。
サブウェポンには岩雪崩を持たせ、ファイアローやリザードンにも対抗しやすくしています。
コジョンドの攻撃能力値は陽気ガブリアスとほぼ同じであるため、岩雪崩の威力もその程度と考えると分かりやすいです。
したがって、耐久に振っていないリザードン程度なら落とせます。
また、速いポケモンの岩雪崩ということで単純に怯みを狙えるのも優秀です。
対ガルーラにおいて、ガルーラのメガシンカ前特性が精神力の可能性があるため、猫騙しを使う場合は注意する必要があります。
サーナイトのトレースでガルーラの特性を調べることができれば、肝っ玉・早起きなら安心して猫騙しを撃てるし、精神力ガルーラなら猫騙し持ちの可能性が高い=守るを持ってない可能性が高い、と考えて飛び膝蹴りを撃ちにいけます。
防御面はかなり脆く、ボルトロスのフリーフォールなどでも縛られうるため、気合のタスキを持たせました。
鬼火や電磁波が飛んできやすいのでラムのみを持たせたり、モロバレル対策の防塵ゴーグルを装備することも検討できそうです。
メガサーナイト
【ハイパーボイス、サイコキネシス、ふういん、まもる@サーナイトナイト/トレース→フェアリースキン】
159-×-87-220-156-152 (H124,B12,C116,D4,S252) ひかえめ
※メガシンカ前 159-×-87-176-136-132
H:16n-1
B:攻撃ランク-1のメガガルーラの親子愛すてみタックルを高乱数耐え(87.5%)
C:11n,221-101モロバレルをサイコキネシスで確定1発
コジョンドでメガガルーラや鋼タイプを縛りつつハイパーボイスを連打、ダメージ源となってもらいます。
鋼タイプを誘ってウインディトリトドンの活躍の場を作り、反対にウインディトリトドンの苦手なドラゴンタイプを対策できるため、パーティの中核となる存在です。
封印は主にニンフィアに対して使い、ハイパーボイスを封じるのが狙いです。
鋼タイプ不在のこのパーティではニンフィアを誘いやすいため、高確率で決めることができます。
特に拘り眼鏡ニンフィアのハイパーボイスを止めることに成功すれば、相手はメガサーナイトの前で交代を選択しなければならなくなるため、凄まじいアドバンテージを得られます。
ついでに守るも封じることが可能。
相手の立ち回りを制限できるほか、コジョンドが飛び膝蹴りを撃ちやすくなります。
滅びパに対しては、滅びターン稼ぎの守るを封じることで逃げ切られることを阻止できます。
せっかく封印を使うならトリックルーム封じも狙いたいところですが、技スペースが足りませんでした。
封印はメガサーナイトミラーでも有効な技であり、ミラーで先手を取るためにも素早さは準速です。
この素早さにより、準速サザンドラも抜くことができます。
また、コジョンドやボルトロスがモロバレルに弱いことから、それをサイコキネシスで倒せるよう特攻に多く振りました。
この特攻があれば、味方のサザンドラ・トリトドンの大地の力のダメージとメガサーナイトのダブルダメージハイパーボイスのダメージを合わせて、157-116メガクチートをほぼ確実に落とせます。
ウインディ
【フレアドライブ、インファイト、しんそく、まもる@いのちのたま/いかく】
179-176-101-×-101-135 (H108,A236,B4,D4,S156) いじっぱり
H:10n-1
A:11n,珠インファイトで181-120メガガルーラを乱数1発 (75%)
S:最速70族抜き、凍える風1回で最速130族抜き
メガサーナイト軸パーティには欲しい威嚇枠。
炎枠として、フェアリー技・氷技・鬼火への耐性も担います。
サルサナにおいては炎タイプの被るゴウカザルとパーティに共存しにくかったですが、コジョンドサーナイトとなら共存しやすいです。
型はボルトガブのパーティで使ったものと同じで物理型。
珠フレアドライブによってニンフィアやサーナイト、ゲンガーに強烈な打点を入れることができ、神速によってHP3割ほどの相手を縛っていくことができます。
威嚇とインファイトでメガガルーラに殴り勝てるのも見逃せません。
トリトドン
【だいちのちから、だくりゅう、こごえるかぜ、まもる@オボンのみ/よびみず】
218-×-120-124-102-39 (H252,B252,C4) れいせい
C:メガサーナイトのハイパーボイスのダメージと併せ、大地の力で157-116メガクチートを高乱数1発(99.22%)
ボルトロスや霊獣ランドロス、ギルガルドに刺さり、呼び水によって雨パーティやマリルリ・水ロトム・スイクンの攻撃を牽制できる便利なポケモン。
特にギルガルドより後手で行動できることから、ブレードフォルム状態のギルガルドを殴って倒すことを狙えます。
ただ、特攻と素早さの低いトリトドンはメガガルーラなどの前で腐ってしまいがちです。
そのため、凍える風で味方の素早さ補助を行い、極力腐らないようにしていきます。
また、オボンを持たせて集中攻撃を耐えやすくし、凍える風を安定して使えるようにしました。
素早さはトリパのドサイドンを抜くために最遅としましたが、自身が凍える風の恩恵を受けにくいというデメリットもあるため他の数値を検討しても良さそうです。
ウインディとの横の相性は非常に良く、トリトドンの苦手なモロバレルなどはウインディが倒してくれ、
反対にウインディの苦手な水技を呼び水で吸い、ウインディの打点が通しづらい相手の炎タイプや霊獣ランドロスにはトリトドンで殴ることができます。
耐久力のあるトリトドンはウインディの威嚇の恩恵も受けやすく、火力は高いものの素早さが低いウインディにとってトリトドンの凍える風は有効な補助になります。
サザンドラ
【りゅうせいぐん、あくのはどう、だいちのちから、めざめるパワー氷@こだわりスカーフ/ふゆう】
167-×-110-194-111-150 (C252,D4,S252) ひかえめ
ギルガルド対策や地面耐性が欲しかったことから採用。
スカーフとめざパ氷を持たせ、メガゲンガーやボルトランドにも強くしています。
悪の波動と大地の力でサーナイトの苦手な鋼タイプを見ることができ、サーナイトの封印でフェアリースキンハイパーボイスから守ってもらえるなど、サーナイトとはシナジーが強いです。
化身ボルトロス
【ワイルドボルト、ばかぢから、はたきおとす、まもる@たつじんのおび/まけんき】
155-167-90-×-100-179 (H4,A252,S252) ようき
パーティに欲しかったゲンガーテラキオン以上の素早さ、水タイプ・メガリザードンYへの打点、電磁波・飛行技・地面技への耐性の3点を有することから、相性補完のために採用。
特殊型も考えましたがメガガルーラや霊獣ランドロスに刺さりやすい物理型が環境に合っていて使いやすいです。
コジョンドとも横の相性が良く、猫騙しとワイドガードの二段構えで霊獣ランドロスから守ってもらえます。
ウインディに命の珠を回しているため、達人の帯を持たせています。