【ポケモンWCS2017優勝】サイクルワルビアル+自然Zエルフーン

ポケモンWCS2017アナハイム世界大会にて使用したパーティ。
Day2スイスドロー予選を5-2で勝ち上がり、トップカットを4連勝。
世界チャンピオンになることができました!

構築経緯と概要

ワルガラカグヤについて

世界大会は全試合BO3のマッチ戦形式で行われます。この形式においては初見殺しやコンボに依存したパーティは二戦目・三戦目で相手に対処されやすいことから威力を発揮しづらいと言えます。反対にサイクル戦に重きを置く構築は有利。プレイングで勝負できるため技や持ち物が相手にバレるダメージが少なく、立ち回りのパターンが豊富なため相手の技構成やプレイングに応じて勝ち筋を練りやすいです。これは過去に出た世界大会の教訓でもあります(2015年はサイクルが回しにくく選出の幅に乏しい雨パーティだったため、マッチ戦形式の世界大会では振るわなかった)。

そのため今回はサイクル戦主体の構築を組むことにしました。アローラダブルでサイクル戦できる並びの中でも魅力を感じたのが、日本の環境で開拓されていたワルガラカグヤです。

この組み合わせの特徴はこのルールで最も使用率の高いウインディを採用せず、代わりの炎枠としてアローラガラガラを、代わりの威嚇枠としてワルビアルを採用していることです。アローラガラガラの特性ひらいしんによって、最強のアタッカーであるカプ・コケコをはじめ電気タイプの攻撃を難なく防ぐことができます。また、ワルビアルが威嚇と地震(地面Z)でウインディ・アローラガラガラを抑え込んでいるため炎タイプへの対応能力も高いです。相手の電気・炎タイプの動きを制限することでこちらのテッカグヤを最大限活かせるようになり、豊富な耐性と回復手段でサイクル戦を主導することができます。他にもそれぞれの弱点を補い合えシナジーする部分は多く、交代を駆使して有利な局面を築きながら戦える組み合わせです。

また海外での認知度の低さも利用できると思いました。レヒレツルギウインディ(AFK)やガブコケコカグヤウインディ(GACT)といった定番の並びと比べ、ワルガラカグヤの並びは海外ではほぼ知られていませんでした。実際、Day2でワルビアルを使っていたのは81人中私だけでした。定番の並びに対しては相手も立ち回りを練習していることが多く交代読みをされて崩壊しやすいのに対し、普段見ない並びであれば初見の相手は立ち回りに手こずりサイクルでハメやすいと考えました。

ワルガラカグヤの物理3匹では倒しづらいウインディやバンバドロに対する打点として、そして避雷針を活かすために採用したいのが水タイプ。この組み合わせの水枠としてはミロカロスが使われることが多いですが、ウインディに過剰なメタを張る必要はあまり感じず、より攻撃範囲が広く、フィールドの書き換え、状態異常対策も可能なメガネレヒレを添えることにしました。
弱点の電気・草・毒技を避雷針と交代で回避しつつ、有利対面で一貫性の高い水・フェアリーの全体攻撃を撃ち込むスタイルは扱いやすく強力です。単体攻撃技の威力も高く、ワルビアルのジメンZと絡めて相手のレヒレ・ブルルを倒すことでアドバンテージを稼ぎます。拘り眼鏡を持っていると守るを使えず、デンキZなどの初見殺しを受けやすい欠点はありますが、BO3形式故に初見殺しのダメージはある程度リカバーできるのもポイント。

自然Zエルフーンについて

ワルガラカグヤ+レヒレの構成には下記の3つの弱点があります。

1つめとして、この4匹は素早さと火力が不足気味なため、受け身になりがちで相手の高速ポケモンに上から殴られたり、積み技を使う猶予を与えがちなこと。ガブリアスは特に天敵であり、地面Zを絡めた集中攻撃でレヒレを突破されたり、剣の舞でサイクル戦をぶった切られる展開になりやすいです。

2点目として水タイプを弱点とすること。雨パーティやレヒレ、ギャラドスやトリルオニシズクモには苦戦を免れません。

3点目としてZ技使用枠がワルビアルであり、このポケモンは弱点が多くキュウコン+コケコや雨パーティ、威嚇の刺さらない特殊偏重な構築など選出したくない相手が存在すること。ワルビアルの選出を控えた場合、Z技なしでマッチを戦うことになりパワー不足に陥りがちです。

これらの欠点を克服するにあたり、エルフーンを採用してフィールド+自然の力Zギミックを取り入れるのが最適だと考えました。

ワルガラカグヤの天敵となる前のめりな構築や積み技を使う構築に対して、自然の力・追い風・甘えるを優先度+1で繰り出せるエルフーンは相性が良いです。ミストフィールド下の自然の力Z(ラブリースターインパクト)によりスカーフ型も含めたガブリアスを対策でき、エレキフィールド下では水タイプに対する打点を持つことが可能。第二のZ技使いとして、ワルビアルを出しづらい相手にも選出していけます。パーティにフェアリーが3体となり毒タイプに弱い問題を抱えることになりましたが、ワルガラカグヤがいずれも毒耐性を持つことからカバーできるなど、両ギミックはうまく相性補完し合ってくれます。

要約するとワルビアルを軸にしたサイクル戦をメインの勝ち筋とし、それでは対処できない高速アタッカーや天候、積み系に対してはエルフーンを選出し自然の力・追い風で戦うというのがこのパーティの戦略方針です。WCS2017環境では使われるパーティが多彩で、各国からプレイヤーの集う世界大会となれば幅広い構築を意識する必要がありました。「ワルビアルを軸にしたサイクル戦」と「エルフーンを軸にした速攻」の2つの軸があることは多種の構築にメタを張るうえでとても有用でした。


個別解説

能力値
HP-こうげき-ぼうぎょ-とくこう-とくぼう-すばやさの順

努力値
H→HP / A→こうげき / B→ぼうぎょ / C→とくこう / D→とくぼう / S→すばやさ

カプ・レヒレ
【だくりゅう、ムーンフォース、マジカルシャイン、れいとうビーム@こだわりメガネ/ミストメイカー】
171-☓-135-156-150-117 (H204,C212,S92) ひかえめ

C:相手のカプ・レヒレ(H175-D150)をムーンフォースで乱数2発 (84.8%)

このパーティの主砲。有利対面を作って、一貫性の強い水・フェアリーの全体技を撃ち込むことでダメージを稼いでいきます。特に濁流で拘ればウインディや鋼への交換を抑止できるため、エルフーンのラブリースターインパクト等も通しやすくなったり、威嚇を恐れずにテッカグヤ等の物理技を繰り出すことができます。

フィールドを取るのも重要な役目であり、エルフーンの自然の力のトリガーとなります。また、エレキ・サイコ・グラスフィールドを消して相手カプの火力を下げることでガラガラやテッカグヤの場持ちを助けます。

オードソックスなタイプ一致技3つに加えて、冷凍ビームを持たせました。仮想敵はカプ・ブルル。HAブルルなら8割以上、Dに大きく振っているものでも6割以上削ることができ、ワルビアルの地面Zなどと合わせて倒しきることができます。その他、チョッキボーマンダやD特化ガブリアスなど、眼鏡ムーンフォース耐え調整を施したドラゴンタイプを一撃で倒せるのも便利です。

黒い霧は持たせていませんが、イーブイバトンは環境に少なく、当たっても力負けすることはあまり無いので不要と判断しました。

レヒレの素早さは無振りテテフ(S115)を抜かないよう114以下にするのが主流ですが、ほとんどのテテフは準速ペリッパー抜きの118まで振っているものと考えます。したがって114で止めるよりは117まで引き上げ、レヒレミラーで上を取れる可能性を引き上げた方が良いと判断しました。想定通りレヒレミラーではほぼS勝負に負けず、先手でムーンフォースを当てることにより次のターン縛れるようになったり、追加効果を引いて特攻を下げることでダメージレースに勝つなど大いに役立ってくれました。


ワルビアル
【じしん、かみくだく、ちょうはつ、まもる@ジメンZ/いかく】
175-176-101-☓-101-138 (H36,A180,B4,D84,S204) いじっぱり

H:16n-1
A:カプ・コケコ(H146-B105)をダブルダメージ地震で乱数1発 (93.8%)
D:カプ・コケコ(C147)の眼鏡マジカルシャインダブルダメージを確定耐え、テッカグヤと並べた際に相手ポリゴン2のダウンロードで攻撃が上がるよう調整
S:準速85族抜き

ガブリアスと比べ種族値は劣るものの、威嚇があるためサイクル戦に向いており、レヒレやテッカグヤの補佐に適しています。
氷が4倍弱点でないため、ポリゴン2やウツロイドの前で動かしやすいのもガブリアスには無い利点。イカサマ半減と挑発によって、世界大会で使用率の高かったバルジーナ・ペルシアンにも刺さりました。

エルフーンとの選出の使い分けについては後述しますが、こちらは主にAFKやポリギガ、毒タイプ入りのスタンに対して選出することになります。持ち物をはたき落とされないこともあり、ベトベトンへの対応能力は非常に高いです。ウインディやボーマンダと比べて岩技に耐性があり、ギガイアスに対して受け出ししながら威嚇を撒けるのも便利でした。

地震は地面Zのベースとしても強力な主力技。噛み砕くはその地震を(味方を巻き込むため)撃ちづらい状況での単体技として出番があります。挑発はバルジーナやポリゴン2に対して使いたい技。積み技封じにも有効で、拘ったレヒレを起点に鈍いや瞑想を積まれる事態を回避できます。

ウインディを意識して素早さには気持ち多めに振りましたが、世界大会では遅いウインディが目立ったため、耐久の方に努力値を回しても良かったかもしれません。


エルフーン
【しぜんのちから、おいかぜ、あまえる、まもる@ノーマルZ/いたずらごころ】
167-☓-105-141-96-136 (H252,C252,D4) ひかえめ

C:カミツルギ(H135-D51)、カプ・コケコ(H145-D95)をラブリースターインパクトで確定1発

自然の力Zはフィールドに応じた攻撃技となり、それを悪戯心により優先度+1で繰り出します。

ミストフィールド下ではムーンフォースとなり、Z技は威力175。ガブリアスはもちろん、耐久面に無振りのカプ・コケコも落とすことが可能。これらに縛られやすい眼鏡レヒレにとってはありがたいサポートとなります。カミツルギに関してはD振りや襷も多いため一撃で落とせることは少ないですが、ダメージを蓄積させておくことによってコケコで後から縛れるようになります。

エレキフィールド下では10万ボルトとなり、こちらもZ技は威力175。エレキフィールドの影響で1.5倍に強化されるため、タイプ一致のラブリースターインパクトと同等の火力を出せます。HP振りのカプ・レヒレやオニシズクモを一撃で落とすことができ、対テッカグヤ(204-143)は高乱数1発 (75%)といったところ。フワライドは耐久無振りならシード込みでも倒すことができます。奇襲性が高く、パーティに乏しい水への打点を補うのに役立ってくれました。

以上のように自然の力Zは柔軟性、火力とも申し分ない性能ですが、相手からフィールド操作を受ける展開には注意しなければなりません。ガブリアスに向けてラブリースターインパクトを撃ちにいったところ、隣をコケコに交換されてスパーキングギガボルトに変えられてしまった・・というのはありがち。また、フィールドの5ターンが切れると自然の力はトライアタック(Z技威力160)となりタイプ不一致かつフィールドの恩恵もないため大幅に弱体化します。この点終盤は活躍しづらく、コケコのような「削った相手を一掃する役」としては不適です。先発から出して暴れたいところ。

追い風は優先度+1で繰り出せるため妨害を受けにくく、強力なS操作として機能します。防御寄りなパーティを前のめりに切り替えるスイッチのようなものであり、勝ち筋の1つとして多くの試合で役に立ってくれました。

甘えるは、相手の物理攻撃を弱めて味方の縛りを解除でき、耐久重視のこのパーティと噛み合うために採用しました。例として相手のスカガブに縛られているコケコ、カミツルギに縛られているレヒレ等を動かしやすくなります。ウインディに甘える場面は多く、フレアドライブの火力を下げることでこちらのテッカグヤを落とすのを困難にさせます。また、カビゴンの鈍い、カプ・ブルルのビルドアップなど積み技への対抗も可能。エルフーン自身を長持ちさせるのにも役立ち、相手のテッカグヤやウインディに甘えるを通しておけば一発は攻撃を耐えてくれるようになります。

技スペースの都合上、アンコールや日本晴れは切らざるを得ませんでした。
特にアンコールがないことは積み技への対抗上不便ですが、
・技構成を知らない相手であればエルフーン=アンコール警戒して積まないことも多い
・鈍いやビルドアップを使った強化には甘えるが追いつく
・Z技によるアンコール回避という抜け道があるため確実な手段ではない
という3点から切っても問題ないかという判断に至りました。

テッカグヤ
【ヘビーボンバー、かえんほうしゃ、やどりぎのタネ、まもる@たべのこし/ビーストブースト】
199-122-143-114-144-89 (H212,A4,B156,D76,S60) しんちょう

H:8n-1
B:ウインディ(A178)のフレアドライブを高乱数耐え(93.7%)
BD:ワルビアル、ガラガラと並べた際ポリゴン2のダウンロードで攻撃が上がるよう調整
S:追い風下で最速カミツルギ・キュウコン(S177)抜き

高い耐久力と恵まれた耐性、豊富な回復手段を持つサイクル戦の中核。フェアリーの苦手分野であるカミツルギ・ウツロイドに対して強く、フェアリー技と草技への耐性からワルビアルとのシナジーも抜群です。避雷針、ミストメイカー(によるエレキフィールド打ち消し)、威嚇、甘えると耐久面のサポートを味方から多くもらうことができ、やどりぎのタネによる回復を活かした詰ませ役としても働きます。

ウツロイドなどを即処理するためヘビーボンバーを持たせて物理メインにし、カミツルギを焼くために火炎放射を持たせています。
慎重な性格にして火力を下げてもカミツルギは倒せるので問題ないです。やどりぎのタネはこのポケモンの強みの一つとして必須で、それと噛み合う守るも当然持たせました。

持ち物は食べ残し。回復量ではピンチベリーに劣りがちですが、交替出しの際に受けたダメージを回復し満タンに近いHPを維持し続けることで「ウインディのフレアドライブ耐え」を崩されず動かしやすくなるメリットがあります。もちろん宿り木回復による詰めを狙うのにも役立ち、準決勝1戦目で活きています。

ビーストブーストでBを上げるようにすべきか、Dを上げるようにすべきかは迷いました。Bを上げることでフレアドライブへの耐性を付けるのも魅力的でしたが、それ以外に役立つ場面が少なく、ポリゴン2やテッカグヤ、トリトドンとの泥試合でも有利となるD上げを選ぶことにしました。


ガラガラ
【フレアドライブ、シャドーボーン、かわらわり、まもる@ふといホネ/ひらいしん】
167-103-131-☓-132-75 (H252,A20,B4,D156,S76) しんちょう

A:ウインディ(H197-B101)をシャドーボーンで確定2発、テッカグヤ(H204-B143)をフレアドライブで高乱数1発(81.3%)
HD:カプ・レヒレ(C161)の眼鏡(or瞑想1回)濁流ダブルダメージを確定耐え、カプ・テテフ(C182)のフィールドなしエスパーZを確定耐え
D:11n,テッカグヤと並べた際に相手ポリゴン2のダウンロードで攻撃が上がるよう調整
S:無振りベトベトン(S70)+6、追い風下で準速95族(S147)抜き

避雷針により相手の電気を腐らせられるのが強く、レヒレ、テッカグヤの補佐に欠かせないポケモン。タイプ相性で有利な相手は多く、コケコ、カミツルギ、ポリゴン2、テッカグヤ、ウインディ等からはほとんど打点を受けないので、テッカグヤのような詰ませ役にもなります。エルフーンの自然の力Zでガブリアスやレヒレを倒すことに成功すれば、このポケモンで詰めて勝ち、ということにもなり得ます。フェローチェやポリゴンZから打点を受けにくいところも評価しています。

タイプ一致技のフレアドライブとシャドーボーンは役割上ほぼ必須。3つめの技にはホネブーメランを覚えさせるのが一般的ですが、命中不安もあってあまり撃ちたい場面がありませんでした。トゲデマルは避雷針によって置物になるし、襷ウツロイドについてもパワージェムを一度耐えなければなりません。身代わりも検討しましたが、フレアドライブの反動とあいまってHPをゴリゴリ削られるのが厳しいです。

一方、この構築では壁+カビゴンが非常に辛く、天候を変えられないこともあってオーロラベールを止められません。その対策のために瓦割りを仕込むことにしました。アローラガラガラはキュウコン+カビゴンやバイバニラ+サンドパンの組み合わせに対しても出しやすいため、有効な対策となります。Day2ではこの技の出番が一度もありませんでしたが、Day3の決勝戦で最大の見せ場を得ました。

場持ちを重視し、慎重HDに近い努力値配分にしています。素早さに多く振ったのはガラガラミラーも意識。50族であるベトベトンやハリテヤマを抜きたかったためというのもあります。これらに上を取られてはたき落とすで太いホネを落とされ、火力を大幅に損なう展開は避けたいです。



カプ・コケコ
【10まんボルト、ほうでん、マジカルシャイン、まもる@いのちのたま/エレキメイカー】
145-☓-105-161-96-182 (C252,D4,S252) ひかえめ

高い素早さと火力、全体技を活かし、体力の少ない相手を一掃していきます。序盤にレヒレで削り、終盤にコケコで一掃するのは主要な勝ち筋の1つです。エレキフィールドを展開してエルフーンにスパーキングギガボルトを撃たせることも含め、水タイプへの打点として重要な存在です。

定番のタイプ一致技、10万ボルトとマジカルシャインで広範囲を縛ります。そして放電は下記の通りこのパーティや環境とマッチする技。
・味方・及び相手の避雷針に妨害されない。世界大会では避雷針の使用率が非常に高かったため刺さった試合は多い。
・麻痺を狙える。相手のカミツルギやウツロイドが麻痺してくれたら、こちらのレヒレとの優劣が逆転して圧倒的なアドバンテージ。
・エレキフィールド下ではマジカルシャインより1.5倍威力が高く、ワルビアルやエルフーンを横に置いた場合でも巻き込みやすい。

一方でボルトチェンジを持たせていないためフィールドの取り合いには弱く、先発出しはあまりしません。

スイーパーの役割を重視し、持ち物を命の珠、性格を控えめにして火力を最大限上げるようにしました。

主な選出

2Z構築であり、ワルビアルとエルフーンは原則として同時選出せず、相手のパーティに応じてどちらかを選ぶことになります。また、多くの場合は先発レヒレ、後発テッカグヤの形を取ります。マッチ戦では型にはまった選出をすると相手に対策を打たれるので、二戦目以降は様々な出し方をしていました。出し方の多様さもサイクル構築、2Z構築の強みだと思います。

■ワルビアルを選出する場合
 ◆先発:+
 ◇後発:+or
AFKやポリギガ、毒タイプ(ベトベトン・ウツロイド)入りのスタンダード構築に対してはワルビアルを選出します。

レヒレの全体技を軸に相手を削っていき、最後にコケコで一掃、もしくはテッカグヤで詰ませる勝ち筋を狙います。相手の初手がウインディ+レヒレの場合、威嚇込みの地面Zと眼鏡ムーンフォースでレヒレを集中攻撃して倒しにいくことが可能です。(威嚇で攻撃が下がったワルビアルの地面Zで相手のレヒレは6割程度削れます。これならウイのみが発動しないため、後続のムーンフォースでぴったり落とすことができます。)

AFKとのマッチ二戦目では相手がワルビレヒレを意識してカミツルギを初手に置きやすくなるため、先発にガラガラorテッカグヤを置いて迎え撃つなどしていました。


■エルフーンを選出する場合
 ◆先発:+
 ◇後発:+or
フワライド系、雨パ、GACT、積み技軸の構築に対してはエルフーンを選出することが多いです。エルフーンの自然Zによってコケコ・ガブを縛ったり、甘える・追い風を使ってレヒレをサポートするほか、レヒレ→コケコバックしてスパーキングギガボルトで水タイプを奇襲したり、エルフーンをガラガラに引っ込めて避雷針で電気技を防ぐなど、多彩な動きができます。


Day2トップカット、Day3決勝戦 配信試合

■トップカット1回戦 vs たき選手(日本)

ポケモン 世界大会 WCS2017 top16 Day2【ポケモンワールドチャンピオンシップス2017】

■準々決勝 vs Nils Dunlop選手(スウェーデン)

ポケモン 世界大会 WCS2017 top8 第一試合 Day2【ポケモンワールドチャンピオンシップス2017】


■準決勝 vs SNOW選手(日本)

ポケモン 世界大会 WCS2017 準決勝 Day2【ポケモンワールドチャンピオンシップス2017】


■決勝 vs Sam Pandelis選手(オーストラリア)

ポケモン WCS2017 世界大会 決勝戦 マスターカテゴリ 【アリーナ席最前列】


下記の大会レポート記事で対戦内容の解説なども行っています。こちらもぜひご覧ください。
barudoru.hatenablog.com
barudoru.hatenablog.com