PGLジャパンカップ2014 マスターカテゴリで使用したパーティ。
最終レート1815で13位となり、日本代表決定戦への出場権を獲得しました。
概要
高い特攻から潮吹きを使えるメガカメックスを軸にしたパーティ。
ファイアローの追い風、モロバレルの怒りの粉でメガカメックスを補助しながら潮吹きで制圧していくのが主な戦術。
それに加えて以下の2つの技が初見殺しとして機能します。
・メガカメックスの守る
カメックス+ファイアローの並びを見て、相手が警戒しやすいのは初手「ねこだまし+おいかぜ」。
相手はカメックス側に2体で攻撃を選択し、猫騙しで止まらなかった方でカメックスに攻撃してダメージを与え、潮吹きの威力を削ぐのを狙ってくることが多いです。
その対策としてカメックスには猫騙しではなく守るをもたせ、守る+追い風からスタートすることにしました。
カメックス側への集中攻撃を防御できると、無償で追い風を決めて有利な展開になります。
・ファイアローのファストガード
相手のメガガルーラやニャオニクスは初手猫騙しをこちらのカメックスに使い、ダメージを与えて潮吹きの威力を削ぐと同時に、こちらの猫騙しを潰すことを狙ってきやすいです。
そこで、ファイアローのファストガードによって相手の猫騙しを防ぎ、メガカメックスの行動機会を作ります。
相手がガルーラ+遅いポケモンなどの組み合わせなら、ファスガ潮吹きで初手から奇襲。
また、ファストガードは不意打ちや疾風の翼ブレイブバードも防げるため、それらに弱いメガカメックスとは非常に相性の良い技です。
主軸であるカメックス、ファイアロー、モロバレルは以下の相手を苦手とします。
・挑発や水耐性を持つギャラドス
・岩雪崩やワイドガード、挑発を持つプテラ
・放電・防塵ゴーグル所持率が高く、カメアローの弱点を突けるサンダー
・日照りで水技の威力を半減させ、モロバレルにも強いメガリザードンY
・モロバレルを無視でき、メガカメックスに強いメガフシギバナ
これらが先発に出されそうな場合、こちらはガブリアス+サーナイトの先発で応戦します。
ギャラドスに対してはサーナイトの10万ボルトで奇襲。
プテラやリザードンはガブリアスで対応、スカーフサーナイトで上から殴ることもできます。
メガフシギバナやサンダーはガブリアスの全体技+サーナイトの攻撃でごり押せます。
パーティの課題は、ファイアローを早々に切ってしまうと相手の草タイプを処理する手段が乏しくなりやすいこと。
草タイプにはモロバレルを無視してカメックスを殴られるため、パーティコンセプトからすると厄介な相手です。
そのため、草タイプに強く追い風の恩恵も受けられるサザンドラやユキノオーを採用すべきだったと思います。
ジャパンカップで使うパーティに選んだ理由は、
・行動がほとんど決まっている作業型のパーティなので、技の選択時間が短く何十試合もこなさなければならないwi-fi大会に向いている。
・メガカメックスはカロスダブルでは数が少なく、能力や技を予想されづらい。
・ガブリアスの岩雪崩を除き命中率100%の技のみを使っており、事故が比較的少ない。
と考えたからです。
ただし、ガルーラが初手猫騙しではなく恩返しを使ってくるとファストガードで対応できなかったり、カメックスは相手の炎ロトムなどを抜ける前提で動くことから、素の素早さで負けてダメージを受けると潮吹きの威力が下がるなど、不安定な部分を多数含んでいます。
そこはレート戦なので負けても連勝すれば取り返せると割り切り、多数派の型・パーティを意識しようと考えました。
個別解説
メガカメックス
【しおふき、れいとうビーム、はどうだん、まもる@カメックスナイト/げきりゅう→メガランチャー】
155-×-140-205-135-130 (H4,C252,S252) ひかえめ
※メガシンカ前:155-×-120-150-125-130
このパーティの主砲。
他のメガシンカポケモンと比べて特性がイマイチですが、そこは潮吹きのパワーでカバー。
最大威力の潮吹きは、ダブルダメージでも181-120メガガルーラに108〜127(59.6%〜70.1%)ダメージが入ります。
HPが減った分に応じて威力も下がるものの、HP半分を切る辺りまでは十分な火力があります。
サブウェポンの冷凍ビームと波動弾はどちらも弱点を突ける範囲が広く、潮吹きを使いづらい場合に役立ちます。
冷凍ビームはドラゴンタイプやプテラ、モロバレルへの打点。
波動弾はメガランチャーで強化され、メガガルーラやナットレイ、サザンドラ、キリキザン、ユキノオーへの打点になります。
潮吹き+波動弾で181-136ナットレイがちょうど落ちるため、ナットレイによる受けは間に合いません。
素早さは最速バンギラスやそれ抜きのヒートロトム・サンダーを抜くため、準速まで上げました。
特に対ヒートロトムで先手を取れるかどうかはかなり重要です。
メガシンカ前の特性は激流でしたが、まず役に立たないので雨受け皿にすべきでした。
ファイアロー
【ブレイブバード、フレアドライブ、おいかぜ、ファストガード@あおぞらプレート/はやてのつばさ】
154-146-91-×-89-178 (H4,A252,S252) いじっぱり
追い風・ファストガードによるメガカメックスの補助と草タイプへの打点を担います。
先発から出して追い風を始動、あるいは後発で選出してダメージを蓄積させた相手を狩っていくのが主な動き。
リザバナ、霰パ、トリパなどの対策も担当。
持ち物は反動ダメージを嫌って命の珠ではなく青空プレート。
対ギルガルドを考えると珠の方が良いかもしれませんが、ギルガルドは全体技のダメージとあわせて倒せることも多いのでこちらにしました。
前述の通りファイアローを早々に切ると草タイプへの対抗手段が乏しくなることや、追い風下でファストガードが活きることから、ヨロギのみも持たせて長生きさせても良さそうです。
モロバレル
【ギガドレイン、キノコのほうし、いかりのこな、まもる@ゴツゴツメット/さいせいりょく】
219-×-133-105-104-31 (H236,B244,D28) のんき
HB:A146ファイアローの珠ブレバを乱数耐え(75%)
怒りの粉でメガカメックスを護衛、あるいはキノコの胞子をばら撒いてメガカメックスが暴れやすい態勢を整えるサポーター。
メガカメックスの苦手とする水ロトム、マリルリの行動を妨害できる点が特に重要です。
持ち物はガルーラを削ることを目的としたゴツゴツメット。
特性は再生力ですが、このパーティでは交代を多用しないため、さほど役には立ちませんでした。
ガルーラなどに有効な胞子の方が良いかもしれません。
努力値配分はガルーラやファイアローを意識して物理耐久に厚く振りました。
ガブリアス
【じしん、いわなだれ、ドラゴンクロー、まもる@きあいのタスキ/さめはだ】
183-182-115-×-106-169 (A252,D4,S252) ようき
素早さに恵まれており、主にメガリザードンY、サンダーの対策を任せます。
サーナイトとともに先発で出して全体技で相手を削る、後発として用意し追い風下でカメックスとともに暴れるなどの動きをします。
強気に動かすため、持ち物は気合のタスキ。
サーナイト
【マジカルシャイン、サイコキネシス、ムーンフォース、10まんボルト@こだわりスカーフ/テレパシー】
143-×-86-177-135-145 (B4,C252,S252) おくびょう
テレパシーのおかげでガブリアスと並べやすく、上からの攻撃で相手を削ります。
潮吹きで打点を入れづらいドラゴンタイプやモロバレル・フシギバナを削れるため、カメックスとも攻撃範囲の面で好相性。
このパーティにはカメックスがいるためかトリルを警戒されやすく、あまりスカーフを警戒されませんでした。
スカーフサーナイトの最大の利点はガブリアスを上から縛れること。
最近のカロスダブルのパーティではプテラやゲンガーに襷が回され、ガブリアスが襷を持っていないケースも多いので、ムーンフォース一撃で縛れることもしばしばあります。
技は定番のタイプ一致技3つに加えて、10まんボルトを持たせました。
この技の主な仮想的はギャラドス。サーナイトの前で悪タイプにメガシンカされることは少ないので、奇襲が決まりやすいです。
また、マリルリやプテラにもそこそこダメージが入り、一貫性が強い点でも重宝する技です。
努力値・性格は臆病CS全振りの最速ですが、スカーフドーブルを抜ける程度のメリットしかないので、素早さを削って耐久に回しても良かったと思います。
ギルガルド
【シャドーボール、かげうち、みがわり、キングシールド@たべのこし/バトルスイッチ】
167-63-176-101-171-85 (H252,B44,C172,D4,S36) ひかえめ
※ブレードフォルム:167-153-76-211-71-85
HB:A146ファイアローの命の珠フレアドライブを最高乱数以外耐え
S:無振り60族+5、追い風下で最速ガブリアス抜き
ブレイブバードや流星群、岩技を受ける鋼タイプが欲しかったので採用。
ナットレイやモロバレルを起点に身代わりを貼ることができ、それらの草ポケモンの選出を抑制できることも重要です。
パーティでバンギラスが辛いわけではないのでラスターカノン・聖なる剣は持たせず、代わりに影打ちを持たせました。
メガカメックスやガブサナの全体技でダメージを与えた相手を縛れるため、出番の多い技でした。
持ち物は身代わりと相性の良い食べ残し。
極力ギルガルドミラーで先手を取ってもらいたいので素早さは85まで上げました。
追い風下でガブリアスを抜けるようにもなっています。