アマルルガ | ふぶき | だいちのちから | ミラーコート | まもる | きあいのタスキ |
ゲッコウガ | ふぶき | ダストシュート | けたぐり | まもる | いのちのたま |
ロトム水 | 10まんボルト | ハイドロポンプ | でんじは | まもる | オボンのみ |
トゲキッス | エアスラッシュ | このゆびとまれ | おいかぜ | まもる | ゴツゴツメット |
ランドロス霊 | じしん | いわなだれ | はたきおとす | ばかぢから | とつげきチョッキ |
クチート | じゃれつく | ふいうち | はたきおとす | まもる | クチートナイト |
第28回がにゅーオフ(S12ダブルレート準拠、過去作あり)、
および第三回グロリアクラシック(VGC2015準拠)で使用した構築。
前者はベスト8(予選6勝1敗、決勝トナメ0勝1敗)
後者はベスト16(トナメ4勝1敗)でした。
- 概要
- アマルルガの採用理由について
通常の霰パーティとは異なり、ゆきふらし要員としてユキノオーではなくアマルルガを採用しています。
アマルルガの最大の利点は「だいちのちから」を使用できること。
この技により、氷技を半減する炎・鋼タイプの大部分の弱点を突けます。
現環境の構築は「パーティの半数以上を氷弱点持ちが占めるが、氷耐性持ちは1~2匹のみ」といったものが珍しくないです。
大地の力によって、こうした氷耐性持ちのポケモンを倒すかダメージを与えておくことで、霰パーティの持ち味である吹雪をより一貫させることができます。
ヒードランはシュカ持ちが多いため大地の力一撃で倒せることは少ないものの、身代わりの起点にされないだけでもありがたく、熱風を弱点としないことから殴りあいやすいです。
特に今回のがにゅーオフで使用可能だった噴火ヒードランは、全振りでも素早さが116なので臆病アマルルガで抜くことができ、上から大地の力を決めていくことができました。
耐性の豊富なポケモンで構成されたバンドリマンダや、天候によって炎耐性を得られる雨パーティと比べて、
有用な耐性が乏しいアマルルガと耐久力の低いゲッコウガを主軸とする霰パーティは、交代を多用しづらいです。
そのため、「交代を強いられる場面を減らすこと」を意識して構築。
交代しない限り技を固定してしまう拘りハチマキ・メガネ・スカーフ、
交代を兼ねた攻撃技である蜻蛉返り・ボルトチェンジの使用は控えました。
霊獣ランドロスの馬鹿力だけは攻撃範囲の都合上仕方なかったものの、反動で能力を下げるオバヒや流星群も使用しないことに。
ユキノオーと比べたアマルルガの短所として、水タイプに弱いことが挙げられます。
一応ミラーコートもありますが、不安定な技なので極力頼りたくはないところ。
雨パーティに対しては、特防振りの電磁波水ロトムを活用して立ちまわることになります。
キッス+水ロトムの布陣であれば、この指とまれを警戒させてグドラルンパに水ロトムを殴らせづらくでき、その隙に電磁波を撒けます。
他の水タイプへの対処も水ロトムが鍵となります。
威嚇が2枚入っていることもありミロカロスは面倒な相手。
個別解説の項でも触れていますがクチートは特性を怪力バサミにしてもいいのかもしれません
全体的な命中率の低さも、このパーティの弱点。
ハイドロポンプ、じゃれつく、ダストシュート、素ふぶき、etc…
(がにゅーオフ決勝トナメではクチートのじゃれつくを外して無事死亡。)
一方で吹雪やエアスラッシュの追加効果に助けられることも多く、運に左右されやすいパーティです。
- 個別解説
アマルルガ
【ふぶき、だいちのちから、ミラーコート、まもる@きあいのタスキ/ゆきふらし】
199-×-92-151-112-121 (H4,C252,S252) おくびょう
今年の3月に夢特性が解禁されたものの、ユキノオーの影に隠れてか、あるいは霰パーティ自体の使用率の低さからか注目度の低かったポケモンです。
今回はこのポケモンを発掘してみることにしました(化石ポケモンだけに
CSの種族値はユキノオーとほぼ互角ですが、耐久面では大きく優ります。
飛行技への耐性があることで、ファイアローやメガボーマンダに強いというメリットもあります。
ノーマル耐性が役に立つことはほとんどありませんが、メガガルーラのけたぐりを誘いやすいため、ゴツゴツメットキッスに交換してダメージを与えたり、体重の軽いクチート・水ロトムにほぼ無償で交換する動きに繋げることができます。
吹雪・大地の力・守るまで確定として残り1つの技には悩みました。
ユキノオーと違い、氷の礫は使用不可。
原始の力、フリーズドライ、アンコールなどの選択肢もありましたが、最終的にミラーコートに落ち着きました。
相手の行動に依存するものの、リザードン・サーナイト・ニンフィアを一撃で倒したり、ギルガルド・水タイプ全般との相性関係を逆転する可能性を秘めたハイパワーな技であり、これによって救われた試合も多いです。
持ち物はきあいのタスキ。
ヒードラン、ギルガルド、キリキザン、キノガッサ、ウインディなどの前で強気に動かしていくために必要な持ち物です。
ただしガルーラの親子愛けたぐりでは突破されます(グロウパンチは耐える)。
アマルルガ+ゲッコウガの組み合わせを初手に出すと、ガルーラに対して不利な拓になりやすいため、ガルーラスタンを相手する際はこの二匹は後発に置きたいところ。
前述の通り噴火ヒードランを意識して性格は臆病としましたが、過去作禁止のルールであれば控えめで問題なさそうです。
ゲッコウガ
【ふぶき、ダストシュート、けたぐり、まもる@いのちのたま/へんげんじざい】
147-140-88-131-81-191 (A196,C60,S252) むじゃき
A:けたぐりで198-126ヒードランを確定1発、181-120メガガルーラを高乱数1発(75%)
C:ダブルダメージ吹雪で155-100ボルトロスを確定1発。
高い素早さからタイプ一致の吹雪を撃てるアタッカー。
広い攻撃範囲を持ち、霰パーティの天敵であるバンギラスやテラキオンに対しても強いのが魅力的です。
ダストシュートは特防の高いサーナイトやニンフィア、マリルリに対して力負けすることを避けるため、
けたぐりは相方アマルルガにとっての脅威であるガルーラやバンギラスを縛るためにそれぞれ必要。
性格はせっかちではなく無邪気に。上からの岩雪崩や不意打ちのダメージを減らすことを重視しました。
努力値はガルーラ・ヒードラン・ボルトロスを意識してACに振り分けました。
ロトム水
【10まんボルト、ハイドロポンプ、でんじは、まもる@オボンのみ/ふゆう】
156-×-128-154-145-107 (H244,B4,C116,D140,S4) ひかえめ
C:11n
HD:C211メガリザードンYのソーラービームを最高乱数以外耐え、C238メガサーナイトのダブルダメージハイパーボイスをオボン込みで2発耐え
岩技を弱点としない、水・鋼・炎・地面に耐性がある、水への打点など、この構築に欲しい要素を数多く持っていたポケモン。
交代先を用意しづらい霰パーティの性質を鑑みると、弱点が少なく、他種のロトムと違いCが2段階ダウンするような技もないこのポケモンは非常にありがたい存在です。
鬼火は採用せず、電磁波を持たせました。
火傷したメガガルーラの攻撃でもゲッコウガ・アマルルガは致命打を負うため、鬼火はあまり相性が良くないです。
一方、電磁波はメガクチート・アマルルガの補助として有効なのはもちろん、エアスラッシュ・岩雪崩とあわせて"まひるみ"も狙えます。
リザードンが全体的に苦手なので、ソーラービームを耐えるよう特殊耐久に大きく寄せた配分を使用。
これぐらいの特殊耐久があれば、ルンパッパやメガサーナイトの攻撃を耐えて電磁波を撒くなどもしやすいです。
トゲキッス
【エアスラッシュ、このゆびとまれ、おいかぜ、まもる@ゴツゴツメット/てんのめぐみ】
191-×-160-140-135-103 (H244,B244,S20) ずぶとい
H:16n-1
HB:A167化身ボルトロスの拘り鉢巻+ワイルドボルトを確定耐え。
この指とまれでゲッコウガ・アマルルガを護衛して全体技の吹雪を撃ってもらうという、サナバレルの"怒りの粉+ハイボ"のような動きができます。
追い風もアマルルガにとって有用なサポート技であり、自身のエアスラッシュの追加効果とも好相性です。
相手の追い風に対抗してこちらも追い風を展開する、という使い方をすることも多くあります。
パーティに炎技が無くナットレイやユキノオーの処理に手こずりやすいため、守るを切って熱風辺りを採用しても良いかもしれません。
メガガルーラの攻撃を受けることを意識して能力値は物理耐久に特化し、ゴツゴツメットを持たせました。
ランドロス霊
【じしん、いわなだれ、はたきおとす、ばかぢから@とつげきチョッキ/いかく】
165-197-110-×-100-157 (H4,A252,S252) ようき
氷技の通りが悪い炎・鋼・バンギラスらに強い地面タイプ。
前述の通り、この構築では交代先を用意しづらいため、スカーフやハチマキではなく、突撃チョッキを持たせて採用することにしました。
ガルーラやリザードン、ボルトロス、ヒードラン、ギルガルドなど幅広い相手を担当でき、
全体技で相手を削ったり、はたき落とすで相手のランドロスのスカーフを落とすなどしてからゲッコウガに繋ぐのが理想的です。
メガクチート
【じゃれつく、ふいうち、はたきおとす、まもる@クチートナイト/いかく→ちからもち】
157-171-145-×-115-72 (H252,A244,S12) いじっぱり
メガシンカ前:157-149-105-×-75-72
A:力持ち+じゃれつくで186-91ボルトロスを確定1発
S:最遅ヒードラン-1
この構築のメガ枠。ローブシンなどの格闘やクレセリアを軸としたトリル系構築など、ゲッコウガでは対処の難しい範囲をカバーできます。
ユキノオーやグレイシアを軸とした霰パでは炎に弱い鋼タイプの採用は難しいとされていますが、炎に対抗しやすいアマルルガとゲッコウガを軸としたこの構築の場合は、鋼採用で生じる問題も少ないです。
アイアンヘッドはユキノオーぐらいしか撃ちたい相手がいないので持たせず、代わりにはたき落とすを使うことにしました。
ブルンゲルやクレセリア、ギルガルドへの打点として便利な技です。
メガシンカ前の特性は無難に威嚇ですが、怪力バサミの方が良かったかもしれません。
自身が威嚇を受けなくなることに加え、
勝ち気ミロカロスやトレースサーナイトに威嚇を逆利用されない点は現環境で重宝しそうです。