第46回がにゅーオフで使用した構築。5勝2敗で予選2位通過、決勝トナメ1-1でベスト8でした。
その1週間前に行われたポケパラ本戦でも同じ並びを使っており、3勝4敗で83位でした。オープンシートBO3に合わせた工夫をしており、この記事の後編でそれにも触れます。
概要
水オーガポンとサーフゴーの組み合わせを軸にした構築。レギュCのイッカサフゴと同じく、この指とまれをちらつかせながらサーフゴーで悪巧みを積み、全体技のゴールドラッシュで攻めます。オーガポンが水・草タイプのアタッカーになれるのも偉く、ゴールドラッシュを軽減する炎・水に対して打点を持てるため相性が良い並びです。
ゴールドラッシュが通りづらい相手には電気タイプのテツノカイナも挙げられ、その対抗手段としてハバタクカミを用意。よくあるB振り拘りメガネのハバタクカミはチョッキカイナにムーンフォースを耐えられた挙げ句ヘビーボンバーでワンパンされてしまうため、タスキ型で採用してみました。この選択は正解で、テツノカイナと殴り合うのに一番都合の良い型でした。
追い風枠としてトルネロス、威嚇枠としてヒスイウインディを採用し、構築の対応範囲を広げています。この二匹には格闘技である気合玉、インファイトをそれぞれ持たせました。最大のターゲットはサーフゴーの天敵のドドゲザン・ヒードランであり、特にトルネロスの気合玉はまず警戒されないので不意打ちも撃たれずあっさり倒してくれることが多いです。※当てればの話
オーガポンサーフゴーウインディを軸にするうえで全員の弱点を突ける霊獣ランドロスが厄介と感じており、その対策として負けん気で威嚇に強いガラルサンダーを採用。ブレイブバードによりオーガポン、ゴリランダー、水ウーラオスらを縛ることができ、先制技の不意打ち・グラススライダーも半減できるため縛れる範囲がとても広いポケモンです。
個別解説
■能力値(努力値 性格)と技・持ち物・特性
※能力値はHP-こうげき-ぼうぎょ-とくこう-とくぼう-すばやさの順
努力値はH→HP、A→攻撃、B→防御、C→特攻、D→特防、S→素早さ 未記載は無振り
サーフゴー
191-×-115-190-111-120(H228,C156,S124 ひかえめ)
【ゴールドラッシュ、シャドーボール、わるだくみ、まもる@メタルコート/おうごんのからだ/テラスドラゴン】
C:メタルコート+ゴールドラッシュでハバタクカミ(H149-D156)を確定一発
HB:パオジアン(A172)の災の剣込み不意打ちを確定耐え、霊獣ランドロス(A216)のじだんだを確定耐え
HD:ハバタクカミ(C205)のシャドーボールを確定耐え
S:凍える風込みで最速トルネロス(S179)抜き
メインアタッカー。特性の黄金の体であらゆる補助技を無効化できるうえに耐性が多く、リキキリンやゴリランダー、ムーンフォースで拘ったハバタクカミや神速で拘ったカイリューなどを起点に悪巧みを積めます。悪巧みを積んでゴールドラッシュで殴る、あるいはゴールドラッシュで失った特攻を悪巧みで回復して再度相手にプレッシャーを与えていきます。
<持ち物について>
こだわりメガネでは悪巧みが使えないためこの指とまれとの相性がイマイチ、食べ残しやオボンではハバタクカミを倒す火力がなく追い風を活かしにくいので、「メタルコート」を持たせました。悪巧みを使えつつ、ハバタクカミを素のゴールドラッシュで倒す火力を持つハイブリッドな型となります。
<テラスタイプについて>
「ドラゴン」を選択。炎弱点を耐性に変えるのが主。元々ゴーストタイプで格闘技を受けないのもあり、テツノカイナのワイルドボルト、水ウーラオスの水流連打を誘って軽減できるのも強み。ただしハバタクカミやパオジアンに縛られやすくなるため、なるだけ序盤はテラスを切らずに守るや交代を使うことを意識します。
<性格・配分について>
火力、耐久とも最低限と考えるラインを確保し、残りは素早さに回しました。相手のサーフゴーやヒードランに先制できる確率を少しでも上げたいです。
オーガポン水
181-165-104-×-116-159(H204,A76,S228 いじっぱり)
【ツタこんぼう、ウッドホーン、このゆびとまれ、ニードルガード@いどのめん/ちょすい/テラス水】
A:テラス水ツタこんぼうでガチグマ暁(H220-140)を最高乱数以外一発、ガチグマ(H237-125)を確定一発
HD:面影宿し発動時、ガチグマ暁(C205)のシルクのスカーフ+テラスブラッドムーンを確定耐え
S:最速霊獣ランドロス抜き抜き
草+水のハイスペックポケモン。水・炎に対応できる攻撃範囲がとても偉く、ゴールドラッシュを警戒してテラスを切った後の相手に対して威力を発揮します。貯水+この指とまれを警戒させることでスカーフ水ウーラオスの動きを抑えられるのは、ウーラオス最強環境でかなり有用な要素です。
<技構成について>
水技は「ツタこんぼう」一択として、草技は豊富な選択肢があります。この構築には他に水・草タイプがおらず、このポケモンが倒れると対水ウーラオスや対ヒードランで不都合な事態になるため、できるだけ場持ちさせることも意識しての「ウッドホーン」を持たせました。
<性格・配分について>
こちらも耐久、素早さ、火力をなるだけ両立した配分。最近は最速ヒスイウインディも見かけるので、最速霊獣ランドロス抜きも兼ねて159までSを上げました。
ヒスイウインディ
183-183-100-×-100-130(H100,A252,S156 いじっぱり)
【フレアドライブ、いわなだれ、インファイト、しんそく@こだわりハチマキ/いかく/テラスノーマル】
A:ヒードラン(H197-B126)をハチマキインファイトで最低乱数以外一発
HB:パオジアン(C187)の災の剣せいなるつぎを最高乱数以外耐え
S:準速ヒードラン抜き
トルネロスやカミユイなど岩打点が通りやすい相手に対するアタッカー、神速によるスイーパー、威嚇枠、炎技受けなど、複数の役割を担います。
<技構成について>
「フレアドライブ」、「いわなだれ」、「しんそく」までは確定と考えていて、残り1枠に「インファイト」を選びました。対ヒードラン用で、HP振りだけのヒードランなら一発で倒すことができます。
<持ち物・テラスタイプについて>
ポケパラ本戦では「とつげきチョッキ+テラスフェアリー」、がにゅーオフでは「こだわりハチマキ+テラスノーマル」を使用。どちらも一長一短ありましたが、この構築にイーユイが選出される率がかなり低くチョッキの恩恵を感じづらかったのと、神速の打点を重視したのとで後者になりました。チョッキなしの場合、メガネテラスサーフゴーのゴールドラッシュで倒されてしまうのには注意が必要です。
<性格・配分について>
アタッカーとしての役割を重視し意地っ張りで攻撃全振り。がにゅーオフではS120で使っていましたが、準速アルマ・準速ヒードラン抜きをする必要性を痛感したため130まで伸ばしました。
ガラルサンダー
165-177-110-×-111-167(A252,D4,S252 ようき)
【らいめいげり、ブレイブバード、はたきおとす、かわらわり@こだわりスカーフ/まけんき/テラス鋼】
負けん気のおかげで威嚇に強い物理アタッカー。飛行技の通りが良すぎる今の環境ではブレイブバードで拘るのもとても強力。専用技「らいめいげり」は防御ダウンの追加効果が強く、味方ウインディのフレアドライブ、味方オーガポンのテラスツタこんぼうと合わせてテツノカイナを倒しにいくこともできます。
<技構成について>
構築の炎枠が鋼等倍のヒスイウインディである都合上、相手のサーフゴーが重たいため「はたきおとす」で打点を確保しました。ラスト1つの技はかわらわり、ローキック、インファイト、とんぼがえりで揺れており、壁構築対策のための「かわらわり」を持たせてみました。
<持ち物について>
霊獣ランドロスの主流はスカーフ型で、上を取られてテラバーストで倒されるのがもったいないので、こちらも素早さを上げる持ち物で対抗したいです。ポケパラ本戦ではよりランドロスメタに特化した「ビビリだま」を持たせ、クローズシートBO1のがにゅーオフでは「こだわりスカーフ」を持たせてハバタクカミやスカーフウーラにも奇襲できるようにしました。
<テラスタイプについて>
「はがね」を選択し、ガラルサンダーの弱点のうちフェアリー・飛行・氷・エスパーはこれで軽減することができます。木枯らし嵐やムーンフォースを受けて追加効果が発動するとそれも負けん気のトリガーになります。
<性格・努力値配分について>
確実にスカーフ霊獣ランドロス、スカーフウーラオスの上を取りたいため準速ではなく陽気最速を選びました。
トルネロス
175-×-90-166-100-169(H164,C164,S180 おくびょう)
【こがらしあらし、きあいだま、おいかぜ、まもる@こうかくレンズ/いたずらごころ/テラス悪】
HB:ウーラオス(A200)のすいりゅうれんだを確定耐え
S:最速化身ランドロス抜き
いたずらごころ追い風によるS操作要員。全体技アタッカーであるサーフゴー・ウインディと相性がよく、自身も木枯らし嵐で攻撃要員になれます。気合玉を持たせてあるためヒードランやドドゲザン入りにも出していけます。
<持ち物について>
「こうかくレンズ」を持たせ、木枯らし嵐の命中率を88%、気合玉の命中率を77%にしました。元々ポケパラ本戦がオープンシートのためメンタルハーブや隠密マントの価値が低下しており、それなら広角レンズで低命中を補ってみようと持たせたものです。「広角レンズのおかげで技を当てた!」みたいな表示はないのでどれぐらい役に立っているのかを確認する術はありませんが、当てる前提で技を押していけるため心理面で弱気な技選択にならない事をメリットと感じています。
<テラスタイプについて>
オープンシートでイエアルマが少ないと考えていたポケパラ本戦では無難にゴーストでしたが、クローズのがにゅーオフではイエアルマ対策を厚くするため「あく」を選択。対イエアルマについては主な選出で後述します。
ドドゲザンや悪ウーラオスの不意打ちを軽減して気合玉を狙えるようになったり、相手の悪戯心挑発や悪戯心アンコールを無効化できる利点もあります。
ハバタクカミ
131-×-75-205-155-187(H4,C252,S252 ひかえめ)
【ムーンフォース、シャドーボール、こごえるかぜ、まもる@きあいのタスキ/こだいかっせい/テラスフェアリー】
フェアリータイプ枠として、ドラゴンタイプ全般とテツノカイナへの打点を主に担います。最近の環境ではテラスドラゴンを切ってくる相手も多くおり、特にヘイラッシャを倒してもらうのが重要な約目です。
<持ち物について>
「きあいのタスキ」を装備。耐久振りのブーエナやメガネ持ちが主流の中珍しいですが、防御をどれだけ上げても仮想的であるテツノカイナ、ヘイラッシャのヘビボンウェブタを耐えるのは不可能です。それならば物理耐久面はタスキに任せた方が良いかと考えました。
<技構成について>
全体攻撃で雑に削るよりはフェアリー弱点の相手にフォーカスして大きな打点を与えたいため、「ムーンフォース」を選択。パーティ全体が中速でS操作の恩恵を受けやすいため、マジカルシャインは切って「こごえるかぜ」を持たせました。
主な選出
※スタンダード寄りな構築のため選出パターンの幅は広く、全ては書ききれません。細かい出し方を見てみたい方は対戦動画もご覧ください。
基本選出
先発:オーガポン+サーフゴー
後発:ヒスイウインディorハバタクカミorトルネロスorガラルサンダーから二匹
オーガポンで水技・草技・このゆびとまれをちらつかせながらサーフゴーの悪巧みをチャージする形。オーガポンが倒れたら裏から高速ポケモンor優先度の高い技を使えるポケモンを出し、サーフゴーと合流して攻めたいところ。
相手の先発が水ウーラオスの場合、ほとんどのウーラオスはこの指とまれ+貯水を警戒して水流連打を撃ってこないため、オーガポンはこの指とまれを使わず交代などを行い、隣を強気に動かしても良いと考えています。
相手がテツノカイナ入りの場合、悪巧みを積んでもゴールドラッシュの通りが悪いため、ハバタクカミを先発に出してカイナを削ってからオーガポンサーフゴーの並びを作りにいくと良いです。
同じくドドゲザン入りの場合は先発にトルネロスを出し、気合玉でドドゲザンを破壊しておくとゴールドラッシュの通りがかなり良くなります。
対寿司
先発:トルネロス+サーフゴー
後発:ハバタクカミ+水オーガポン
キラフロルらを先にサーフゴーで倒し、合体へイラッシャをオーガポンとハバタクカミで倒すのが理想的です。ヘイラッシャはドラゴンテラスすればハバタクカミで弱点を突け、何もテラスしなければオーガポンで弱点を突けます。
ポケパラで使用した構築について
がにゅーオフの1週間前に行われたポケパラ本戦では上記のような形で使っていました。
オープンシートであることを意識して、ハバタクカミのトリックルーム、ガラルサンダーの身代わりといった技を用意。これらを相手に見せることで追い風やトリルを使いづらくするなどプレッシャーを与えたいと考えました。この工夫が役に立った試合もあったものの、択をどこかで通されてマッチ三戦目で競り負ける事が多く、ハバタクカミに全体攻撃があれば詰めれた試合もあったりとパワーを落とした弊害も感じることがありました。
また、拘りアイテムなしで、守るをチョッキウインディ以外の全員に持たせ、相手に集中攻撃の安定択を与えないようにすることも意識。ただ、守るを多く配るならウーラオス対策をもう少し厚くすべきだったかなと思います。拘り持ちがいないことで前のめりに攻めていけず、受け身になってしまったことも負け越しの要員になってしまったかなと反省しています。
対戦動画
11/12にこの構築を使ってランクマに潜る配信をしました。
www.youtube.com
また、オープンシートBO3の大会において、この構築を使ってメンバーシップ限定生放送をしました。
アーカイブが残っているので興味のある方はメンバー加入もご検討ください!
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