【全国ダブル】アマルルガ+ゲッコウガ霰パーティ

アマルルガ ふぶき だいちのちから ミラーコート まもる きあいのタスキ
ゲッコウガ ふぶき ダストシュート けたぐり まもる いのちのたま
ロトム 10まんボルト ハイドロポンプ でんじは まもる オボンのみ
トゲキッス エアスラッシュ このゆびとまれ おいかぜ まもる ゴツゴツメット
ランドロス じしん いわなだれ はたきおとす ばかぢから とつげきチョッキ
クチート じゃれつく ふいうち はたきおとす まもる クチートナイト

第28回がにゅーオフ(S12ダブルレート準拠、過去作あり)、
および第三回グロリアクラシック(VGC2015準拠)で使用した構築。
前者はベスト8(予選6勝1敗、決勝トナメ0勝1敗)
後者はベスト16(トナメ4勝1敗)でした。

通常の霰パーティとは異なり、ゆきふらし要員としてユキノオーではなくアマルルガを採用しています。
アマルルガの最大の利点は「だいちのちから」を使用できること。
この技により、氷技を半減する炎・鋼タイプの大部分の弱点を突けます。
現環境の構築は「パーティの半数以上を氷弱点持ちが占めるが、氷耐性持ちは1~2匹のみ」といったものが珍しくないです。
大地の力によって、こうした氷耐性持ちのポケモンを倒すかダメージを与えておくことで、霰パーティの持ち味である吹雪をより一貫させることができます。


ヒードランはシュカ持ちが多いため大地の力一撃で倒せることは少ないものの、身代わりの起点にされないだけでもありがたく、熱風を弱点としないことから殴りあいやすいです。
特に今回のがにゅーオフで使用可能だった噴火ヒードランは、全振りでも素早さが116なので臆病アマルルガで抜くことができ、上から大地の力を決めていくことができました。

    • 霰パを使う上での注意点

耐性の豊富なポケモンで構成されたバンドリマンダや、天候によって炎耐性を得られる雨パーティと比べて、
有用な耐性が乏しいアマルルガと耐久力の低いゲッコウガを主軸とする霰パーティは、交代を多用しづらいです。
そのため、「交代を強いられる場面を減らすこと」を意識して構築。
交代しない限り技を固定してしまう拘りハチマキ・メガネ・スカーフ、
交代を兼ねた攻撃技である蜻蛉返り・ボルトチェンジの使用は控えました。
霊獣ランドロスの馬鹿力だけは攻撃範囲の都合上仕方なかったものの、反動で能力を下げるオバヒや流星群も使用しないことに。

    • 構築の課題

ユキノオーと比べたアマルルガの短所として、水タイプに弱いことが挙げられます。
一応ミラーコートもありますが、不安定な技なので極力頼りたくはないところ。
雨パーティに対しては、特防振りの電磁波水ロトムを活用して立ちまわることになります。
キッス+水ロトムの布陣であれば、この指とまれを警戒させてグドラルンパに水ロトムを殴らせづらくでき、その隙に電磁波を撒けます。
他の水タイプへの対処も水ロトムが鍵となります。
威嚇が2枚入っていることもありミロカロスは面倒な相手。
個別解説の項でも触れていますがクチートは特性を怪力バサミにしてもいいのかもしれません

全体的な命中率の低さも、このパーティの弱点。
ハイドロポンプ、じゃれつく、ダストシュート、素ふぶき、etc…
(がにゅーオフ決勝トナメではクチートのじゃれつくを外して無事死亡。)
一方で吹雪やエアスラッシュの追加効果に助けられることも多く、運に左右されやすいパーティです。

  • 個別解説

アマルルガ
【ふぶき、だいちのちから、ミラーコート、まもる@きあいのタスキ/ゆきふらし】
199-×-92-151-112-121 (H4,C252,S252) おくびょう

今年の3月に夢特性が解禁されたものの、ユキノオーの影に隠れてか、あるいは霰パーティ自体の使用率の低さからか注目度の低かったポケモンです。
今回はこのポケモンを発掘してみることにしました(化石ポケモンだけに

CSの種族値ユキノオーとほぼ互角ですが、耐久面では大きく優ります。
飛行技への耐性があることで、ファイアローメガボーマンダに強いというメリットもあります。
ノーマル耐性が役に立つことはほとんどありませんが、メガガルーラのけたぐりを誘いやすいため、ゴツゴツメットキッスに交換してダメージを与えたり、体重の軽いクチート・水ロトムにほぼ無償で交換する動きに繋げることができます。

吹雪・大地の力・守るまで確定として残り1つの技には悩みました。
ユキノオーと違い、氷の礫は使用不可。
原始の力、フリーズドライ、アンコールなどの選択肢もありましたが、最終的にミラーコートに落ち着きました。
相手の行動に依存するものの、リザードンサーナイトニンフィアを一撃で倒したり、ギルガルド・水タイプ全般との相性関係を逆転する可能性を秘めたハイパワーな技であり、これによって救われた試合も多いです。

持ち物はきあいのタスキ
ヒードランギルガルドキリキザンキノガッサウインディなどの前で強気に動かしていくために必要な持ち物です。
ただしガルーラの親子愛けたぐりでは突破されます(グロウパンチは耐える)。
アマルルガ+ゲッコウガの組み合わせを初手に出すと、ガルーラに対して不利な拓になりやすいため、ガルーラスタンを相手する際はこの二匹は後発に置きたいところ。

前述の通り噴火ヒードランを意識して性格は臆病としましたが、過去作禁止のルールであれば控えめで問題なさそうです。

ゲッコウガ
【ふぶき、ダストシュート、けたぐり、まもる@いのちのたま/へんげんじざい
147-140-88-131-81-191 (A196,C60,S252) むじゃき

A:けたぐりで198-126ヒードランを確定1発、181-120メガガルーラを高乱数1発(75%)
C:ダブルダメージ吹雪で155-100ボルトロスを確定1発。

高い素早さからタイプ一致の吹雪を撃てるアタッカー。
広い攻撃範囲を持ち、霰パーティの天敵であるバンギラステラキオンに対しても強いのが魅力的です。
ダストシュートは特防の高いサーナイトニンフィアマリルリに対して力負けすることを避けるため、
けたぐりは相方アマルルガにとっての脅威であるガルーラやバンギラスを縛るためにそれぞれ必要。

性格はせっかちではなく無邪気に。上からの岩雪崩や不意打ちのダメージを減らすことを重視しました。
努力値はガルーラ・ヒードランボルトロスを意識してACに振り分けました。

ロトム
10まんボルトハイドロポンプ、でんじは、まもる@オボンのみ/ふゆう】
156-×-128-154-145-107 (H244,B4,C116,D140,S4) ひかえめ

C:11n
HD:C211メガリザードンYソーラービームを最高乱数以外耐え、C238メガサーナイトのダブルダメージハイパーボイスをオボン込みで2発耐え

岩技を弱点としない、水・鋼・炎・地面に耐性がある、水への打点など、この構築に欲しい要素を数多く持っていたポケモン
交代先を用意しづらい霰パーティの性質を鑑みると、弱点が少なく、他種のロトムと違いCが2段階ダウンするような技もないこのポケモンは非常にありがたい存在です。

鬼火は採用せず、電磁波を持たせました。
火傷したメガガルーラの攻撃でもゲッコウガアマルルガは致命打を負うため、鬼火はあまり相性が良くないです。
一方、電磁波はメガクチートアマルルガの補助として有効なのはもちろん、エアスラッシュ・岩雪崩とあわせて"まひるみ"も狙えます。

リザードンが全体的に苦手なので、ソーラービームを耐えるよう特殊耐久に大きく寄せた配分を使用。
これぐらいの特殊耐久があれば、ルンパッパやメガサーナイトの攻撃を耐えて電磁波を撒くなどもしやすいです。

トゲキッス
エアスラッシュこのゆびとまれ、おいかぜ、まもる@ゴツゴツメット/てんのめぐみ】
191-×-160-140-135-103 (H244,B244,S20) ずぶとい

H:16n-1
HB:A167化身ボルトロスの拘り鉢巻+ワイルドボルトを確定耐え。

この指とまれゲッコウガアマルルガを護衛して全体技の吹雪を撃ってもらうという、サナバレルの"怒りの粉+ハイボ"のような動きができます。
追い風もアマルルガにとって有用なサポート技であり、自身のエアスラッシュの追加効果とも好相性です。
相手の追い風に対抗してこちらも追い風を展開する、という使い方をすることも多くあります。

パーティに炎技が無くナットレイユキノオーの処理に手こずりやすいため、守るを切って熱風辺りを採用しても良いかもしれません。
メガガルーラの攻撃を受けることを意識して能力値は物理耐久に特化し、ゴツゴツメットを持たせました。

ランドロス
【じしん、いわなだれ、はたきおとす、ばかぢから@とつげきチョッキ/いかく】
165-197-110-×-100-157 (H4,A252,S252) ようき

氷技の通りが悪い炎・鋼・バンギラスらに強い地面タイプ。
前述の通り、この構築では交代先を用意しづらいため、スカーフやハチマキではなく、突撃チョッキを持たせて採用することにしました。
ガルーラやリザードンボルトロスヒードランギルガルドなど幅広い相手を担当でき、
全体技で相手を削ったり、はたき落とすで相手のランドロスのスカーフを落とすなどしてからゲッコウガに繋ぐのが理想的です。

メガクチート
【じゃれつく、ふいうち、はたきおとす、まもる@クチートナイト/いかく→ちからもち】
157-171-145-×-115-72 (H252,A244,S12) いじっぱり

メガシンカ前:157-149-105-×-75-72
A:力持ち+じゃれつくで186-91ボルトロスを確定1発
S:最遅ヒードラン-1

この構築のメガ枠。ローブシンなどの格闘やクレセリアを軸としたトリル系構築など、ゲッコウガでは対処の難しい範囲をカバーできます。
ユキノオーやグレイシアを軸とした霰パでは炎に弱い鋼タイプの採用は難しいとされていますが、炎に対抗しやすいアマルルガゲッコウガを軸としたこの構築の場合は、鋼採用で生じる問題も少ないです。

アイアンヘッドユキノオーぐらいしか撃ちたい相手がいないので持たせず、代わりにはたき落とすを使うことにしました。
ブルンゲルクレセリアギルガルドへの打点として便利な技です。

メガシンカ前の特性は無難に威嚇ですが、怪力バサミの方が良かったかもしれません。
自身が威嚇を受けなくなることに加え、
勝ち気ミロカロスやトレースサーナイトに威嚇を逆利用されない点は現環境で重宝しそうです。

【Alternation Battle】キュウコン+メガヘルガー

インターネット大会「Alternation Battle」で使用した構築。
結果は24勝6敗、最終レートは1749(17位)でした。
このルールでは、下記の3点から晴れパーティ・メガヘルガーが刺さると考え、これを軸に構築を組みました。

1,晴れパの天敵が少ない。
全国ダブルではバンギラスヒードラン・霊獣ランドロスの3体をはじめ、ファイアローボーマンダガブリアステラキオンなど晴れパの天敵が多数存在しますが、オルタネーションダブルではこれらのポケモンが使用不可となっています。
岩雪崩・地震を使用するポケモンが少ないためキュウコンヘルガーのような炎二匹の組み合わせも並べやすいです。
また、ヒードランの不在により炎技を無効化できるポケモンヘルガーの悪の波動で処理可能な貰い火シャンデラ程度に限られるため、炎技の通りも良いです。

2,メガメタグロスの処理がしやすい。
今回のルールではメガメタグロスが最有力のメガシンカ
遅いポケモンでメガメタグロスを処理しようとする場合、思念の頭突き・アイアンヘッドの怯みに悩まされることもあり安定しませんが、115族のメガヘルガーなら上を取って縛りにいけます。
雨+メガメタグロスという構成も、後述の手動天候により解決可能です。

3,雨パーティにイージーウィンできる。
キュウコンに手動天候の日本晴れを仕込むことで、使用率の高い雨パーティとの天候合戦を有利に戦えます。
日本晴れは読まれにくく、相手の計算を狂わせることもしばしば。
都合の良いことにメガシンカ前はヘルガーよりキュウコンの方が速いため、
1,キュウコンの日本晴れで天候を雨から晴れに上書き
2,メガヘルガーの攻撃
という流れで、メガシンカターンにテンポよく攻めることができます。
さらに好都合なことに、メガシンカターンのメガラグラージはすいすいを得ておらず雨下でも行動が遅いため、キュウコンが上から縛られずに日本晴れを決めることができ、続くヘルガーソーラービームで撃破することが可能です。

欠点はメガヘルガーの脆さ。
ただでさえ脆いうえにサンパワーによりHPを毎ターン削られるため、一度でも攻撃を受けると致命的です。
この点トゲキッスカポエラーによる護衛があると頼もしく、2匹の弱点であるメガメタグロスメガヘルガーで縛れるため好相性でした。
メガサーナイトメガカメックスと同様、「単体では頼りないが、味方のサポートにより十二分に力を発揮できる」タイプのメガシンカポケモンであり、構築や立ち回りを練るのが楽しかったですw

メガヘルガー
【ねっぷう、あくのはどうソーラービーム、まもる@ヘルガナイト/もらいび→サンパワー】
151-×-110-191-110-183 (H4,C252,S252) おくびょう

メガシンカ前 151-×-70-161-100-161
このパーティのエース。115族の素早さから、晴れ+サンパワーで強化された熱風を撃ちこむのは爽快。
ダブルダメージでありながら、耐久無振りのライコウを中乱数で落とせるほどの火力です。
キュウコンの熱風のダメージとあわせればサンダーやトゲキッスも落とせるため、追い風する暇を与えません。
前述の通り、このルールではヒードランが不在のため炎技の通りも良いです。

反面、耐久はペラペラ。
相手を上から一撃で倒しきれない時は、トゲキッスカポエラーと並べて護衛してもらいたいところ。
火力が必要ない場面では、メガシンカを渋ってサンパワーの反動ダメージを極力受けないようにすることも必要でした。
熱風外しや不意の気合ボールは怖い要素です。ガルーラバンギラスヒードラン禁止のルールなので気合球は採用されないと思っていましたが…(ジュカインに撃たれて負けました)。

キュウコン
【ねっぷう、にほんばれ、ほえる、まもる@ラムのみ/ひでり】
171-×-96-110-121-167 (H180,B4,C68,D4,S252) おくびょう

HD:C182ラティオスの珠流星群、C161キングドラのメガネ流星群を最高乱数以外耐え。
単なる天候変化要員としては悪戯心+日本晴れができるエルフーンなどを使う手もありましたが、
キュウコンの場合は自身も攻撃に参加できるため、メガヘルガーの攻撃とあわせて突破できる相手の範囲が広がります。
日照りはS判定にも使え、ワルビアルなどと対峙した際、特性の発動順番を見てスカーフの有無を確認してから動けます。

攻撃技はヘルガーに任せ、こちらは補助技を多く採用。
持ち物も含め、欲張った型の構成になっています。

  • 日本晴れ

対雨用の技。「キュウコンが場に出てるから天候を変えられることは無いだろう」と油断して動いてくる相手に奇襲できます。
前述の通り、ヘルガーメガシンカターンはキュウコンヘルガーの順で動けるのも美味しいところ。

  • 吠える

キュウコンヘルガーは高速低耐久のコンビであり、トリックルームが苦手なので対策としてこの技を仕込みました。
(吠えるの優先度は「-6」、トリックルームの優先度は「-7」なので、吠えるの方が先に出てトリックルームを妨害可)
トリルか電磁波か凍える風か判断のつきにくい全国ダブルのクレセリアと違い、
このルールでは見え見えのトリル使いが多いため、さほどリスクなく決めていくことができました。
大抵はトリル要員の横に猫騙し持ちがいるため、キュウコン側に猫騙しが来ないようトゲキッスヘルガーで圧力をかけながら吠えます。
暗示系や小さくなるの対策として使うこともありました。

  • ラムのみ

持ち物はラム。
活躍した試合はとても多く、ダークホールや悪戯心威張る、フラフラダンスなどの害悪系を防いでくれました。
自身がドーブルより速いことや、悪戯心のクレッフィエルフーンには熱風で大打撃を与えられることもあって、一回状態異常技を凌ぐことで得られるアドバンテージは大きいです。

マリルリ
【じゃれつく、たきのぼり、はたきおとす、アクアジェット@とつげきチョッキ/ちからもち】
207-112-100-×-100-71 (H252,A252,S4) いじっぱり

バシャーモローブシンハリテヤマウインディチルタリスヌメルゴンなどの、キュウコンヘルガーで対処が難しい格闘・炎・ドラゴンタイプ対策として重要な補完役です。
ニョログドラの並びにも強く、雨天下でキングドラからキュウコンが縛られ日本晴れを出せない時は一旦このポケモンに交代して攻撃を受けてもらい、再度キュウコンを出して天候を変える流れで対処します。
晴れ下でのアクアジェットの火力ダウンが不味いことやオボンをトゲキッスに回したことから、太鼓型にはしませんでした。
トゲキッスと両立しているため、この指+腹太鼓を警戒させ相手の選出に圧力をかけられるのも強みです。

トゲキッス
エアスラッシュこのゆびとまれ、おいかぜ、まもる@オボンのみ/てんのめぐみ】
190-×-161-140-135-103 (H236,B252,S20) ずぶとい

S:無振りギャラドスミロカロス+2
こちらもマリルリと同様、格闘タイプ対策や鋼タイプの選出誘引を役目とするフェアリータイプ。
ヘルガーをこの指止まれで守る、追い風を展開する、地面技を受けてもらうなどサポートをこなします。
耐久面については、晴れ時のバシャーモウインディフレアドライブが脅威となるため物理耐久に特化することにしました。
陽気ヒヒダルマの晴れ+力ずく+フレアドライブまでなら確定耐えできます。

ニドキング
ヘドロばくだん、だいちのちから、10まんボルトれいとうビーム@こだわりスカーフ/ちからずく】
157-×-97-150-95-137 (H4,C252,S252) ひかえめ

熱風の通りが悪い炎タイプのウインディエンテイを上から縛ったり、このパーティに弱点の多い電気技や岩技を交代で受けて切り返す役割を担います。
技のデパート」という異名の通り攻撃範囲は広く、この構築ではやや苦手なギャラドスオンバーンプテラにも対処してもらいます。

スカーフドーブルやスカーフマンムーのことを考えると最速で運用したかったものの、
特攻に性格補正がなければ耐久無振りのライコウ・メガメタグロスを中乱数でしか落とせないため控えめを選びました。
力ずく+大地の力により、耐久無振りのライコウは確定1発、耐久無振りのメガメタグロスエンテイは最低乱数以外1発となります。
しかしスカーフ臆病シャンデラに抜かれて負けた試合も…。低種族値ゆえの悩みどころです。

カポエラー
インファイトねこだまし、フェイント、ワイドガード@ウタンのみ/いかく】
157-148-126-×-131-92 (H252,A156,B84,D4,S12) いじっぱり

HB:A200マンムーのダブルダメージ地震を高乱数2発耐え(98.8%)
ラッキーやカビゴンへの打点のほか、威嚇・猫騙し・ワイドガードの3段構えでマンムーワルビアルプテラらの岩雪崩・地震からキュウコンヘルガーを守る働きを期待して採用。
とはいえ、マンムーとは大会中一度も当たらず、ワルビアルはスカーフが少なくキュウヘルで上から倒せることがほとんどだったため、ワイドガードの出番は少なめでした。
反対にフェイントは使用機会が多く、相手のワイドガードを壊して熱風を通したり、バシャーモの守る+加速に対処したり、気合の襷持ちのマニューラゴウカザルを確実に処理するなど、構築の弱点となる相手に刺さってくれました。
オボンやラムを他のポケモンに回したため、持ち物は最後まで迷うことになりました。
結局ウタンを選びましたが大会中一度も発動せず、もっと検討する余地があったようです。

【10/4開催】第4回なみのり杯結果

152人ものご参加を頂きありがとうございました!
優勝はリュウさんです!おめでとうございます!

日時 10月4日(日) 20:00〜
対戦ルール VGC2015準拠
参加者 152人

優勝

リュウ
@Ryu_5209t

準優勝

パチリス斎藤
@Green3Barleytea

ベスト4

すらぃりー
クロノ

ベスト8

とも
もみじねこ
げな
NittoTito

BV

決勝 ZJVG-WWWW-WW2S-GRGV(リュウvsパチリス斎藤)
準決勝 8LEG-WWWW-WW2S-GLTA(リュウvsすらぃりー)
RS4W-WWWW-WW2S-GZU8(パチリス斎藤vsクロノ)

トーナメント

続きを読む

ポケモンWCS2015・ボストン世界大会レポート

ワシントンでのWCS2014世界大会から1年。
barudoru.hatenablog.com


今年、ジャパンカップ・日本代表決定戦を勝ち抜いて再び日本代表になった私は、ボストンで行われたポケモンWCS世界大会に参加してきました。今年もそのレポートを書きます。世界大会の楽しさや熱気を伝えることができたら嬉しいです。


ダイジェスト

8/19 ボストン到着
MLB観戦
8/20 バスツアー
ボストン茶会事件博物館
8/21 オープニングセレモニー
ポケモンWCS・Day1
8/22 ポケモンWCS・Day2
ポケモンオーケストラコンサート
8/23 サイドイベント
ポケモンWCS・決勝戦
クロージングセレモニー
交流会
8/24 ダックツアー
ボストン美術館
8/25 ボストン出発

====

1日目 ボストン到着、MLB観戦


8月19日、日本代表団は成田空港に集合します。今年のマスターカテゴリ(年齢無制限の部)、トラベルアワード持ち日本代表は、6月14日の日本代表決定大会で優勝したビエラさん、準優勝したもりやまさん、そしてベスト4になったBIDCさんと私の4人。
ポケモンWCS2015日本代表決定大会、マスターカテゴリのパーティまとめ
昨年と同じく、日本代表団はポケモンカード勢やジュニア・シニアの保護者などを含めて全体で50人ほど。16時に集合して搭乗手続きを行い、18時ごろボストンへの直通便で出発します。



フライト時間は13時間。映画を四本ぐらい見れました。ボストンに到着したのは現地時間の夕方ごろです。

バスに乗って選手が宿泊するホテル、シェラトン(Boston Sheraton)に向かいます。


シェラトンの玄関にはポケモンWCSの照明が!

シェラトンに着いてルームキーをもらってからは、最終日まで自由行動です。夜の8時を回っていましたが、私はある場所に向かいます。シェラトンから徒歩15分。

ボストンレッドソックスの本拠地、フェンウェイパーク(Fenway Park)
この日はレッドソックスvsインディアンスの試合が行われていました。チケットはボストンに行く1週間ほど前に、ゆういちさん達と予約していました。
ゆういち「メジャー行くぞ!!」

到着した時はすでに7回だったので短い時間でしたが、本場の野球を間近で見ることができて嬉しい体験でした。9回にクローザーとして日本人の田澤選手が登場。Tazawaコールのなか、3者凡退に押さえ、6対4でレッドソックスの勝利!

日本人の活躍にあやかりたいなと思いつつ、ボストン1日目を終えます。

2日目 バスツアー、ボストン茶会事件、物販、ウェルカムキット受け取り

早朝、シェラトンのロビーにて、シンガポールから来ていたヨウコさん、カナダから来ていた親玉さんと会います。
ヨウコさんに東南アジア勢を紹介してもらいました。シンガポールの代表やその応援として来ていた、Theronさん、Waiyinさん、Shawnさん、Coreyさん、Adeleneさん、Theoさん、Chelseaさん、Zulさん、Danielさん、Amirさん、マレーシアから来ている世界大会スタッフのウィルソンさん。親玉さんという方に通訳をしてもらったこともあり仲良くなれました。そして彼らと一緒にボストンバスツアーに行くことになりました。途中で「ボストン茶会事件博物館」に寄るとのこと。ボストンと言えばボストン茶会事件だと思っていたのでワクワクします。

ボストンはアメリカで最も古い街の一つ。レンガ造りの建物が多く歴史を感じる町並みです。

マサチューセッツ工科大学、ハーバード橋などをめぐり、ボストン茶会事件博物館(Boston Tea Party Museum)へ。

アメリカ独立戦争の起点になったことで有名な「ボストン茶会事件」をテーマにした博物館。

博物館では、事件の演劇や独立戦争のムービーを見たり、船に乗ったり、

そして事件と同様に、船上から茶箱(の模型)を海に投げ捨てる体験もさせてもらえました!博物館を見終わった後はシェラトンに戻り、東南アジア勢と別れます。

観光が楽しすぎてボストンに来た本当の目的を忘れてしまいそうでしたが、ポケモンに切り替えていきます。

夕方、ウェルカムキット(参加賞)を受け取りにハインズコンベンションセンターに向かいます。売り切れる前に、と物販にも並びましたが、今年は供給過多だったようで、大会期間中もずっと売ってました。

今年もWCS2015の柄が入ったシャツ、帽子、プレイマットなどを手に入れます。

TCGのプレイマットに対して、VGCの「バトルマット」。去年は無かったグッズでした。これに3DSを乗せて対戦するのは胸熱ですね。この日の夜はScarさん、たっぴーさん、YTさんとシャックバーガーを食べに行きました。昨年、ワシントンDCで食べたもののなかで一番美味かったのがこのシャックバーガーでした。

一年前を懐かしみつつ、ボストン2日目を終えます。

3日目 オープニングセレモニー、ポケモンWCS・Day1

この日はオープニングセレモニーとDay1が行われます。いよいよ世界大会の会場、ハインズ・コンベンションセンター(Hynes Convention Center)に入ります。

会場入口


メインステージはブルーライトドライアイスによる演出がされています。開催地ボストンが港町であることにちなみ、今年の大会は「海」がコンセプトになっているようです。

会場は深海をイメージしているそうで照明は暗め、マスコットはアクア団の帽子を被った船長ピカチュウ、メインステージは茶会事件博物館で見たような船のようです。(海繋がりで?)なみのり日記著者としては頑張りたいですね!

オープニングのムービーは動画の06:00辺りから。
昨年のWCS2014オープニングに感激したので今年も楽しみにしていました。その期待を裏切らず、音楽の壮大さも相まって非常にかっこいいムービーでした(今年は映れませんでしたが…笑)。

例年、開会式では新しいメガシンカポケモンの発表が会場で行われますが、今年は、新作ゲーム「ポッ拳WiiU」の発表が行われていました。

会場にもポッ拳のアーケードが設置され、行列ができます。メインモニターでもDay1の対戦の合間に、ポッ拳のバトルを映していました。

外国人ウケはいい様子。AaronやSejunも楽しそうにポッ拳やってます。

開会式が終わり、世界大会一日目(Day1)が始まります。


私も含め日本代表組はDay2から参加するため、この日は観戦です。

世界大会は今年からシステムが変わりました。Day1・Day2の2日間を通して大会が行われ、Day1を勝ち上がったプレイヤーがDay2に進める方式。日本代表やCP最上位のプレイヤーは、シードでDay2からの参加になります。Day1について、日本・韓国以外では各地の大会でCP(チャンピオンシップポイント)を多く稼いだプレイヤーだけが出られるのに対し、日本人は誰でも参加できるシステムになっています。そのためDay1参加者約120人のうち、40人ほどを日本人が占めることになりました。

何人がDay1を抜けるのか、当日まで明らかにされてはいませんでしたが、マスターカテゴリでは「6試合行い、4勝すればオポネントに関わらず通過(4勝2敗までOK)」のスイスドロー形式となります。最終的に13人の日本人がDay1を通過。シニアカテゴリでは「2勝すれば通過」、もっと人数の少ないジュニアカテゴリではDay1参加者が全員通過となっていたそうです。

身内が通過して嬉しい気持ちもある反面、ジャパンカップ+代表決定戦と比べて簡単に代表と同じ権利を手に入れられることに複雑な気持ち。Day1を抜けて勢いのあるプレイヤーに負けないよう、帰ってからはひたすら対戦募集をして準備運動していました。

4日目 ポケモンWCS・Day2、ポケモンオーケストラコンサート

いよいよ決戦の日です。再びこの舞台に立てたからには、去年果たせなかった優勝を成し遂げたい!

この日使うパーティは決めていました。バトルロードグロリアなどの機会を利用して様々な構築を試しましたが、使い慣れが不十分で海外の環境の広さに対応できなかったり、あちらで多いというミロカロスがどうにもならなかったりで没に。日本代表決定戦で使用したものと面子は同じ、雨サナバレルを使うことにしました。

海外の環境については、主に以下のサイトを参考にしました。
Italy Masters Division Top-8 Teams
United States Masters Division Top-8 Teams
Germany Masters Division Top-8 Teams
海外勢の構築に多いポケモンのなかで雨サナバレルの天敵になりそうなのは、穏やかボルトロスギルガルド
この2匹の対策に重点を置いて構築を弄ることにしました。

日本代表決定戦で使用した雨サナバレル

サーナイト ハイパーボイス サイコキネシス ふういん まもる サーナイトナイト
モロバレル ヘドロばくだん キノコのほうし いかりのこな まもる ゴツゴツメット
ニョロトノ ねっとう なみのり れいとうビーム あまごい こだわりスカーフ
ルンパッパ ねっとう ギガドレイン れいとうビーム ねこだまし とつげきチョッキ
サンダー 10まんボルト ねっぷう おいかぜ はねやすめ タラプのみ
ワルビアル はたきおとす ばかぢから ストーンエッジ まもる いのちのたま

赤字が日本代表決定戦との変更点。

サンダーは持ち物をオボンからタラプに変更。羽休めとのシナジーがあり、特に対ギルガルドで真価を発揮します。シャドボのDダウンを引いて相殺されることもありますが、逆に追加効果を受けた時の保険と考えることもできます。特殊偏重な構築には刺さりやすく、この構築ではトノルンパのおかげで岩雪崩持ちを選出されにくいこともあって突破されにくいです。

ワルビアルは下記の通り、技・特性・持ち物・性格・配分を変更。

雨サナバレルにとって厄介な相手である穏やかボルトロスを一撃で処理するのが目的です。ほか、ギルガルドワイドガードをすり抜けてリザードンなどを攻めることもできます。

単純に味方を巻き込む地震が使いにくいことと、ナットレイバンギラスといった雨サナバレルの苦手分野の敵に有効であることから馬鹿力を使うことにしました。はたき落とすで打点を入れにくいガルーラに有効なのもグッド。

  • 陽気→意地っ張り、達人の帯→命の珠、配分:草結び耐え調整→ASぶっぱ

火力の強化により、167-170ギルガルドをはたき落とすで高乱数 (56.3%)一発で倒せるようになりました。素早さに振るなどしてHPに振り切っていないギルガルドはさらに高い確率で落ちます。…が、まさか呑気ギルガルドと戦うとは思っていませんでした・・・

ほか、耐久無振りのメガガルーラとHP振りの穏やかボルトロスを、馬鹿力・ストーンエッジによりそれぞれ確定1発で落とす火力を持っています。

余談ですが、サーナイトのトレース、ワルビアルのはたき落とすで情報アドバンテージを得られることがマッチ戦ではよく役に立ちます。例としては、トレースでガルーラの精神力の有無を調べておくことで、次の試合にニョロルンパを先発で出して猫騙しをガルーラに撃つことができる、はたき落とすでギルガルドを倒しつつ防塵ゴーグル・弱点保険の有無を調べることで、次の試合でキノコの胞子・ねっぷうを撃ちやすくなる、等。

ジャパンカップ、日本代表決定戦、世界大会と今年はずっとこの構築と共に戦うことになりました。ブログで公開した構築を再度使うため、情報バレの不安はありましたが、
1,マッチ戦であることに加え、観戦モニター等で構築の情報はいくらでもバレること。
2,サーナイトがトリル無し・封印持ちであることなどを除けば、この構築はバレて厳しい要素が少ないこと。
3,海外勢からブログが読まれている可能性は低いこと。
などを考えると、さほど問題では無いのかなと思いました。ただ、3に関しては日本勢が多くDay2に進出したため計算外だったかもしれません。また、前日に地紋さんから教えてもらったのですが、オールドマンさんという方が私のブログの英訳記事を書いていたとのことで結構知られていたのかも。
Baradoru (balder) Top 4 team and Report Japan VGC Nationals 2015

Day2の参加者は74人。内訳はアメリカ18、日本17、ドイツ13、イタリア7、イギリス4、シンガポール3、韓国2、スペイン2、コロンビア2、チリ1、メキシコ1、ペルー1、ロシア1、オーストラリア1、カナダ1。
WCS / 【完全版】DAY2出場者リスト(e-Sports Runnner)
7ラウンドのスイスドロー制。スイスドローラウンドを抜けられるのは上位8名のみ(トップカット)で、その8名のトーナメントにて優勝を競います。

対戦形式は2本先取した側が勝ちのマッチ戦(BO3)。対戦時間は最大15分で、1ターンあたりの思考時間は45秒と短め。ORASでもライブ大会ではバトルビデオの保存ができないのが残念。メモは可能です。私はそのメモに対戦相手のサインをもらうことにしていました。

今年はパーティをシートに書いて提出することが求められました。

オフ会のエントリーシートと似ていますが、性格、持ち物、特性、技すべて書く必要があるとのこと(日本語で可)。シートを書いて待機していると、観戦に来ていた増田さん、大森さんが通りかかったので握手してもらいました。選手ミーティング、シート回収の後、一回戦の組み合わせが発表されます。

以下、対戦レポート。

ROUND1
vs Alec Rubin選手【アメリカ】


去年と同じく、アメリカ代表選手が初戦の相手です。相手パーティはいわゆるCHALK。クレセリアヒードランモロバレルランドロス霊・ガルーラの英名頭文字を取ったもので、個々のスペックの高さと互いのシナジーから日本環境のスタンダードとして定着しています。アメリカにも使い手がいるとは。

とはいえ、よく知らないパーティに分からん殺しされるよりは、戦い慣れたCHALKと戦う方が精神的には楽。パーティ相性もかなり有利なので、勝てる自信がありました。ボルトロスではなくニンフィアの入ったCHALKなのでワルビアルは選出せず。

対戦レポートでは左二匹が先発です。
一本目
vs
初手は相手がガルーラ→モロバレルにバックし、クレセリアがトリルを貼ります。トリル下、クレセリアをキノコの胞子で眠らせようとしたものの防塵ゴーグルを所持しており通らない。とはいえクレセバレルの並びは打点が乏しいため、こちらはサーナイトが眠らされたものの一匹も失わずトリルを凌ぎ、逆にルンパッパで相手のバレルを倒します。

二度目のトリルを許さずクレセリアを処理することにも成功。ゴーグルを持っているということはオボンが無いため脆いです。ニョロトノの波乗りを中心に攻めてガルニンフを削り切って勝ち。

二本目
vs
メガサーナイトの封印でニンフィアのハイボ、クレセリアのサイキネを封じます。相手は手助け恩返しでバレルを落とそうとしてきたものの耐える。これによって封印サーナイトを長く維持できたこともあり勝ち。
○○ マッチ勝利

まずは一勝。
スイスドローの初戦はオポネントの都合もあり非常に大事なので、ホッとしました。

-ROUND2
vs Choi Jeong Kyu選手【韓国】


攻撃範囲の相性が良いリザ・ラティ・テラキで上からガンガン殴ってきそうなパーティ。テラキオン以外は特殊なので、チョッキルンパもタラプサンダーも刺さりそうです。追い風を決めることを目標に、初戦はルンパサンダーの猫追い風から始めることにします。

一本目
vs
先発はやや予想外でしたが、ルンパサンダーにとっては不利な対面ではありません。シャドボ、冷凍ビーム、10万ボルト、ヘドロ爆弾で殴り合い。タラプが発動したサンダーの羽休めを警戒してか、ギルガルドがブレードのまま動いてきたので熱風で焼く。後発のラティオスは持ち物がスカーフだったようで冷凍ビームで拘る。

サンダールンパが倒されて、ラティリザvsサナニョロの最終対面になります。雨乞いで熱風の火力を弱め、ハイパーボイス、サイキネ×2でラティリザを倒して勝ち。

二本目
vs
タラプサンダー見せたしテラキオン来るかな…と考えてニョロルンパを先発に。

予想は当たったものの、プレイングミス。リザードンが控えている相手に対してはリザ死に出しをさせないようにするかニョロトノを一旦引っ込めるべきだったのに、冷凍ビームでラティを集中してしまう。結果、ラティを倒したもののリザードンが死に出しされ晴れで制圧されて負け。

三本目
vs
3戦目も先発は出し勝ち。相手はニョロルンパを警戒した選出です。この日初めて選手したワルビアルですが、ストーンエッジボルトロスを、はたき落とすでギルガルドを倒すなど暴れてくれました。

数の差をつけたことで天候合戦も有利に働き、ニョロトノリザードンを倒して勝ち。

○×○ マッチ勝利
天候合戦を制して勝ち。二連勝で勢いに乗ります。

-ROUND3
vs BIDC選手【日本】


とうとう日本人とマッチング、日本代表のBIDCさんです。日本代表決定戦では3位決定戦をやらなかったので、真の日本3位を決めるノリ。BIDCさんのパーティは日本代表決定戦とほぼ同じ面子。ミロカロスクレセリアに変わっていますが、そのおかげでワルビアルが出しやすい。お互いにブログで構築を公開していたため中身をよく知っていましたが、こちらはBIDCさんのポケモンの配分までは知りませんでした。

一本目
vs
ワルビアルの馬鹿力でガルーラを殴りにいきますが落とせず、グロパンラスカで反撃を受けてワルビアルを落とされます。しかしその間にガルドを眠らせておき、ガルーラもハイボorゴツメ圏内なので怒りの粉+ハイボの態勢が整います。ガルーラを倒した後、ランドガルドvsサナバレルの対面。ここでHP満タンのバレルが倒されることはないと考えて守る+キノコの胞子を選択しますが、なんとランドロスの巻き込み地震ギルガルドの弱点保険が発動。

地震と2倍シャドボの集中攻撃でモロバレルが撃沈します。2倍影打ちでサーナイトが縛られ負け。

二本目
vs
今度は初手でサンダー側が集中攻撃を受けて倒されたものの、倒される前に追い風を展開。追い風下のワルサナでガルーラ、ボルトロスを倒します。

最後にワルサナ対ガルドクレセの対面。はたき落とすとハイパーボイスの集中攻撃でギルガルドを落とせるだろう、
……と確信していましたが、耐えられる。

後でBIDCさんのブログを見ると167-209-171ギルガルドでした。硬すぎワロタ・・
弱点保険が発動してラスターカノンでワルビアルが落とされ、再び影打ちでサーナイトが縛られて負け。

×× マッチ敗北
弱点保険ギルガルドに対して誤算が相次ぎストレート負け。物理耐久が高いガルドは巻き込み地震弱点保険もやりやすいのか…感服しました。

-ROUND4
vs Jamie Miller 選手【イギリス】


テーブルにメガバシャーモのぬいぐるみ、パーティの中にもいます。炎タイプ二匹なので雨を降らせたいところですが、ナットトドンで水をメタられています。特にナットレイは雨サナバレルにとって危険な相手です。今回はワルビアルが馬鹿力を持っているため頼もしいですが、ムクホークの命がけで1:1交換されてナットレイ処理ルートを失うと厳しいので気をつけなければなりません。

一本目
vs
ムクホークの命がけはサーナイト方向。ワルサンダを温存できたためナットレイで詰むことは避けられると思ったら今度はトリトドンが面倒なことに。はたき落とすで強烈な打点を入れつつオボンを落としたこともあり何とか処理に成功。

追い風を展開してニョロトノメガバシャーモを、ワルビアルナットレイを縛る形が完成して勝ち。

二本目
vs
バレルでサンダーを守る布陣が一番刺さりそうだと思ったのでこの先発。

初手、怒りの粉+熱風を使うとムクホークが命がけでバレルに突っ込んできて、これを耐える。シングルダメージの熱風がナットレイに通って一撃で処理することに成功。1ターン目にして爆アドです。

あとは数的有利を活かして威嚇と再生力を交代で回してバシャーモを翻弄し、勝ち。

○○ マッチ勝利

昨年の世界大会でムクホーク入りのパーティとナットレイ入りのパーティにそれぞれ負けたこともあり不穏を感じていましたが、勝つことができました。

-ROUND5
vs やすまつ 選手【日本】


再び日本勢。Day1を勝ち上がったやすまつさんとの対戦です。サナバレルミラーですが、相手はカメックスとの2メガのようです。雨を降らせることで相手側のしおふきを強化してしまう懸念はありましたが、その他のポケモンカメックスに強いためニョロトノを出すことにします。

一本目
vs
ボルト式猫騙し(電磁波)でサーナイトが痺れる。交代で出して電磁波を受けたモロバレルもまた痺れる…結局ハイパーボイスを一回しか通せず、こちらのサナバレルが地震で倒されます。

その後、ニョロルンパの猫騙し波乗りでボルトロスを落とし、サーナイトの守るを読むことにも成功。バレルに眠らされたニョロトノが起きれば勝ち、という場面まで巻き返しましたが起きずに負け。

ニ本目
vs
封印を使ったこちらのサーナイトランドロスのハチマキ地震急所で落ちたのが非常に痛い。
・・が、ルンパッパの冷凍ビームでボルトロスが凍ってワンチャンを手に入れます。

ボルトロスを放置してひたすら相方を狙う方針でしたが3ターン目辺りで溶けて電磁波を撒かれ負け。

×× マッチ敗北
運が悪い部分もあったものの、相手のサナバレルに対してワルビアルが出しづらく、電磁波に対して無防備だったのが不味かったように思います。ランドロスのハチマキ地震を透かす意味でもサンダーを出すべきだったかもしれません。

-ROUND6
vs Eugenio Discalzi 選手【イタリア】


ファイアロー入りのトリパは自分も考えたことがあります。ファストガードで悪戯心挑発や猫騙しを防いでトリル起動するやつでしょうか。サマヨールにせよクレセリアにせよ、はたき落とすハイボの集中で落とせると考えました。

一本目
vs
メガシンカ前の行動順番は、準速ワルビアル→準速サーナイトなので、はたき落とすでサマヨールの進化の輝石を落としてから、ハイボを通す流れができます。相手はアローをクチートに入れ替え威嚇を撒いてきますが、それでもサマヨールを落とすことができました。交代で出てきたクチートメガシンカ前なのでハイボで半分削れます。後はサナバレルで詰めていき勝ち。

二本目
vs
初手ハイボ、胞子で両動かし。相手はハリテヤマをドランに入れ替え、胞子でサマヨールが眠ります。トリルは封じたものの、ニョロトノを選出していないためドランが厳しい。ワルビアル地震警戒でドランが動いてこないことを読んでいましたが、ずっと突っ張られる。シュカだったのかも。最終的には馬鹿力で落とします。

ラスト、サンダーvsクチートの対面。どちらも残りHP赤ゲージ、択が発生します。10万ボルト読み不意打ち読み羽休め読みじゃれつく読みで10万ボルトを選択。

クチートのふいうち!」

負け。

三本目
vs
ファイアローが鬼火をワルビアルに撒いてきます。予想外な技でしたが、岩技が岩雪崩ではなくエッジなのでアローを一撃で落とすことができました。後はニョロトノでドランを、モロバレルサマヨールクチートをマークして勝ち。

○×○ マッチ勝利

トリックルームの阻止に成功したのがでかかったです。ここまで4勝2敗。最後に1勝すればオポネント次第で決勝トーナメントに上がれる可能性があります。

-ROUND7

vs Luca Breitling-Pause 選手【ドイツ】
終戦。奇しくも去年と同様に、アメリカ勢との戦いに始まりドイツ勢との戦いに終わる形となりました。

雨サナバレル最大の天敵、メガフシギバナ。ここで当たるとは。ジャパンカップ以降レートで全く見てないし、メガボーマンダの活躍で海外環境からも駆逐されたイメージでほぼ対策を切っていたので焦ります。フシギバナに打点のあるサーナイトを大事に扱いつつ戦うしかありません。

一本目
vs
タラプサンダーを軸に戦います。サンダー、ワルビアルに水ロトムで鬼火を撒かれますがさほど痛手にはならず、ギルガルドと水ロトムの処理に成功。ニョロトノで雨を降らせてエンテイの聖なる炎の威力は下げたので、あとはサーナイトのサイキネでメガフシギバナを削れば勝ちだ…

そう考えていたものの、エンテイの方向からトンデモナイ技が飛んできます。
エンテイアイアンヘッド!」
頭が真っ白になりました。HP7割程度だったサーナイトは倒れ、フシギバナの処理手段を失い負け。「アイヘというピンポイントな技が入るのは、技スペに余裕のあるハチマキかチョッキだろう」と、この時点で考えられなかったことが二戦目につながってきます。

二本目
vs
この試合ではフシギバナサイコキネシスを通すことができました。サンダーの熱風のダメージとあわせて念願のフシギバナ撃破。ラスト、お互いに消耗したニョロトノサンダー vs エンテイガルド。前述のとおり、エンテイがハチマキかチョッキだと感づいていれば、スカーフニョロでエンテイを倒してサンダーの羽休めでガルドをハメて勝ちだったのですが、この時はそのことまで頭が回らず、エンテイの守る読みでガルド方向に集中攻撃をかけてしまいます。

結果エンテイにサンダーを倒され、ニョロトノではギルガルドを落としきれず負け。

×× マッチ敗北
最後に大きな悔いを残し、この日の対戦を終えます。

ROUND1 ○○ WIN
ROUND2 ○×○ WIN
ROUND3 ×× LOSE
ROUND4 ○○ WIN
ROUND5 ×× LOSE
ROUND6 ○×○ WIN
ROUND7 ×× LOSE

結果は4勝3敗で25位。74人中25位なので、60人中20位だった昨年とほぼ同じ位置に落ち着いた感があります。ただ、悔しさは去年以上でした。ストレート負けが相次ぎ実力不足を感じたのに加え、今年は日本人がトップ8をほぼ独占、特に日本代表勢が活躍しており、それに比べて予選落ちに終わった自分が情けなくて、むっちゃ萎えた(しゃで語)

自分が当たったパーティのメガシンカ枠は、ガルーラ・リザードンバシャーモサーナイトカメックスクチートフシギバナと想像以上に多様。世界大会の環境の広さを改めて実感しました。とはいえ、今年の世界大会は日本勢のガルーラスタンが上位を独占する結果となりました。
VG Masters Division Top-8 Teams
Teams from the 2015 Pokémon World Championships
ORASが世界同時発売されてから、海外環境はメガメタグロスメガボーマンダに寄り道気味だったのに対し、日本ではガルーラとそのメタを軸に環境が進んでいたように思います。昨年の世界大会はガルーラが上位に食い込まなかったため、海外ではガルーラの評価が低かった部分があったのかもしれません。そのため日本勢のガルーラスタンが環境を何歩かリードしていた、といったところでしょうか。

昨年、日本ではジャパンカップが終わってから全国ダブルに移行する人が多く、カロスダブル環境は停滞していたのに対し、
今年はジャパンカップ・代表決定戦が終わってからもバトルロードグロリアなどを通して全国ダブルの環境が進み続けていたことも日本の勝因にあると思います。これから日本の環境が海外から注目されることは必至ですね。

世界大会の対戦はニコ生とTwitchで生放送されていましたが、自分の対戦は一度も映りませんでした。情報バレがなかったと考えると得ではありますが、一度ぐらいは映りたかったなというところ・・・




しばらく萎えていましたが、この日の夜20時からずっと楽しみにしてきたポケモンオーケストラコンサートが行われるためそちらに切り替えていきます。アメリカではこの「ポケモンシンフォニー」というコンサートが各地で行われていますが、毎年WCSの期間になるとその開催地で開かれているようです。

昨年、ワシントンでも観に行きました。

今回の会場はシェラトンからタクシーで20分ほどの距離にあるブルーヒルズ・パビリオン(blue hills pavilion)
私、おやつ、ゆういち、masa、りょうこん、BIDC、ペンギンというメンバーで観に行きます。


初代からXYまでのポケモンゲームの曲をオーケストラアレンジしたものが演奏されます。

赤・緑 ロケット団アジトなど
金・銀 スズの塔など
ルビー・サファイア チャンピオンロードなど
ダイヤモンド・パール 209ばんどうろなど
ブラック・ホワイト 10ばんどうろなど
X・Y プラターヌ博士のテーマなど

大画面では曲にあわせてゲームのプレイシーンが映り、とても懐かしいです。久々にポケモンのストーリーもやりたくなりました。

最後に増田順一氏が登場し、XYエンディングテーマの「キセキ」を演奏してフィナーレ。素晴らしいコンサートでした。

5日目 サイドイベント、ポケモンWCS・決勝戦、クロージングセレモニー、交流会

世界大会の決勝戦が行われる日です。マスターカテゴリでは、ビエラさんvsBIDCさんが行われます。

そのBIDCさんとシェラトンのロビーで会いました。ビエラさん撃破のプランをしっかり練っているようでした。この時点で世界大会公式サイトにお互いのパーティが載っており、技から性格まで情報が割れています。

午前中はサイドイベントが行われました。参加する前に世界大会限定のサメハダーを受け取ります。

スイスドロー形式で、優勝すればボストンバッグのもらえるサイドイベントに出場します。

2戦目に何かトラブルが…


通信エラーが発生したらしく、勝敗の判定でゆういちさんがゴネていたw(15分ぐらい。相手は10歳ぐらいの子ども)
判定でゆういちさんの勝ちになりますが、相手の子どもが泣き出す。クレイジージャパニーズ…
ゆういち選手「後で仲直りしたから!」

・・他人のふりをしていました。

私は1戦目、2戦目と勝利し、3戦目にDay2参加プレイヤーと当たります。スペイン人のAlex Gomez選手。選出画面でこちらのパーティを見ると、「barudoru? Nice to meet you!」と握手してくれました。嬉しいですね対戦は相手のギルガルドの使い方がうまくてごく普通に負けました。

ゲームの決勝戦が2時間ほど繰り上げになったらしく、観戦に行くためこの大会は4戦目でドロップ。ちなみに、繰り上げになった原因の一つは午前中に行われていたポケモンカードの決勝戦でほぼ先行1キルが決まったからとのこと。

Mahさんが日本勢応援用の旗を用意してくれてました🎌

今年はジュニア、シニア、マスター全てに日本人が出ます。

ジュニア、シニア決勝戦は日本人対外国人の構図。ジュニアでは韓国の少年を倒しコトネちゃんの優勝。おめでとうございます!

マスターカテゴリは日本人対決。予選で自分と戦った相手でもあるBIDCさんに頑張って欲しいけど、ビエラさんが勝ってジャパンカップ・日本全国大会・世界大会3冠の偉業を為すところも見てみたい。

自分もあの場に立ちたかったな・・・

などなど複雑な思いでしたが、頂上決戦を目の前で見られることを楽しみにします。

ガルーラスタン同士の白熱した読み合い。私はスタンダードをあまり使いませんが、こういうのを見ると使ってみたくなりますね。2-0とワンサイド気味で終わった2013年・2014年の決勝と比べ、今回は両者の実力が拮抗しており、3戦目にもつれこむ熱い展開に。激戦を制したのはビエラさん。おめでとうございます!

日本チャンピオンでもあったビエラさんには大きなプレッシャーがあったと思いますが、それでも優勝してしまうあたりさすがだと思いました。

そして表彰式と閉会式。

閉会式で流れたムービー。一つ一つの言葉に感動します。

世界のPOKEMON、今年も楽しむことができました。

そして来年の世界大会の舞台はサンフランシスコと発表されました。ジャイアンツですね。

今年のWCSは幕を閉じます。

WCSの全日程が終わったこの日の夜、シェラトンで毎年恒例(?)の交流会が今年も行われます。記念にサインをし合ったり、ツイッター等のアカウントを教え合ったり、対戦したり、スマブラしたり、飲んだり、この時間が一番楽しいですAiden McKinney君(ジュニア世界大会ベスト8、アメリカチャンプ)から勝負を挑まれます。一戦終わっても「One more!」「again!」と再戦を挑まれるので結局5回対戦しました笑

去年の世界チャンプ、Sejun Parkとも再会します。

サインが上達してるw彼のシンボルでもあるパチリスですね。Sejunは今年あまりポケモンができなかったそうです。私のブログを見てくれていたようで、「ワルビアルの採用理由、impressive」と褒めてもらえました。対戦を挑みますがボルト式猫だましで封印を止められて相手のサナのボイスが通って0-4で負け。。来年リベンジさせて欲しい。

オーストラリアの響さんの誘いで、やまちゃー君と組んで、William Hallさん、Dan Levinsonさんとマルチバトルをします。マルチバトル結論パーティを披露してくれるらしい。ギャラリーが増えてきて「あのジャパニーズ2人、"あれ"を知らないらしいぞ」という感じでざわめきだします。猫の手ダクホまでは分かったけどその先が凄かった。。。ぜひbvを見てください。
BV:LXYW-WWWW-WW2Z-MZPM
早起きヘルガーで相手のダクホを対策してるとしたら考えられすぎてて凄いです。夜2時ごろまでロビーにいましたが、眠くなったので退散。外国人たちと握手して別れます。

6日目 ダックツアー、ボストン美術館

この日はWCSの予備日でした。BIDCさん、ペンギンさん、おやつさん、エルムさん、地紋さんと観光に行きます。午前中はダックツアー。

水陸両用バスで、陸と海からボストンを観光するツアーです。水陸両用とduck(あひる)をかけてるんですね。このツアーではイヤホンで日本語のガイドを聞くことができました。

午後は、アメリカの三大美術館の一つ、ボストン美術館(Museum of Fine Arts, Boston)に向かいます。時間がなかったので全ては回れず、エジプト展やギリシャ・ローマ展、現代アート展などを巡ります。古代ギリシャの精密な貨幣・彫刻など、ただただ凄くて圧倒されました。茶会事件博物館といい、世界史好きにはたまらない体験です。

この日の夜はMahさんからお呼び出しが!ジュニア・シニアの親父さん達と飲みます。マスター以外のカテゴリのことを色々と聞けて面白かったです。

7日目 ボストン出発

ボストン出発の日。チェックアウトを済ませ、シェラトンのロビーに集合します。私以外のマスターカテゴリの選手はトロフィーやら景品のボストンバッグやら持ってるのに自分は手ぶらで肩身が狭い😢
ビエラ「よう予選落ちwwwwwww」
いつか覚えとけよ・・・

バスでローガン空港に到着。お土産を買います。


再び13時間のフライト。シニアカテゴリのケイタくんを隣の席に呼んで対戦したりしました。ケイタくんも私と同じ二年連続の日本代表。来年も国内予選を勝ち抜いて、お互いに三年連続日本代表になりたいですね。

8月26日、日本・成田空港に到着。日本は台風が過ぎた後だったらしく、すっかり涼しくなっていました。日本代表団はここで解散。私も福岡への帰途に着き、旅を終えます。

終わりに


昨年、ワシントンDCでの世界大会に感動したので、もう一度あの舞台に立ちたいと、今年は以前に増してダブルバトルに熱を注ぎました。

2月ごろから雨サナバレルを回し始め、調整を重ねてジャパンカップ・代表決定戦を戦い、ついには二度目の日本代表を勝ち取りました。

そうして辿り着いたボストンですが、今年も本当に来て良かったと思います。「海」をテーマにしたWCS、観光で観たボストンの街の雰囲気と見事にマッチしていて感激しました。余すことなくボストンを観光できたし、日本から持参したカップラーメンに一度も箸をつけなかったぐらい、ボストン名物のクラムチャウダーとロブスターは美味しかったです。

対戦については悔しい思いもしましたが、多くの教訓を得たので、次に活かしたいと思います。

来年もまた、この場を目指して頑張ります。そして今度こそ、世界一を勝ち取りたいです。旅行中に絡んでくださった方、リプライなどで応援してくださった方、ありがとうございました!

【WCS2015日本代表決定大会ベスト4】雨サナバレル

サーナイト ハイパーボイス サイコキネシス ふういん まもる サーナイトナイト
モロバレル ヘドロばくだん キノコのほうし いかりのこな まもる ゴツゴツメット
ニョロトノ ねっとう なみのり れいとうビーム あまごい こだわりスカーフ
ルンパッパ ねっとう エナジーボール れいとうビーム ねこだまし とつげきチョッキ
サンダー 10まんボルト ねっぷう おいかぜ はねやすめ オボンのみ
ワルビアル はたきおとす じしん いわなだれ まもる たつじんのおび

ジャパンカップと日本代表決定大会で使用した構築。
ジャパンカップは22位で通過。
日本代表決定大会では予選を全勝で抜け、
トーナメント準々決勝で勝ち、準決勝で負けてベスト4。
昨年のWCS2014に引き続き、今年も日本代表入りすることになりました!

なお、ジャパンカップでは霊獣ランドロスを使っていましたが、
日本代表決定大会ではワルビアルに変更。
ワルビアルを採用した詳しい理由については個別解説で後述します。


↑雨サーナイトのイラスト。友人に描いてもらいました!

概要

ニョロルンパとサナバレルのギミックを組み合わせたパーティ。
この2つは次のような点でシナジーします。

1,サナバレルの弱点をニョロルンパで対策する。
・炎タイプ
ハイボを半減すること、モロバレルの弱点を突くことが可能な炎タイプに対し、雨天で対抗します。
たとえサナバレルを起点にヒードランから身代わりを張られても、ニョロトノ交代出しで雨を降らせて火力を削げば脅威ではなくなるため、ケアが間に合います。
リザードンに対しては、メガシンカを待ってからニョロトノを投げます。

・岩雪崩持ち
サナバレルにとって負け筋として最も多いのが、「岩雪崩による怯み」です。
岩雪崩は怒りの粉で吸えない物理全体技であり、物理耐久が低いサーナイトには痛い打点が入ります。
さらに怒りの粉+ハイボの動きはサーナイト1体にそのターンの行動を集約しているようなものであるため、サーナイトが怯むと1ターンを損してしまい致命的。
このパーティでは岩雪崩持ちのポケモンの大半を上から縛ることができるニョロルンパを取り入れたことに加え、
炎タイプを構築に入れず、物理アタッカーを減らして威嚇を通しづらくして霊獣ランドロスを選出されにくいようにしています。
日本代表決定大会でも4/5は霊獣ランドロス入りの相手と当たっていますが、一度も選出されていません。
ただし、バンギラスだけは逆に雨パーティを見て出てきます。
こいつだけは仕方ないと割り切ったアキレス腱でしたが、日本代表決定大会の準決勝ではそのスカーフバンギラスの岩雪崩でサーナイトが怯むという結末に…

2,ニョロルンパの弱点をサナバレルで対策する。
・追い風とトリル
ニョロルンパの組み合わせは、持ち物と特性でそれぞれ素早さ実数値200を超えることができるものの、
二匹とも守るを使えずターン稼ぎができないこともあって、追い風やトリルで素早さを逆転されてしまうと苦しいです。
一方でサナバレルはモロバレルのおかげでトリルに強く、ガルーラ+追い風サンダー等にも粉ボイスで撃ち勝つことができます。
また、トリルサーナイトを警戒させることで、追い風の起動を制限しやすいです。

・水耐性持ち
ニョロルンパの雨選出を意識した相手は、水耐性持ちのポケモン、例えばモロバレルサザンドラ、水ロトムなどを選出してくれやすいです。
サナバレルにとってこれらの相手は、こちらへの打点が乏しかったりハイボで容易に縛れるため戦いやすい相手。
特にモロバレルサーナイトのトリルも意識してか選出されることが多く、
ルンパバレルの草コンビで腐らせたり、メガサーナイトで縛ってアドバンテージを取れます。

ファイアローナットレイについて

ニョロルンパとサナバレルにとって、代表的な共通弱点となるのがファイアローナットレイ
慎重に処理しなければならない相手ではあるものの、
次のように考えるとそれほど重い相手ではありません。
■対ファイアロー
すいすい状態のルンパッパを縛り、持ち物によってはモロバレルサーナイトも一撃で倒しうるポケモン
ただし、炎タイプを二匹以上取り入れた構築は少なく、ファイアロー入りのパーティではヒードランなど他の炎タイプが入っていないことが多いです。
その場合はこちらがニョロルンパの雨選出をする必要はほぼ無くなり、アローに強いワルビアル・サンダーを問題なく選出して対抗していくことができます。

■対ナットレイ
サンダーを大切にしながら立ち回り、熱風を当てることで対処したい相手です。
ナットレイ入り構築のほとんどは雨パーティであり、炎技は有効な打点になるとは限りません。
しかし、こちらのパーティにはルンパッパが入っているため、相手はニョロトノを選出しないことが多いです。
(雨パミラーでは雨が降らない法則)
したがって、雨ナットレイ相手であっても熱風を通しやすいです。

主な展開について

■サナバレル+ニョロルンパ
ハイパーボイスで削った相手を、ニョロルンパで一掃しようというもの。
雨天・スキンで強化された各技の打点が高いこと、
水・フェアリー技はどちらも半減されにくいこと、
ハイボ・波乗りと全体技を主軸に攻めることが相まって、
ダメージレースではスタンダードを圧倒できるほどのパワーがあります。

■ワルサナ
威嚇+サーナイトの組み合わせ。
感覚はサナランドと同じであり、リザードンファイアロー等に対して隙を見せにくいです。
サナランドにできないこととして、タイプ一致の帯はたき落とす+ハイボの集中攻撃でギルガルドクレセリアを落とすことを狙えます。

■追い風サンダー軸
サンダーの追い風を軸に攻める形。
ルンパッパの猫騙しやワルビアルの威嚇で追い風の起動を補佐、
サンダーは羽休めを利用して長持ちさせ、
最終的にサナサンダーを追い風下で並べて制圧を狙います。
相手の追い風や葉緑素に対抗する意味で使うことも多め。

個別解説

メガサーナイト
ハイパーボイスサイコキネシス、ふういん、まもる@サーナイトナイト/トレース→フェアリースキン
159-×-87-220-156-152 (H124,B12,C116,D4,S252) ひかえめ

メガシンカ前 159-×-87-176-136-132
H:16n-1
B:攻撃ランク-1のメガガルーラの親子愛すてみタックルを高乱数耐え(87.5%)
C:11n,221-101モロバレルサイコキネシスで確定1発

メガシンカ枠であり、構築の軸となるアタッカー。
雨パーティの水技とサーナイトのフェアリー技は攻撃範囲の相性がよく、
両方を半減するフシギバナモロバレルにもタイプ一致のサイコキネシスで対処可能です。

ヒードランはニョロルンパが対策してくれるため、めざパ地面は不要、
プテラやゲンガーなど高速系のポケモンもニョロルンパの領分なのでトリルも必要なし。
パーティに鋼タイプを入れる余裕がなく、対ニンフィアメガサーナイトが厳しいため、封印を持たせることにしました。
サーナイトサザンドラの対策をこのポケモンに依存していることを踏まえ、努力値は準速まで素早さに振りました。

モロバレル
ヘドロばくだん、キノコのほうし、いかりのこな、まもる@ゴツゴツメット/さいせいりょく】
221-×-122-105-112-39 (H252,B164,D92) ずぶとい
 ※S個体値9
H-D:C155ゲッコウガの珠変幻自在れいとうビームを確定耐え、C177ボルトロスの珠めざパ氷を高乱数耐え(98.05%)、C156ニョロトノ(ルンパッパ)のれいとうビームを高乱数2発耐え(93.75%)
S:最遅ドサイドン-1

怒りの粉によって物理技からサーナイトを守ってもらうことと、トリパ対策をしてもらうのが主な役目。
少しでもトリルの匂いがする相手には選出したいところです。
雨で炎技を軽減してもらうことができ、波乗りに巻き込みやすく、
ニョロルンパの苦手なトリパ、追い風ガルーラ系に強めなことから、
雨パーティともシナジーします。

このパーティでは相手の草タイプが厳しめなため、攻撃技はヘドロ爆弾を採用。
ユキノオーやルンパッパ、キノガッサが仮想敵となります。
フェアリーにも打点があり、ニンフィアを速めに処理できるのも気に入っています。
素早さを最遅にしなかったのは、最遅メガユキノオーに先手でヘドロ爆弾を当てることを狙うため。

ニョロトノ
【ねっとう、なみのりれいとうビーム、あまごい@こだわりスカーフ/あめふらし
166-×-95-142-120-134 (H4,C252,S252) おくびょう

サナバレルに対して、炎タイプでメタを張っているパーティを泣かせることができます。
最近は雨乞いボルトロスを使って雨を降らせるタイプもありますが、
こちらは交代によってサナバレルの並びから即座に雨に切り替えられるのが利点。
拘りスカーフを持たせることで単体性能を高め、テラキオンガブリアスを縛れるようにするとともに、
スカーフ雨乞いでリザードンを対策しています。

技についてはほぼ定番。
ルンパッパもそうですが、ハイドロポンプではなく命中重視の熱湯を持たせています。
ハイボで削った相手を倒す火力としては、熱湯で十分なことが多いです。
全体技の波乗りは、主にルンパッパ・モロバレルと並べて使います。

性格については控えめと臆病で迷いましたが、最速のメガボーマンダ・スカーフバンギラスを有するバンドリマンダを意識して臆病を選択。最速。

ルンパッパ
【ねっとう、エナジーボールれいとうビームねこだましとつげきチョッキ/すいすい】
155-81-91-156-120-122 (B4,C252,S252) ひかえめ

定番の雨すいすいアタッカー。
霊獣ランドロスモロバレルヒードランの非メガシンカ3強に強く、
環境にとても刺さっているポケモンです。

雨パーティ対策も任せています。
突撃チョッキのおかげで単体性能も高め。
猫騙しを使えることで、サンダーの追い風・サーナイトの封印の補佐にも重宝します。

当初、すいすい持ちとしてはファイアローに強いキングドラオムスターなども候補で、メガラグラージを入れて2メガにする案もありました。
しかし前述した通り「ファイアロー入りのパーティは他の炎タイプが基本的に入っていない」=「雨選出をする必要はない」ことから、すいすい枠は対アローを無理に意識する必要は無いという考えに至りました。

草技については、ジャパンカップではギガドレインでしたが、代表決定大会ではエナジーボールに変更。
バンドリマンダやサナバレルのパーツであるマリルリを意識したためです。
猫騙し+エナボ+メガサナのハイボでチョッキマリルリを80%程度の確率で倒せます。
チョッキ無しのマリルリは7割以上削れるため、オボン+腹太鼓を許しません。

サンダー
10まんボルト、ねっぷう、おいかぜ、はねやすめ@オボンのみ/プレッシャー】
196-×-107-167-121-135 (H244,B12,C52,D84,S116) ひかえめ

C:177-101ハッサムを熱風ダブルダメージで確定1発
H-D:C155ゲッコウガの珠変幻自在れいとうビームを高乱数耐え(87.5%)、C222メガゲンガーの嘘泣きシャドボを高乱数耐え(93.7%)
S:最速70族抜き

ファイアローギルガルドハッサムナットレイシュバルゴなど苦手分野の対策を任せています。
ナットレイシュバルゴの対策として炎技は必須であることから、
ボルトロスではなく熱風を使えるサンダーを採用する運びになりました。
ギルガルドに対しても、キングシールドを使う隙に羽休めしてアドバンテージを取れることから得意としています。
氷技やフェアリー技にも強い炎ロトムを一時期採用していたこともありましたが、
ナットレイなどを考慮すると、どうしても水弱点が気になるのでサンダーを選択。

他の電気タイプと比べて魅力的なのは、やはり追い風を使えることです。
自身も、電磁波が効かないことや、追い風ターン凌ぎの守るを読んで羽休めできることなど、追い風の恩恵を受けやすいです。
相手の追い風に対抗するのも大事な役割であり、カメックス系やエルテラに制圧されることを防ぎます。

ワルビアル
【はたきおとす、じしん、いわなだれ、まもる@たつじんのおび/いかく】
170-167-100-×-93-158 (A236,D20,S252) ようき

C177ボルトロスの珠草結びを高乱数耐え(81.2%)
威嚇、電磁波耐性、リザードンクレセリアへの打点など、構築に欲しい要素を多く持っているポケモン
霊獣ランドロスではなくワルビアルを選んだ理由は下記の通りです。

1,タイプ一致のはたき落とすを使える。
はたき落とすでギルガルドクレセリアに特大の打点を入れることができます。
特に、サナランドの組み合わせでは処理が難しいギルガルドを、
サナワルビならはたき落とす+ハイパーボイスで楽に倒すことができます。
※集中攻撃で167-170-170ギルガルドを高乱数(92.19%)
このパーティには炎タイプが入っていない分、
ギルガルドへの確実な打点は必要と考えました。

2,氷技が4倍弱点でない。
雨とサナバレルを両立するこのパーティにとって、
電磁波・挑発を使いうるボルトロスは最も意識すべき相手。
霊獣ランドロスの場合、そのボルトロスから珠めざ氷で倒される可能性があり強気に動けませんが、
ワルビアルなら氷技が4倍弱点でなく珠草結びも高確率で耐えることができるため、安心して行動できます。
また、追い風下のめざ氷サンダーやトリル下の冷凍ビームクレセリアにも縛られません。
最近は霊獣ランドロスヒードラン等あらゆるポケモンがめざパ氷を持ち出しているので、
それらに奇襲されないメリットは大きいです。

3,悪・ゴースト・エスパーへの耐性。
威嚇持ちの天敵、負けん気キリキザンの不意打ちを半減できます。
また、サーナイトに対するゴースト技、モロバレルに対するエスパー技にも耐性があるため、
それぞれと縦の相性が良いです。
パーティにゴースト耐性持ちがいれば、ギルガルドのシャドボが一貫せず、
ラスカを撃つかシャドボを撃つかで迷わせることができます。
そのため、ギルガルドに弱いメガサナ構築では悪タイプが重宝します。

霊獣ランドロスと比べてデメリットとなるのは、素の攻撃の低さと弱点の多さ。
ただ、弱点のうち、フェアリー・草・水・格闘技にはモロバレルが耐性を持っているため、
それらを誘ってスムーズに交代できるメリットと取ることもできます。
地面技を無効にすることもできないものの、相手に地面タイプを選出されにくいこの構築ではあまり関係ないです。
フェアリースキンハイパーボイスは、サーナイトの封印で防ぎます。

持ち物は達人の帯。
命の珠ではなく達人の帯を選んだのは、反動ダメージが無く持ち物がバレにくいため。
ワルビアルはスカーフ、ハチマキの先入観を持たれている場合が多く、持ち物を隠すことで奇襲を決められる場合があります。
例として岩雪崩を受けに来たギルガルドは、こちらが拘っていると考えて安心して攻撃やワイドガードを選択してくれることが多いですが、
そこではたき落とすを使うことで、キングシールドに妨げられるリスクを抑えてダメージを与えられます。

性格については霊獣ランドロスを意識して陽気最速としていましたが、
前述の通りこのパーティには選出されにくいので、意地っ張りの方が良かったと思います。

ポケモンWCS2015日本代表決定大会、マスターカテゴリのパーティまとめ

6月14日に行われたポケモンWCS2015日本代表決定大会マスターカテゴリの出場者32人分のパーティまとめ、KP集計を行いました。
この記事を作るにあたって多くの方にご協力を頂きました。ありがとうございました!
問題やミスなどあれば教えてもらえると幸いです。

前年のWCS2014日本代表決定大会のパーティは、のしんさんがまとめておられます。

ブロック戦

赤字は予選抜け
Aブロック

ペンギン
みょん
びちょ 構築記事
ゆういち

Bブロック

バルドル 構築記事
にしのつかさ
ライ
こもりん 構築記事

Cブロック

ビエラ
しゃど
みなみこり
まずいぼう

Dブロック

もりやま 構築記事
see 構築記事
ぐれい 構築記事
ユー

Eブロック

ねぴねぴ 構築記事
Scar 構築記事
ぷらずま
シルバーN

Fブロック

フレデリカ 構築記事
すらいむ 構築記事
psk
tatikawa 構築記事

Gブロック

BIDC
rem
イノセノ 構築記事
ユキ

Hブロック

シャロン
masa 構築記事
はるちん 構築記事
アンニュイ 構築記事

KP

23
21
16
15
12
9
8
6
5
3
2
1



決勝トーナメント

優勝

ビエラ

準優勝

もりやま

ベスト4

BIDC
バルドル

ベスト8

ペンギン
ねぴねぴ
フレデリカ
シャロン

真バトル奥義10

4月4日にバルドル王義「真・バトル奥義10」が発売されました。
内容としては以下の通りです。

対戦ルール 全国ダブル
個別解説 65体
パーティ解説 7パーティ
執筆陣 トルン、すづけ、ユウキ、rou、ちくは、とにー、ゆういち
ワイルド、シャロン、おやつ、バルドル

私も微力ながら関わらせて頂きました。
個別解説とパーティ解説をいくつか執筆しています。

今回のバトル奥義は今年のポケモン公式大会を意識した内容となっており、
一ヶ月後のジャパンカップを勝ち抜くヒントが数多く詰まっています。
是非、手にとって頂けると嬉しいです。