ソードシールド発売から約20日。現在のランクダブルで主に使われている組み合わせについて概要と対策をまとめました。
これからポケモンホームやキョダイマックスの解禁が控えていますが、ここで紹介する組み合わせはその後の環境でも消滅することはないと思っています。
バンギラス+ドリュウズ
5世代から続く砂パの代名詞。ドリュウズのダイアース、ダイスチルで上から殴りつつ、追加効果で耐久強化して相手からの反撃を軽減するためダメージレースで理不尽なほど強い。
防御・特防アップを活かすためバンギラスは弱点保険で使われることが多い。状況によってはバンギラスがダイマックスし、ドリュウズの巻き込み地震で弱点保険を発動することもできる。
今作では天候が砂嵐に変わるとそのターンから砂かきが適用される。ドリュウズの隣をバンギラスに交代させて砂嵐を起こし、すなかきの速度で奇襲、という動きもできるため先発の出し方の幅も広い。
【対策】
威嚇や格闘タイプが使いづらい環境であり、対策はアーマーガアのダイスチルで物理耐久を固めたり、水ロトムの鬼火でパワーを削ぐのが定番。特に水ロトムの鬼火は弱点保険にも引っかからないので安全。浮いているポケモンを二匹並べると相手はダイアースを撃てないので特防も上げられない。
弱点保険ドサイドンはドリュウズキラーとしても強く、相手が起こした砂嵐にタダ乗りして特防アップできるのが美味しい。
ダイバーンやダイストリームで弱点を突きながら天候を変えるのも良く、特にダイマックスサザンドラなら天候を変えて次のターンでドリュウズの上を取れるためかなり有利。ペリッパーやユキノオーを交代で投げ天候を変えれば即砂かきが失われるため、それと合わせて素のドリュウズより速いポケモンで攻撃する手もある。
カマスジョー+ペリッパー+ルンパッパ
雨パトリオ。カマスジョーが新しいすいすい要員として加わったことで、雨パの攻撃範囲がかなり広がった。カマスジョーの技構成としてはアクアブレイクをメインに、インファイトとじごくづきをサブにしたものが多く見受けられる。水技を軽減するナットレイ、サザンドラ、ドラパルトの弱点を突ける。
従来のように雨降らしペリッパー+すいすいの先発から出すのも良いが、天候が雨に変わったターンからすいすいが適用される仕様を使って様々な出し方ができる。初手カマスルンパからスタートし、S136のカマスジョーでダイストリームして雨を降らせ、続けてすいすいルンパッパで連撃する。もしくは片方をペリッパーに入れ替えて即すいすいを適用する、といった具合。
【対策】
雨対策としてはドラパルトやナットレイのように水耐性のあるポケモンで攻撃を耐えて反撃するのが良いが、半端な耐久だとサブ技で倒されてしまいやすい。
そのためダイマックスさせて役割破壊されない耐久を付与して殴ると手堅い。飛行弱点のルンパッパはダイジェットの起点にできるのでダイマックスウォーグルやアーマーガアも雨パ側は嫌がる。
ダイバーンで天候を晴れに変えても次のターンカマスジョーに奪い返されやすい。とはいえ1回はダイストリームの火力を下げられるので状況次第では立ち回りの選択肢に入る。
ブリムオン+イエッサン♀
トリルを絶対に成功させるコンビ。どちらもエスパーだが複合タイプのおかげで弱点が被っていない。
イエッサンがサイコメイカーで猫だましを封殺しつつこの指とまれで攻撃を引き受けられ、ブリムオンはマジックミラーで挑発や吠えるが効かないのでトリル妨害に滅法強い。
トリックルーム起動後はサイコフィールド絡みのサイコキネシス×2や手助けダイサイコでがっつり相手を削る。
【対策】
トリル読みトリル返しなどをしない限り、トリックルームを止めるのは難しい。ジュラルドンなら特性のすじがねいりでこの指とまれを無視しながらブリムオンの弱点を突けるが、リリバのみで軽減されがち。
トリル阻止は諦め、相手がこの指トリルをしている間に光の壁やバークアウト、身代わり、ダイアースで守りを固めてトリルに備えた方が良いだろう。ダイフェアリーやダイソウゲンでフィールドを変えておくのも良い。集中攻撃でイエッサンを倒すと無傷のコータス等を繰り出され、トリル下でイージーウィンされるのでそれだけは避けたい。1度目のトリルは極力少ない被害で耐え抜き、2度目のトリルを全力で止めに行くのがベスト。
なお、イエッサン♀はトリックルームを覚えない(♂は覚えるがこの指とまれを使えない)ので、ブリムオン側のトリルのみ警戒していれば良い。
ドサイドン+コータス
トリルアタッカーの双璧だが、ドサイドンの弱点になる草・鋼・水にコータスが強いのでシナジーが有り、両採用されることが多い。特にトリル下でドサイドンの天敵になるナットレイをコータスで倒せるのが偉い。水タイプ技の威力を日照りで弱められるのもドサイドンの弱点保険と相性が良いと言える。
トリル起動役は上記のブリムオンの他にドータクンやミミッキュがよく使われている。
【対策】
ダイマックス+ハードロック+弱点保険のドサイドンに殴り合いで勝てるポケモンはほぼ皆無で、4倍弱点を突いても半分削れず、逆にドサイドンの一撃で倒されることもざらにある。
鬼火やリフレクター、ダイウォールや交代を駆使して可能な限りターンを稼ぎ、トリルターンとダイマックスターンが終わってから攻めるようにしたい。トリックルーム下でドサイドンコータスを並べられないよう、トリルを張ったブリムオンやイエッサンをギリギリまで倒さないようにする立ち回りも良いだろう。
こちらもトリル下で遅いポケモンを出したり、黒い鉄球やルームサービスで下を取っていくのも有効。素早さ早見表の最遅ドサイドンより下のポケモンはお勧め。
袋叩きエルフーン+正義の心ウインディ
エルテラのガラルダブル版。袋叩きで味方の正義の心ウインディを叩いて攻撃を4段階上昇させる狙い。叩き役にはエルフーンやドラパルトが適していて、他にダグトリオやマニューラなどの候補もいる。また、正義の心持ちにはルカリオやエルレイドもいる。
ウインディをダイマックスさせることで相手からの反撃に備えるだけの耐久力を確保しつつ、フレアドライブやインファイトの反動も避けられる。ただし神速は撃てなくなってしまう。
【対策】
対抗手段はいくつかあり、この指とまれで袋叩きを吸い取るも良し、ドリュウズやカマスジョーでウインディに圧力をかけるも良し、先制攻撃や速いポケモンの組み合わせでエルフーンを上から倒すも良し。
叩きコンボは終盤では威力を発揮しない(ポケモンが倒れるごとに叩ける回数が減る)ので、特に序盤で気をつけると良い。
ただ厄介なのはこのコンボのパーツであるウインディ、ドラパルト、エルフーンがいずれも高スペックで、あらゆるパーティに入りやすいことだろう。叩きコンボを警戒した先発を出したのに実は叩きパではなかった、というケースがありがちなので、ある程度汎用性の高い先発で迎え撃つ必要がある。
波乗りドラパルト+蒸気機関セキタンザン
味方のセキタンザンに水技を当て、蒸気機関で素早さを6段階アップさせ、弱点保険で火力も上げる戦術。
水技を撃つ役は猫騙しが効かず、砂かきドリュウズよりも速いスカーフ持ちの波乗りドラパルトが定番。他にはスカーフマニューラ、ニューラの波乗り、インテレオンのアクアジェット、アギルダーの水手裏剣などが候補に挙がる。4倍弱点で味方を殴るとはいえダイマックスすればさほどのダメージは入らない。
セキタンザンはソーラービームベースのダイソウゲンを使えると攻撃範囲が広がるので、特殊型にして使われることが多い。
【対策】
波乗り以外のアクアジェットや水手裏剣はこの指とまれ、怒りの粉、呼び水で吸ってしまえる。
特攻種族値80のセキタンザンは弱点保険が発動してもそれほど火力がでないので、ある程度耐久があればダイマックスで耐えてからのダイアース・ダイストリームで反撃できるだろう。
型破りドリュウズ+ウォーグル
このルールでアタッカーとしてトップクラスに優秀な二匹の組み合わせ。ドリュウズ+アーマーガアでは鋼タイプが被るため、そういった面でもウォーグルとの並びが望ましい。
ウォーグルが苦手なロトムやトリルミミッキュ/ドータクンに対して型破りドリュウズが強く、片やドリュウズの苦手な威嚇をウォーグルの負けん気で牽制しつつ、ダイジェット・ダイナックルで全体強化できるので二匹のシナジーがある。昔ながらの飛行タイプ+地震の動きも可能。
【対策】
ドリュウズもウォーグルもアーマーガアで詰ませることができるが、ドリュウズからつのドリルが飛んでくることもあるので悠長にはいられない。
二匹は素早さがそれほど高くないので、先手を取ってダイスチルやリフレクター、鬼火で物理耐久を固めるのが手堅い。砂かきのないドリュウズなのでリザードンやこちらの砂かきドリュウズで上から圧力をかけても良い。
水ロトム+ウインディ
前作のレヒレガエンのようにスタンダードパーティに定番として入る二匹。相性補完がよく、一貫する攻撃が少ないためサイクルを回してダイマックスターンを稼ぐ立ち回りもしやすい。
威嚇、バークアウト、鬼火、電磁波、リフレクター、光の壁、サイドチェンジなどを駆使して、相手のパワーを抑え込める。
【対策】
サザンドラやドラパルトのようなドラゴンタイプなら有利に戦いやすい。まけんき、かちき、かたやぶり、よびみず、ひらいしんといった特性もロトムウインディの特性やタイプに刺さるので対策になる。
鬼火以外にできる仕事は少ないパワー控えめな組み合わせのため、この指とまれや神秘の守りで防御を固めながら積み技を積むのも良いだろう。