第22回東北オフで使用したパーティ。
スイスドロー予選5勝1敗(48人中2位通過)、決勝トーナメントでは4連勝で優勝することができました。
概要
構築のベースはWCS2018で使ったサナガエンです。
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大きな変更点としては「メガサーナイトに瞑想を持たせたこと」「ヒートロトムを外してアローラライチュウを採用したこと」の2つであり、パーティ全体がそれに合わせた変形をしています。
メガサーナイトを瞑想型に変更
以前のサナガエンではサーナイトの3つめの技にトリックルームを採用していました。この技は世界大会のようなマッチ戦では使いやすいものの、相手の素早さを確認しにくいBO1形式では扱いづらさが目立つため、別の技に変えてみようと思いました。アンコールやサイドチェンジを含め様々な技を試した結果、最もしっくりきたのが瞑想です。机上論では瞑想が強いとは思っていませんでしたが、実際に使ってみると以下のような強みを持つ技だと感じました。
1,ダメージの調整がしやすい=ピンチベリーに強い
メガサーナイトは相手を一撃で倒したり弱点を突くようなタイプではなく、ハイパーボイスで地道に削っていくタイプの攻め方をします。与えていくダメージが細かいので、相手にウイのみをはじめとしたピンチベリーを発動させてしまいやすいことが悩みでした。体力25%という条件を満たせばHPを半分も回復するピンチベリーは言い換えれば「耐久を1.5倍にする」非常にパワーの高い持ち物であり、発動するだけで相手に大きなアドバンテージを与えてしまいます。
そこで有効なのが、瞑想によって火力を調整し、ピンチベリーの圏内に入らないようにしながら戦う攻め方です。例えばガオガエンやレヒレは普通にハイボ連発で攻めていくと「4割削る程度のダメージ×2」でピンチベリー圏内に入ってしまいやすいですが、瞑想を最初に積んでおくか、ハイボ⇒瞑想⇒ハイボといった順に攻めていくとピンチベリーの発動なく仕留められます。
クレセリアのようなガチガチに硬い相手は、ハイボで与えたダメージの量を見てその都度瞑想を積むか考えて攻めることでうまくピンチベリーラインを外せます。ピンチベリーの発動を阻止することでこれらの相手の処理スピードを速めることができます。
2,特殊ポケモンとのダメージレースに強い
メガサーナイトは元々の特攻・特防が高いため、瞑想によって上昇する数値そのものが大きいです。さらにハイパーボイスはダメージ効率の良い全体攻撃技なので、単体攻撃技と比べても強化する価値があります。この高いパワーをもって多くの特殊ポケモンとのダメージレースで優位に立てますが、特筆すべきは対カプ・レヒレ、対ヒードラン戦です。
・対カプ・レヒレについて
準速メガサーナイトの素早さは最速カプ・レヒレよりも早く、確実に上を取ることができます。先手で瞑想を使うことによって、レヒレから受ける技のダメージは軽減され、こちらはハイパーボイス2発で相手を仕留めることが可能。瞑想の積み合いになった場合はサイコショックで殴れる分、こちらが有利です。
対ミロカロスや対トリトドンでも同じように有利に戦えます。特攻を上げておけば自己再生で回復が追いつかれる心配もありません。黒い霧やクリアスモッグで能力アップ解除されることはありますが、瞑想は腹太鼓やジオコンのようにデメリットのある積み技ではないので解除されても大した痛手になりません。味方のガエンランドが水タイプに弱いため、メガサナがこれらの水タイプ特殊ポケモンに強いというのは取り巻きとシナジーする部分と言えます。
・対ヒードランについて
メガガルーラorメガリザードンY軸のパーティで最近急増気味なのがヒードラン。たいていクレセリアとペアを組んでいます。よくあるクレセドランに対して従来のサナガエンランドは不利でした。クレセの凍える風でランドへの交換を邪魔されドランの攻撃で荒らされる展開で不利になりがちです。
ところが瞑想があると話は変わり、力押しで勝てるようになります。特防アップによってメガサナが居座りやすくなることに加え、攻撃面ではドランにハイボを軽減されても、隣のクレセには重いダメージを与えられます。前述の通りピンチベリーを不発にさせやすいことや、ランドの蜻蛉、ガエンのはたき落とすの援護もあってクレセ処理速度は非常に速いです。ハイボを交代で受けることは難しいので、相手目線ではクレセもドランも瞑想サナを前にして居座り続けなければならず、まずクレセを倒してS操作の芽を潰し、後はランドやコケコでドランを縛るなり、瞑想積み状態のメガサナを徹底的に護衛するなりして勝つという試合運びをします。
運良く貰い火をトレースできたらメガせずに瞑想を選びましょう。貰い火サナがリザドランの並びと対峙した場合、超火力の熱風が吹きすさぶ中、涼しい顔をして瞑想できます。
3,猫だまし、威嚇とのシナジーがある
ガオガエンの猫だまし、および新規採用したアローラライチュウの猫だましで隙を作ってもらいながら瞑想をチャージするのも単純に強力。猫ハイボに力負けするのを恐れて両守るや交代を選択する相手も多いので、ノーコストの瞑想積みが実現する展開は珍しくありません。
瞑想で強化されない物理耐久はガエンランドの威嚇で補うことになります。物理ポケモンの中でも素早さが速く脅威になりやすいカミツルギについては、カプ・コケコのめざパ炎で焼くという処理ルートを用意しました。
ヒートロトムをアローラライチュウに変更
以上のように瞑想は強力な技であるものの、トリックルームを外したことで、高速アタッカーで構成された選出を苦手とするようになっていました。最速リザ+スカーフランド、リザダルマやリザバナなどの晴れパ、メガボーマンダ+フェアリーガンメタ、カプ・コケコ、メガプテラ、ウツロイド、カミツルギ、フェローチェ等々。
追い風も苦手。雨パーティは元から苦手で、ルンパッパやナットレイの草技を守るや交代で何とかしつつトリトドンを維持するカツカツなプレイングを強いられていました。
他方、現在の全国ダブルではVGC2018の期間と比べてメガメタグロスが大きく数を減らしています。グロスが減ったことでヒートロトムを選出する機会も少なくなったため、グロス対策を緩めて他の弱点の解決にリソースを割いた方が有意義と考えます。
そういうわけで「out:ヒートロトム in:高速系や天候系に強いポケモン」という方針で候補を探すことになります。速い相手の対策として一見良さげなのはクレセリア等のトリル使いですが、味方のサナランドが中速なのでトリル下の立ち回りが難しく、サーナイトを見てトリル対策を選出されることも多いのでイマイチです。そこでこちらも素早いポケモンを使って、速い相手のさらに上を取る事を考えました。ワルガラカグヤにエルフーンを入れた時とよく似ています。
エンニュートやスカーフ霊獣ボルト、ゲッコウガ、いたずら心持ち、軽業持ちなども試してみましたが、最も構築に噛み合っていると感じたのがアローラライチュウでした。このポケモンのメリットとデメリットは下記のように捉えています。
■アロライのメリット ①サーフテール影響下で324に達する圧倒的な素早さ ②10万ボルト、めざパ氷、サイコキネシス、草結びと攻撃範囲が広く、拘りスカーフが不要なので技の撃ち分けが可能 ■アロライのデメリット ①サーフテールを使うためには味方のカプ・コケコにエレキフィールドを張ってもらうのが必須 ②相手のカプにフィールドを取り返される恐れがある |
メリット①の高い素早さのおかげで"高速系や天候系に強い"という求めていた条件にマッチしています。相手に追い風や凍える風を使われてもなお先手を取りやすいです。準速すいすいルンパッパまでしか抜けないスカーフ霊獣ボルトロス等と違い、最速のルンパッパにも怯える必要がなく確実に上を取れます。
またメリット②によって、4倍弱点持ちのポケモンに強く、特にメガラグラージやスカーフ霊獣ランドロスを倒してくれるのは地面タイプに弱めなこのパーティにとって非常に重要。命の珠を持たせたことでこれらサブウェポンを強化しています。サイコキネシスは技スペースの都合上外すことになりましたが、ウツロイドやアーゴヨンは警戒するはずです。
デメリットはフィールドの維持ですが、アロライでメタりたい高速系の構築はコケコマンダやコケコリザのようにカプ枠をコケコにしたものか、限界雨のようにカプ無しで組まれているものがほとんどで、それらが相手であればフィールドの奪取を気にする必要なく存分に戦えます。もともと選出回数の少ない枠なので一部の構築に対して力を発揮すれば十分と割り切り、相手がテテフやブルル入りならサナランドガエン側に対処を委ねる形にしました。
コケライという一見目立つ組み合わせを選出画面で見せることで、相手にそれを意識した選出を強いることができるのも長所と捉えています。すなわち選出誘導です。例えばフィールドを取るために出てきた先発のレヒレやテテフはメガサナの瞑想の起点にさせてもらいやすいです。地面タイプのランドロスは先発から来てくれればトレースチャンスで威嚇をもらえることがあるため、これまたサナにとっては有利に戦いやすい相手。また避雷針持ちのトゲデマルやアローラガラガラはコケライを見て確実に選出されるため、コケコの放電で無視したり、ランドガエンのカモにすることを狙えます。
個別解説
ほとんどは前回のサナガエンと同じ型なので、あちらの記事もあわせてご覧ください。
メガサーナイト
【ハイパーボイス、サイコショック、めいそう、まもる@サーナイトナイト/トレース→フェアリースキン】
175-×-85-204-155-152 (H252,C4,S252 ひかえめ)
メガシンカ前:175-×-85-160-135-132
HD:メガゲンガー(C222)のヘドロばくだんを確定耐え
S:最速カプ・レヒレ+2
命中安定で通りの良い全体技を使えるエース。瞑想の採用により突破力に磨きがかかりました。とはいえ安易な瞑想積みはハイボを撃つ機会を無駄にしかねず、瞑想後にハイボを撃たないまま倒されたり交代を強いられたりするのは非常に勿体ないです。そのため相手にダメージを蓄積させておくことが後々役に立ちそうなら積まずにハイボを選択するなど使い分けが大事。
技構成はコンセプトとなる「ハイパーボイス」、「めいそう」、「まもる」が必須。エスパー技の「サイコショック」は瞑想の積みあいになった時にupしていない相手の物理耐久を突くことができ、カプ・レヒレはもちろん、蝶の舞ウルガモスとの殴り合いでも活躍します。
有用な特性をトレースできたらメガせずに瞑想する選択肢が誕生します。ファーコートや蓄電、貰い火、浮遊などなど。クレセランドに対しては威嚇をトレースしても浮遊をトレースしても美味しいです。すいすいをトレースできたらルンパッパの上から先手瞑想を狙ったりできます。
トリルを捨てて瞑想を使う以上は相手より速く動くに越したことはなく、素早さは準速の152まで引き上げました。レヒレ、テテフ、サーナイト、リザードンに先手を取って瞑想し特防を上げておければ攻守とも優位に立てます。素早さを上げた分耐久は不安になりますが、サイクル・威嚇・猫だましで致命打を受けないように立ち回ることでカバーします。
ランドロス霊獣
【じしん、いわなだれ、とんぼがえり、まもる@ジメンZ/いかく】
175-179-111-×-113-151 (H84,A108,B4,D100,S212 ようき)
HD:サンダー(C177)のめざめるパワー氷を確定耐え
A:ダブルダメージ地震でカプ・コケコ(H146-B100)を確定一発
S:最速カプ・レヒレ+1(味方のメガサーナイト-1)
サーナイトのお供その1。豊富な耐性と威嚇によってサーナイトを守ります。サーナイトに追従してこちらも素早さを上げており、そのために性格を「ようき」にしています。素早さをメガサーナイト-1にしておくメリットは以前の記事参照です。
技構成自体は以前と全く変わっていませんが、プレイングが変化。去年と比べて地面Zが読まれやすいので一旦守るをはさんだりして様子を見つつ使うようになりました。もちろん相手を縛ることでサーナイトの瞑想積みの隙が作れるのであれば、守られると分かっていても地面Zを選ぶのが手堅いです。
ガオガエン
【フレアドライブ、はたきおとす、ねこだまし、まもる@フィラのみ/いかく】
200-154-111-☓-129-91 (H236,A36,B4,D148,S84 いじっぱり)
HD:カプ・コケコ(C147)のEF+スパーキングギガボルトを確定耐え、ペリッパー(C161)の雨+ねっとうを最高乱数以外耐え、カプ・テテフ(C200)のムーンフォースを確定2発耐え、カプ・テテフ(C182)のきあいだまを確定耐え
S:無振り70族抜き、凍える風の2回入ったメガメタグロス(S178)抜き
サーナイトのお供その2。猫騙し、威嚇はサイクルに便利なだけでなく瞑想ともシナジーします。ランドとガエンの威嚇回しは強力なものの読まれやすい戦術でもあるので、時にはガエンを守らせて隣の方をランドに交代したり、ランドではなくトドンやコケコに引いて交代読み冷凍ビームをケアする動きを混ぜるのも大事です。
ヒートロトム不在の今回のパーティではナットレイやカプ・ブルルを倒す炎枠としても重要。「フレアドライブ」は切れません。
また、「はたきおとす」はカビクレセに勝つために必要。相手の霊獣ランドロスのスカーフを剥がすメリットが大きいです。「ねこだまし」は読まれやすいとはいえそれでも瞑想の隙を作ること含め便利すぎる必須技。
「まもる」を「とんぼがえり」にするかは迷いどころですが、パーティにボルチェン蜻蛉が飽和していることと、ランドロスに加えてコケコまで味方巻き込みの全体技を使うようになったことから守るのままにしています。また、サーナイトのトリル不採用により、パーティが相手のトリルに弱めになったのでそれをカバーしたい思惑もあります。「ガエン=守る無し」が一般認識のため意表を突くことができ、トリルターン稼ぎにはとても役立ちます。
カプ・コケコ
【ほうでん、ボルトチェンジ、マジカルシャイン、めざめるパワー炎@とつげきチョッキ/エレキメイカー】
159-×-106-136-100-192 (H108,B4,C164,D36,S196 おくびょう)
H:16n-1
HD:とつげきチョッキ込みでウツロイド(C196)のヘドロばくだんを確定耐え。
S:最速ゲッコウガ+1
このパーティのカプ枠。チョッキコケコの強みについて詳しくは前回の記事参照です。スイーパー、水・ドラゴンタイプへの打点、相手のフィールド打消し、眠り防止、負けん気勝ち気組の対策と相変わらず多くの役割を担っていますが、さらにサーフテールのトリガーとしてもエレキメイカーが必要です。
メインウェポンは単体攻撃技である10まんボルトではなく、味方巻き込みの全体攻撃技である「ほうでん」にしています。理由は主に2つ。1つは味方のトリトドンと霊獣ランドロスが電気無効、アロライが電気半減であり、巻き込みを気にせず使いやすいこと。もう1つはコケライを見て相手が避雷針持ちのポケモンを出してきやすく、その対策として有効なこと。リザデマルやライチュウミロカロスといったコンビにぶっ刺さります。チョッキによる耐久の高さと弱点の少なさ、素早さの高さによって放電を撃てる機会が単純に多いので追加効果の麻痺も狙いやすくなります。カミツルギやウツロイドを麻痺させた場合、サナランドで上を取れるようになるので恩恵が大きいです。ミミッキュなどが相手であればコケコランドの放電雪崩で両方の追加効果を狙いに行くのもなかなか強力。そもそもキノコの胞子や毒々持ちの入っていないこのパーティでは麻痺が他の状態異常と被ることがないので、追加効果は狙い得でした。
一方、10まんボルトを切ったことで単体への打点はやや弱くなります。とはいえそれも些細な問題。命の球など火力アイテムを持っているコケコであれば相手から反撃を許さないよう一撃の打点を重視しますが、防御アイテムを持っているコケコは相手に攻撃を耐えられて反撃を受けるのもある程度許容できるためです。
以前使っていためざめるパワー氷を外し、今回は「めざめるパワー炎」を持たせています。サーナイトとライチュウとトリトドンにとって脅威となるカミツルギを仮想敵にしていて、ほぼ一撃で倒せます。硬いツルギには耐えられるとはいえ、そういったツルギは素早さか火力が低いのでメガサナにとってあまり脅威にならないはずです。ナットレイやハッサムへの打点としても炎技は必要であり、ヒートロトムが欠けた穴を補ってくれました。代わりにめざパ氷を切ったことでランドロスには弱くなりますが、ランドはだいたいメガサナが削ってくれるので不自由はあまり無かったです。
また、以前は素早さを最速110族抜きに留めていましたが、ジャローダやブニャットに痛い思いをさせられたのでゲッコウガ抜きまで上げておくことにしました。
アローラライチュウ
【10まんボルト、くさむすび、めざめるパワー氷、ねこだまし@いのちのたま/サーフテール】
135-94-70-161-106-162 (C252,D4,S252 ひかえめ)
ヒートロトムに代わって入った新人。雨パと晴れパに対して主に選出し、選出しない場合でもレヒレやランドを釣り出してメガサーナイトを動きやすくするのに間接的に貢献してくれます。相手がコケコを出してくれれば文字通りのタダ乗りサーフテールになりますが、このパーティ相手にコケコを出してくる相手は少ないので期待しない方がいいです。なので出すときはコケコとセット。不意打ちでいきなり縛られるポケモンなので、キリキザンやクチート入りにはなるだけ選出を控えます。
ライトニングサーフライドは使わず、命の珠を持たせた型。この型にするメリットは霊獣ランドロスに対抗しやすくなることです。珠めざパ氷ならASランドを確定一発、硬めの地面Zランドはコケコのマジシャと重ねて倒すことになります。スカーフランドに攻撃を耐えられて地震でコケライが一掃されてしまっては話にならないため、このような役割破壊ができるのは重要です。
さらに草結びによってメガラグラージやマンムーを倒せるようにし、カプ・コケコのめざ炎によってカミツルギをマーク。理論上電気タイプの攻撃に耐性があるポケモンほぼすべての弱点を突けるようにした役割破壊特化コケライです。
メインウェポンの電気技の選択は難しいところで、10万ボルト、放電、ボルトチェンジの3つの選択肢があります。コケライの2匹を選出するということは選出の枠が残り2つになるのですが、その片方になるであろうメガサーナイトは耐性が少ないのでボルチェンの引き先や放電の巻き込まれ役に適しません。どちらかといえば味方がハイボや放電で削った後にトドメを刺す火力が欲しく、最もダメージに期待できる10万ボルトを選ぶことになりました。
タイプ一致のサイコキネシスも持たせたかったですが、エスパーの攻撃技はサナに譲りました。メガゲンガー構築はサナランド側の担当です。猫だましは単純に汎用性が高く、出し負けたときにもお世話になります。
防御種族値が50しかない高速低耐久ポケモンの典型であるうえにエレキフィールドの限られたターンで勝負をかけにいかないといけません。よって耐久には配分せずにCSに全振り。過剰な素早さはいらないので性格は臆病ではなく控えめにすることにしました。ドリュウズやルンパッパが素早さに性格補正をかけないのと似ています。
トリトドン
【だいちのちから、こごえるかぜ、クリアスモッグ、まもる@ウイのみ/よびみず】
216-☓-110-134-103-62 (H236,B172,C76,D4,S20 ひかえめ)
C:ウツロイド(H185-D151)をだいちのちからで高乱数1発 (87.5%)
HB:霊獣ランドロス(A197)のライジングランドオーバーを確定耐え
S:最遅ゴチルゼル-1
耐性の鬼。味方の放電に巻き込まれないのも偉いです。その耐性の多さによってヒードランやサンダーランドに強く、特性よびみずで味方ガエンランドの弱点である水技、特にレヒレの水Zをけん制できることから対ガルーラパーティで頼れる働きをします。雨パ、バンドリマンダ、トリパに加えて、VGC2018には存在しなかったツンデマルとの対戦でも活躍します。ただ明らかにトドンが重い構築はエナジーボールや草Zを仕込んでいることが多いので、まずは警戒から入ることも大事です。
技については前回と変わっていません。クリアスモッグ⇒ヘドロ爆弾の変更を検討したのですが、シロデスナやムラっけ系など一部の要塞系にどうしても負けたくなかったのでクリスモのままです。レヒレやメガサーナイトから瞑想の起点にされてしまう事態を防げるのも良いですね。東北オフでは太鼓カビゴンのストッパーとして活躍してくれました。
持ち物もピンチベリーをオボンに変えるか悩みましたが、どうしてもピンチベリー無しのトドンにパワー不足を感じることや、ガルーラスタンとの戦いにおいてメガガルーラが親子愛で連続攻撃してくるおかげでピンチベリーの圏内に入ってくれやすい、ということもあってウイのみ続投を決めました。
主な選出
■基本選出
先発:サーナイト+ランドロス霊
後発:ガオガエン+カプ・コケコorトリトドン
このパーティの核となる選出。4匹目はだいたいコケコで、ガルーラスタンやバンドリマンダを相手にする時はトリトドンになることが多いです。
初手からサナランドのハイボジメンZで攻めることも、地面Zで片方を縛りながら瞑想を積むことも、ランドをガエンに交代してサナガエンの形を作ることもでき、相手に応じて柔軟に立ち回れます。
■コケライ選出
先発:カプ・コケコ+ライチュウ
後発:サーナイト+ガオガエンorランドロス霊orトリトドン
サナガエンでは不利となる前のめりな構築に対してはコケライの出番になります。具体的には晴れパや雨パ、コケコマンダなどの素早さで圧倒してくるタイプの相手と戦うことになります。カプ枠がコケコの相手はフィールドを変えられる心配がないという意味でもコケライで攻めやすいです。
基本的に電気二匹を場に残すと全体技で一掃されたりしやすいため、コケコがボルチェンでサーナイトやガオガエンに即引きして立ち回るのが良い感じです。コケライを二匹とも後発にする出し方や、先にライチュウを出して後からコケコと合流する選出は今のところやったことがないですが、試してみても良いかもしれません。
■対リザードン
vs避雷針+負けん気or勝ち気タイプ
先発:サーナイト+カプ・コケコ
後発:ガオガエン+ランドロス霊
vsクレセランドレヒレタイプ
先発:サーナイト+ランドロス霊
後発:ガオガエン+カプ・コケコ
vsコケコランドタイプ
先発:カプ・コケコ+ライチュウ
後発:ランドロス霊+サーナイト
vsトリルカビゴンタイプ
先発:サーナイト+ガオガエン
後発:ランドロス霊+カプ・コケコorトリトドン
パーティをコケライ型にして以来、リザードンが先発に現れることは減りました。そもそも選出されないことがあります。そのため、どちらかといえば取り巻きの方を警戒し、出すポケモンを選ぶことになります。原則は相手がリザコケコならコケライ、リザレヒレ・リザテテフならサナガエンランドで対応することです。
■対メタグロス
先発:トリトドン+カプ・コケコorランドロス霊
後発:サーナイト+カプ・コケコorランドロス霊
数が減ったとはいえ、サナの最大の天敵であるグロスを対策する選出を考えておくのは欠かせません。コツはトリトドンでメタグロスに下から圧力をかけて交代を強要し、その隙にサーナイトをこちらが出して暴れることです。
■対バシャーモ・鋼二枚構築など
先発:カプ・コケコ+ランドロス霊獣
後発:ガオガエン+サーナイトorトリトドン
鋼や物理に偏重した相手にはサーナイトを出しにくいので、その代わりにコケコ+ランドの先発で応対してみると良いです。威嚇、放電、とんぼ返りで徹底的に相手を弱体化させ、そのままパワーと追加効果で押したり、頃合いを見てサーナイトを出すなどします。放電と岩雪崩による追加効果攻めはメレラキにもなかなか有効。