6/3(土)に福岡市立西市民センターで第32回がにゅーオフを行います。
対戦ルールは全国ダブルとアローラダブルの二つです。
詳細は下記のリンクからご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/ganyu-off/20170407
レヒレジーナ
QRレンタルチーム(PGL)
第31回がにゅーオフ(バトルロードグロリア九州予選)で使用した構築。スイスドロー予選を5-1で56人中2位抜け。その後、決勝トナメ1回戦で負けてベスト16。
概要
レヒレジーナガブについて
ダブルバトル入門にも書いた通り、ダブルバトルの「全体技」は立ち回りの負担を減らすため、また火力面で相手に差をつけるため積極的に活用したい要素です。このルールにおいても全体技を多用できる組み合わせを煮詰めていこうと考えました。
アローラダブルにおいて全体技を乱発できる組み合わせの一つがレヒレジーナ+スカガブです。この3匹だけでも濁流、マジカルシャイン、バークアウト、岩雪崩、地震という5種類の全体技を擁し、バルジーナの追い風でS操作をかけながらレヒレで相手を削り、最後にスカガブで一掃するという流れが理にかなっており強力。
すでに有名な組み合わせでメタも張られやすいため、そのメタをどう乗り越えていくかを念頭に置いて構築しました。
岩Zテッカグヤについて
レヒレジーナガブを基本選出とするなら、残り1体には下記の条件を満たすポケモンが望ましいと言えます。
・スカガブで暴れるうえで障害となる飛行、虫タイプを倒せるポケモン
・スカガブの地震に巻き込まれない、浮いているポケモン
・基本選出の3匹にZ技が無いため、Z技枠となるポケモン
・バルジーナ、ガブリアスの苦手なフェアリーへの打点と耐性を持つポケモン
これらを満たすのが岩Z持ちのテッカグヤでした。ストーンエッジをベースにすれば岩Zの威力は180。クワガノン、オニシズクモ、バルジーナ、ギャラドス、ペリッパーなどなど地面耐性を持つ虫・飛行タイプのポケモンに大ダメージを与えることができ、スカガブの地震が通りやすい盤面を作るのにとても有用でした。自身の苦手とする炎タイプのガラガラやコータス、ウインディに対してもダメージがあり、「ウインディに交代しそうなキュウコン」等に対してはヘビーボンバーではなく岩Zを撃つことで攻撃が一貫します。
「メインウェポンのZ技(ウインディの炎Zやガブリアスの地面Zなど)」はほぼ毎試合使うのに対して、テッカグヤの岩Zのような「サブウェポンのZ技」は、相手によっては使用せず試合が終わることもあります。Z技が腐ることがあるのは勿体ない気もしますが、読まれにくいため守るや交代で凌がれることが少ない点、普段倒せない相手を倒せるようになり構築の対応範囲が広がるという点では重宝します。
避雷針について
レヒレジーナカグヤの3匹は電気弱点が被っているため、単純な電気対策手段として避雷針に頼ってみることにしました。対カミツルギを意識してトゲデマルではなくガラガラを選択。
基本的には選出しない「見せポケ」となりますが、選出せずとも「拘り眼鏡+10万ボルト」、「電気Z技」に対する抑止力になります。相手目線ではこちらがレヒレジーナのどちらかを避雷針ガラガラに交代した場合、「拘り眼鏡+10万ボルト」なら無効にされた挙句次のターン交代せざるを得なくなり、「電気Z技」なら無効にされた上にZ技を以後使えなくなるため、どちらも避雷針で無効にされた場合のリスクが非常に大きいと言えます。このように避雷針ガラガラバックをちらつかせておくことで相手はハイリスクな電気技を撃ちにくくなり、間接的にレヒレジーナが動きやすくなります。
それでも初手に眼鏡10万ボルトやスパーキングギガボルトが飛んでくる場合があります。立ち回りの上手い相手は隣で岩雪崩を撃つなどしてガラガラ引きをケアしながら電気技を撃ってくるので、コケコガブなどの初手の並びに対してはレヒレをガブリアスに交代するのも手。こちらのパーティに避雷針持ちがいることを忘れてハイリスク電気技をぶっ放してくる相手は知りません・・大多数のカプ・コケコはガラガラバックを警戒してマジカルシャインや放電を使うので、初手からレヒレジーナで突っ張るのが正解だと思っています。
個別解説
カプ・レヒレ
【ムーンフォース、だくりゅう、マジカルシャイン、くろいきり@こだわりメガネ/ミストメイカー】
175-×-157-140-151-107 (H236,B60,C196,D4,S12) ずぶとい
HB:A233カミツルギのリーフブレードを高乱数耐え(87.5%)、A178ウインディのスパーキングギガボルト(ワイルドボルトベース)を最高乱数以外耐え
S:最速45族抜き、追い風下で素早さ1段階アップの準速ポリゴンZ抜き
ミストメイカーによって相手のコケコ、テテフの火力を落としつつ、眼鏡シャイン・濁流で雑に削ります。技は眼鏡レヒレの王道構成。黒い霧によってイーブイバトン系をカバーします。
性格を図太いにして物理耐久を一回り硬く調整し、かつ避雷針と絡めて電気技を撃たせにくくすることで一撃突破されることを避けられるようにしました。175-157-151の耐久があれば集中攻撃も耐えてくれることが多いです。全体技のダメージを一度でも蓄積させれば大抵の相手はスカガブの地震圏内に追い込めます。
バルジーナ
【イカサマ、バークアウト、おいかぜ、はねやすめ@ミストシード/ぼうじん】
207-×-125-75-144-127 (H172,D124,S212) おだやか
H:16n-1
S:追い風下でスカーフ最速ガブリアス抜き
基本的にはレヒレと共に初手に出しミストシードを発動。コケコの電気Zをも耐える強靭な耐久を盾に、追い風とバクアで味方をサポートします。プテラ、ウツロイド、フェローチェ入りの構築など、レヒレジーナ先発では高速の相手に上から制圧されてしまいそうな場合は、スカガブや猫だまし持ちのハリテヤマと共に先発し、それらに守られながら追い風を展開します。
浮いているため地震に巻き込まれず、バークアウトで相手フェアリーの火力を下げられる点で味方のガブリアスとの相性は抜群に良いです。
イカサマ、バークアウトの両立によって物理相手でも特殊相手でも腐りにくくなります。この構築には電気・草技が無く、水への打点が乏しいため、相手のレヒレを止めるためにバークアウトがほぼ必須。ポリゴン2や宿り木テッカグヤへの対抗手段として挑発が欲しくなることも多いので、羽休めを切っても良いかもしれません。
ガブリアス
【じしん、いわなだれ、どくづき、ほのおのキバ@こだわりスカーフ/さめはだ】
183-179-115-×-125-154 (A100,D156,S252) いじっぱり
HD:C182カプ・テテフのムンフォを最高乱数以外耐え
地面の通りが良いこのルールでは圧倒的な制圧力を誇るスカーフガブリアス。電気・毒・岩への耐性からレヒレジーナとの縦の相性にも優れ、受け出しもしやすいです。同じスカーフ持ち地面タイプとしてはワルビアルも候補に挙がりますが、バルジーナとのタイプ重複や威嚇とイカサマのアンチシナジー、耐久面などからガブリアスに軍配が上がります。他のポケモンによって地震圏内まで相手を追い込み、このポケモンで最後に一掃するのがこの構築のメインの勝ち筋です。
炎技はカミツルギ意識なら火炎放射が無難ですが、カミツルギ以上にテッカグヤへの打点が欲しかったため炎のキバを選びました。ドラゴン技はミストフィールドとの相性の悪さから採用せず。
テッカグヤ
【ヘビーボンバー、ストーンエッジ、やどりぎのタネ、まもる@イワZ/ビーストブースト】
199-146-124-114-135-93 (H212,A92,B4,D108,S92) いじっぱり
A:H175-B112オニシズクモをワールズエンドフォールで確定1発
HD:C147カプ・コケコのエレキフィールド+10まんボルトを確定耐え
S:追い風下で最速エンニュート抜き
スカーフガブリアスとの相性が良く、自身の苦手な電気・炎は地震で倒してもらうことができます。前述の通り、ワールズエンドフォールによって地面の通りが悪い飛行と虫タイプを倒しておくことで地震で一掃する最終盤面を築くことができます。
レヒレジーナガブの3匹は守るが使えないため、相手の毒やフェアリー技を受ける交代先としても有能。
Z技を使うため特性ビーストブーストの発動機会も多いです。このステータスでは攻撃が上がりますが、宿り木のタネで詰める上では特防が上がった方が良いため、攻撃<特防になるよう配分を考えても良かったかもしれません。
ガラガラ(アローラのすがた)
【フレアドライブ、シャドーボーン、ホネブーメラン、まもる@ふといホネ/ひらいしん】
141-145-130-×-100-92 (H44,A252,S212) いじっぱり
S:追い風下で準速カプ・コケコ抜き
避雷針により、相手に電気技使用を躊躇させることのできるポケモン。見せポケとなることが多いですが、コケコライチュウのエレキパや、コケコウインツルギカグヤが全て入ったスタンなどガン刺さりの相手には選出していきます。環境初期と比べて数が激減したためか対策が切られやすく、現環境では刺さる相手も多いです。
追い風の恩恵を受けるために配分はS寄り。選出数が少ない手前、配分はあまり練りませんでしたが、攻撃面の努力値を落として耐久に振っても良さそうです。
ハリテヤマ
【インファイト、どくづき、ねこだまし、みきり@ドクZ/あついしぼう】
219-189-80-×-81-102 (A252,D4,S252) いじっぱり
S:準速(追い風下で最速130族抜き)
上記の5匹で厳しい相手として、プテラやトリパが挙げられます。
ハリテヤマなら、その両方に回答できると考えました。
プテラに対しては初手ハリテジーナと並べて猫追い風から入ることで、襷を割りながら上を取ることが可能。準速まで素早さを引き上げているので追い風下では130族の上を取れます。
トリパのポリゴン2+ギガイアスに対しては攻撃面でも耐性面でも強く、猫だましと見切りで時間を稼いでトリルターン切れを狙うのも得意です。ここまでSが速いとトリル下では先手を取られるのが悩みですが、レヒレジーナの挑発や最遅ハリテヤマを警戒してトリルを使ってこないポリゴン2も多いため、この配分で特に問題ありませんでした。
持ち物は毒Z。追い風によってコケコ・レヒレの上を取り、アシッドポイズンデリートでそれらを倒すのが爽快です。どくづきベースで威力160。175-135レヒレを乱数1発 (81.3%)。テッカグヤの岩Zと同様、読まれにくいため決まりやすい役割破壊系のZ技です。
ポケモンダブルバトル入門
7世代からWCSルールがランダムマッチの対戦ルールの1つとなり、”QRレンタルチーム”という便利なシステムも登場しました。これを機にダブルバトルに興味を持った方も多いと思います。
当記事ではそういった方に向けて、ダブルバトルの基本戦術やシングルバトルとの違いを解説します。ダブルバトルの世界に一歩を踏み出す方の手助けになれば幸いです。
■目次
・1,縛りと守るについて
・2,S操作について
・3,全体技について
・おわりに
■第一章 縛りと守るについて
まずはダブルバトルの盤面把握に欠かせない“縛りの概念”と“「まもる」の重要性”について、具体例を挙げて説明します。
【プレイヤーA】カビゴン カプ・テテフ
vs
【プレイヤーB】マッシブーン ベトベトン(アローラのすがた)
上の図ではプレイヤーAがカビゴンとカプ・テテフ、プレイヤーBがマッシブーンとアローラベトベトンを繰り出しています。どちらのプレイヤーが有利なのでしょうか、そしてそれぞれのプレイヤーはどのように動くべきなのでしょうか。
シングルバトルでは、
「マッシブーンvsカビゴン」はマッシブーンが有利
「カプ・テテフvsアローラベトベトン」はアローラベトベトンが有利
といった具合でポケモン同士の相性を見て優劣が判断できます。
一方ダブルバトルでは、このように4体のポケモンが場にいるため一見すると状況は複雑。そのことで”ダブルバトルは難しい”と考える人もいると思います。しかし、ここで“縛り”という言葉を押さえておくと、盤面を紐解いていくことができます。
まず、マッシブーンとカビゴンの関係に注目してみましょう。
マッシブーンはカビゴンより素早さが速く、格闘Z技や「ばかぢから」により一発でカビゴンを倒すことができます。言い換えるとマッシブーンが相手の場にいる限り、カビゴンは自由に動くことができず、「まもる」を使うか交代するしかありません。これを”マッシブーンがカビゴンを縛っている”と言います。
“縛る”という言葉は、このように“先手を取って相手を一撃で倒す態勢を作ることで相手の行動を封じる”という意味を指します。
しかし、カビゴンの相方はカプ・テテフ。カプ・テテフは先手を取ってマッシブーンを一撃で倒すことができ、”カプ・テテフがマッシブーンを縛っている”状況となります。マッシブーンが行動できないことにより、マッシブーンから縛りを受けていたカビゴンは自由に行動できるようになります。これを“縛りを解除する”と言います。
アローラベトベトンもまたカプ・テテフを一撃で倒すことができますが、素早さではカプ・テテフに劣っているため、カプ・テテフの行動を止めることは不可能です。“アローラベトベトンがカプ・テテフを縛っている”と言うことはできないのです。
カプ・テテフがマッシブーンを縛っているこの状況。お互いのプレイヤーが普通に行動すると、まずカプ・テテフがマッシブーンを「サイコキネシス」で倒し、次にアローラベトベトンが「どくづき」でカプ・テテフを倒す、最後にカビゴンが「10まんばりき」でアローラベトベトンを攻撃したり、「のろい」や「はらだいこ」を使う、という流れでターンが終了します。カプ・テテフがマッシブーンを縛り、これを行動させなかった分、プレイヤーAがアドバンテージを得ました。このように相手に縛りをかけている側が有利に立ち回ることができます。
https://youtu.be/Lf15ImmJHnAyoutu.be
では、プレイヤーBの側はどのように立ち回れば良いのでしょうか。
正解はマッシブーンに「まもる」を使わせることです。
「まもる」によって「サイコキネシス」を凌ぎ、その間にアローラベトベトンの「どくづき」でカプ・テテフを倒すことができます。すると次のターンには縛りの解除されたマッシブーンでカビゴンを縛ることができ、プレイヤーBが有利に立ち回ることができます。
https://youtu.be/IBf7HlqVmWkyoutu.be
ダブルバトルでの「まもる」はこのように縛りを解除する手段として重宝されます。シングルバトルでの「まもる」は『かそく』や「たべのこし」とのコンボで使われることはあるものの、そういったコンボを絡めず、相手の攻撃をただ守って凌ぐだけでは状況は変化しません。一方、2体のポケモンで戦うダブルバトルでは、片方のポケモンが「まもる」を使っている間にもう片方のポケモンで状況を変えることが可能です。縛りを解除するほかにも、味方のポケモンが「トリックルーム」を使ってくれるのを待つなど、「まもる」の使用により相方と息を合わせて行動することができます。こうした用途からダブルバトルの「まもる」はほぼ必須とされており、「とつげきチョッキ」や「こだわりスカーフ」を持たせるものを除きほとんどのポケモンの技に採用されます。
■第二章 S操作について
相手のポケモンを縛り、試合を有利に進めるためには、素早さで相手を上回ること、すなわち“上を取る”ことが欠かせません。相手の上を取れるよう、自分のポケモンの素早さを上げること、もしくは相手のポケモンの素早さを下げることを“S操作”と言います。
ここでは代表的なS操作とそれぞれの長所、短所、使い方について解説します。
おいかぜ
「おいかぜ」は4ターンの間、味方のポケモンの素早さを2倍に引き上げます。この4ターンには「おいかぜ」を使うターンもカウントされるため、恩恵を受けられるのは実質3ターンとなります。とはいえ、1ターンに敵味方あわせて4体のポケモンが行動するダブルバトルでは3ターンでも十分アドバンテージを取れます。「まもる」と交代でうまくターンを凌がれてしまわないよう、一貫性のある技や全体技で確実にダメージを稼ぎたいところです。
2倍という上昇量は大きく、元の素早さ実数値が89以上あれば最速カミツルギを、101以上あれば最速カプ・コケコをも抜けるようになるため、中速ポケモンで高速ポケモンを縛ることも容易になります。「おいかぜ」を使うパーティのポケモンは、倍速になることを前提に素早さの能力値を調整をしておくと良いでしょう。
6世代以前の教え技が使用できないWCS2017でも優秀な「おいかぜ」の使い手は多数存在します。バルジーナ、ファイアロー、ペリッパー、プテラなどが代表的です。このうちペリッパー以外は「ちょうはつ」を使用でき、「おいかぜ」を使ううえで天敵となる「トリックルーム」を封じることもできます。
でんじは/へびにらみ/ほっぺすりすり
「でんじは」等を使って相手を麻痺状態にすることにより、素早さを半減させます。状態異常であることから、「いやしのすず」などを使われない限り、永続的に対象ポケモンの素早さを落とせるのがポイント。25%の確率で行動を止められるのもおいしいところです。
ただし、素早いポケモンの多い電気タイプは麻痺せず、「へびにらみ」以外は地面タイプにも無効となります。さらにミストフィールドや「ラムのみ」など状態異常対策にも弱め。対象も1体のみであるため、2匹から上を取られている盤面を覆すのは難しく、「まもる」により防がれるのも難点です。
麻痺は前作と比べて大幅に弱体化しており(6世代までの麻痺状態は素早さが1/4に減)、カプ・コケコ、カプ・レヒレ、ガブリアスらが猛威を振るうWCS2017の環境では使用率が低めです。
こごえるかぜ/エレキネット/じならし/がんせきふうじ
「こごえるかぜ」や「じならし」は素早さを下げる追加効果(100%)を持った攻撃技。ダメージが発生することから、「きあいのタスキ」や耐久調整を崩しつつ上を取れるのが強みです。
ただし、減少する素早さは1段階(2/3倍)のみであるため、これを活かすためには元々の素早さがある程度必要になります。加えて、能力変化なので交代されるとリセットされます。また、特性「かちき」や「まけんき」のトリガーにされる場合があるため、ミロカロスなどの入ったパーティを相手にする際には注意して使う必要があります。
「こごえるかぜ」、「エレキネット」は相手2匹、「じならし」は相手2匹と味方、「がんせきふうじ」は単体が対象。デメリットが無く、相手2匹の素早さを下げられる「こごえるかぜ」、「エレキネット」が最も強力ですが、どちらも6世代までの教え技であるため、WCS2017で使用できるポケモンは少数に限られています。一方、「じならし」と「がんせきふうじ」は性能的には劣るものの、技マシンで多くのポケモンが覚えます。
トリックルーム
技「トリックルーム」を使用すると5ターンの間、素早さが遅いポケモンから順に行動するようになります。素早さ関係を逆転させるため盤面への影響は非常に強く、耐久力の低い高速ポケモンは一転して縛られる側に回り、逆に素早さに一切努力値を振っていないような鈍足ポケモンが相手を縛る側に回ります。また、「おいかぜ」など他のS操作技はトリックルーム下ではむしろデメリットとなってしまいます。「トリックルーム」によって素早さの低いポケモンを活かすパーティは“トリパ”と呼ばれ、4世代以降常にダブルバトルの環境の一角を担っています。
強力である分、対策・妨害もされやすい技です。妨害手段は様々であり、集中攻撃や「ちょうはつ」はもちろん、「トリックルーム」の優先度が-7と低いことから「ほえる」「ふきとばし」なども受けます。鈍足ポケモンで固めたトリパでは「トリックルーム」への依存が強く、トリル起動を妨害されてしまうと常に相手に上を取られる形となることから劣勢になります。「トリックルーム」のターンが切れた場合も同様なので、なるだけターン内に決着をつけられるよう攻め急ぐ必要があります。
また、相手のパーティの中にギガイアスやカビゴンなど遅いポケモンが紛れていた場合、逆に「トリックルーム」を利用されかねません。こうした問題のため、「トリックルーム」への依存は控えめにし、相手が速いポケモンを並べたり、「おいかぜ」で上を取りにきた場合の対策としてトリックルームを用いる“スイッチトリル”という戦術もあります。WCS2017環境の「トリックルーム」の使い手として最もポピュラーなポリゴン2は、高いスペックからスタンダードパーティにも採用しやすく、このスイッチトリル戦術を得意とします。
天候/フィールド
天候を軸に構築する”天候パーティ”では、『すいすい』や『ようりょくそ』といった素早さを2倍に上げる特性を活かし、手軽に高速ポケモンを用意することができます。
天候の起動は「おいかぜ」や「トリックルーム」のように技でする必要がなく、『あめふらし』や『ひでり』といった特性を使うことが可能なため、相手からの妨害を受けにくく速効性があります。『あめふらし』など天候を変える特性を持つポケモンと、『すいすい』など天候で素早さを2倍に上げる特性を持つポケモンを並べることで、試合開始1ターン目から高速ポケモンを用意し、圧倒的な素早さで相手に圧力をかけることもできます。
天候パーティの欠点はパーティ内でタイプ被りが発生しやすく、弱点を突かれやすいという点です。また、天候のターン数は5ターンと長いものの、別の天候を起動すると上書きされるため、相手に天候を取られることにも注意しなければなりません。天候に関する特性を持つポケモンは全体的に種族値が低めなので、天候を奪われると立て直しが難しくなりがちです。
7世代では天候とよく似た状態であるフィールドも強化されました。フィールドの恩恵を受ける特性を持つポケモンはアローラライチュウのみであり、エレキフィールド下で特性『サーフテール』によって素早さを2倍にします。アローラライチュウを軸にしたエレキパーティにも、天候パーティの長所、短所が当てはまります。
■第三章 全体技について
ダブルバトルには複数のポケモンを攻撃する技(以下「全体技」)があります。様々なメリットを有する全体技を使いこなすことはダブルバトルの勝率を伸ばす鍵となります。
◆全体技の仕様
・ダメージは通常の75%に軽減される
※ただし、ターン内に相手ポケモンの片方が倒れるなどして相手1体のみが対象になる場合は100%のダメージとなる(シングルダメージ)
・「このゆびとまれ」や『ひらいしん』に吸われない
・「ワイドガード」によって防がれる
・“①相手2匹を攻撃する技”と“②相手2匹と味方を巻き込む技”の2種類がある
◆主要な全体技
①相手2匹を攻撃する技
ハイパーボイス、ふんか、ねっぷう、しおふき、だくりゅう、ふぶき、こごえるかぜ、いわなだれ、バークアウト、マジカルシャイン
②相手2匹と味方を攻撃する技
だいばくはつ、なみのり、ほうでん、じしん、じならし
①相手2匹を攻撃する技について
“①相手2匹を攻撃する技”は味方のポケモンを巻き込まないため、相方を気にする必要がなく扱いやすい技です。威力などで多少劣っていても、単体技よりこの類の全体技の方が優先して採用される傾向にあります。例としてシングルバトルでは炎タイプの特殊技は「かえんほうしゃ」や「だいもんじ」が一般的ですが、ダブルバトルでは「ねっぷう」が基本となります。
この類の全体技の主なメリットは下記の3点です。
1.ダメージ効率の良さ
75%のダメージを相手2匹に与えるため、単純計算すると150%のダメージを与えることができます。
2.追加効果
相手2匹に技を当てる分、試行回数が増え、追加効果の発動を狙いやすくなります。特に強力なのは「いわなだれ」で、先手を取って当てることができれば30%の怯み判定を相手2匹に与えられます。100%追加効果の発生する「こごえるかぜ」や「バークアウト」はダメージよりも追加効果に重きが置かれていると言えるでしょう。
3.読みに頼る場面を減らす
単体攻撃技と違い攻撃対象を選ぶ必要がないため、読みが求められる場面を減らすことが可能です。片方のポケモンに「まもる」を使われてももう片方には攻撃を通せることから、確実に相手を削ることができます。
特にダメージ効率の良さは魅力的であり、「ふんか」や「ハイパーボイス」など高威力の全体技で相手を一掃するのは爽快です。この爽快感はシングルバトルでは味わえないダブルバトル特有のものと言えるでしょう。
②相手2匹と味方を攻撃する技について
一方で”②相手2匹と味方を攻撃する技”は味方を巻き込んでしまうため使用には工夫が必要です。「じしん」を使うポケモンの隣に特性『ふゆう』持ちや飛行タイプを置くなど、全体技に巻き込まれないポケモンを隣に置き、被害を受けないようにしたいところ。7世代で登場したヤレユータンは特性『テレパシー』で味方の全体技のダメージを受けず、技「さいはい」によって全体技を連打させることができるため、この手の全体技を使うポケモンと非常に相性が良いです。また、「なみのり」+『ちょすい』や「ほうでん」+「じゅうでんち」、「じならし」+「じゃくてんほけん」のように特定の攻撃を受けることをトリガーとする特性や持ち物とコンボで使うのも手です。
◆全体技の弱点
全体技の対策としては「ワイドガード」があります。必ず先制でき(優先度:+3)、そのターンの間、自分のポケモン2匹は相手や味方が使った全体技を受けなくなるという技です。全体技を使う側としては「ワイドガード」を使いうるポケモンは警戒すべきであり、単体技で攻めることも必要になります。この技の使い手が多いタイプは格闘・鋼・岩・地面。また、7世代で登場したポケモン、強化されたポケモンの多くがこの技を覚えるため注意しましょう。
■ワイドガードを使用できるポケモン一覧(WCS2017で使用可能なものは太字)
パラセクト、カイリキー、ゴローニャ、アローラゴローニャ、キングラー、サワムラー、バリヤード、プテラ、マンタイン、ドーブル、カポエラー、ラグラージ、ペリッパー、ハリテヤマ、ドダイトス、トリデプス、エルレイド、ダイノーズ、レジギガス、ギガイアス、ローブシン、ナゲキ、イワパレス、アバゴーラ、ママンボウ、コジョンド、ギルガルド、ケケンカニ、ドヒドイデ、オニシズクモ、キテルグマ、グソクムシャ、バクガメス、ソルガレオ、ルナアーラ、テッカグヤ、アクジキング |
【宣伝】第31回がにゅーオフ
2017年2月19日土曜日に福岡市で第31回がにゅーオフを開催します!
masaさんが主催するバトルロードグロリア2017の九州予選として開催する形になっています。
対戦ルールはWCSレートと同じアローラダブルです。
詳細、および参加者募集記事はこちら。
VGC2017(WCSルール/アローラダブル)素早さ早見表
2017年のWCSルールであるアローラダブル用の素早さ早見表を作成しました。
S関係の整理やパーティに欲しいポケモンを探す際の一助になればと思います。
名前の後ろにRを付けているものはリージョンフォームを指します。
また、「最速」は素早さに性格補正ありのS252振り、「準速」は性格補正なしのS252振りを指します。
太字にしているものはその素早さで見かけることが多いと思われるアローラダブルのメジャーポケモン、
そのなかでも特に使用率が高く調整の標的にもしやすいものはアイコン付きにしています。
最後に、※1〜5で今回のルールにおける素早さの重要ラインについての解説を書きました。
今後の環境を見て適宜更新していきます。
400 | 最速130族*2(追い風中のプテラ) |
378 | 最速120族*2(殻を破る1回のメテノ核) |
364 | 最速112族*2(砂かきルガルガン) |
356 | 最速110族*2(サーフテールライチュウR) |
334 | 最速151族*1.5(スカーフフェローチェ) |
324 | 準速110族*2(サーフテールライチュウR) |
322 | 最速95族*2(加速2回のサメハダー、葉緑素リーフィア) |
312 | 最速90族*2(葉緑素ドレディア) |
304 | 準速151族*1.5(スカーフフェローチェ) |
300 | 最速85族*2(すいすいゴルダック) 最速130族*1.5(スカーフカプ・コケコ) |
290 | 最速80族*2(軽業フワライド、すなかきムーランド) |
284 | 準速90族*2(葉緑素ドレディア) |
278 | 最速75族*2(追い風中 or ムラっけS上昇1回のドーブル) |
277 | 最速117族*1.5(スカーフエンニュート) |
274 | 準速85族*2(すいすいゴルダック) |
268 | 最速70族*2(すいすいニョロボン、殻を破る1回のパルシェン) |
267 | 最速110族*1.5(スカーフゲンガー) |
265 | 最速109族*1.5(スカーフカミツルギ/キュウコンR) |
264 | 準速80族*2(軽業フワライド、すなかきムーランド) 最速68族*2(すいすいアズマオウ) |
256 | 最速65族*2(追い風中のペリッパー、ゆきかきサンドパンR) |
255 | 最速103族*1.5(スカーフウツロイド) |
253 | 最速102族*1.5(スカーフガブリアス) 準速117族*1.5(スカーフエンニュート) |
250 | 最速100族*1.5(スカーフフライゴン/ボーマンダ) |
244 | 準速120族*2(殻を破る1回のメテノ核) 準速70族*2(すいすいニョロボン、殻を破る1回のパルシェン) |
243 | 準速110族*1.5(スカーフゲンガー) |
241 | 最速95族*1.5(スカーフカプ・テテフ/ウインディ、加速1回のサメハダー、でんきエンジン1回のエレキブル) 準速109族*1.5(スカーフキュウコンA/カミツルギ) |
240 | 準速68族*2(すいすいアズマオウ) |
238 | 最速93族*1.5(龍の舞 or 蝶の舞1回のオドリドリ) |
237 | 最速92族*1.5(スカーフワルビアル) |
234 | 最速90族*1.5(テクスチャーZ後のポリゴンZ、スカーフルカリオ/ポリゴンZ) 最速55族*2(ナインエボルブースト後のイーブイ) 準速65族*2(追い風中のペリッパー、ゆきかきサンドパンR) |
232 | 準速103族*1.5(スカーフウツロイド) |
※1 | |
231 | 準速102族*1.5(スカーフガブリアス) |
228 | 準速100族*1.5(スカーフボーマンダ) |
225 | 最速85族*1.5(スカーフカプ・レヒレ/ジャラランガ、龍の舞1回のジャラランガ) |
223 | 最速151族(フェローチェ) |
222 | 最速83族*1.5(スカーフデンジュモク) |
220 | 準速95族*1.5(スカーフカプ・テテフ/ウインディ、加速1回のサメハダー、でんきエンジン1回のエレキブル) |
219 | 最速81族*1.5(龍の舞1回のギャラドス、スカーフギャラドス/ミロカロス) |
217 | 最速80族*1.5(スカーフカイリュー/アメモース/ウォーグル/ヌメルゴン、龍の舞1回のカイリュー) 準速93族*1.5(龍の舞 or 蝶の舞1回のオドリドリ) |
216 | 最速79族*1.5(スカーフバイバニラ/マッシブーン) 準速92族*1.5(スカーフワルビアル) |
214 | 準速55族*2(ナインエボルブースト後のイーブイ) |
213 | 準速90族*1.5(スカーフポリゴンZ/ルカリオ、テクスチャーZ後のポリゴンZ) |
208 | 最速75族*1.5(スカーフドーブル/カプ・ブルル) |
205 | 準速85族*1.5(スカーフカプ・レヒレ/ジャラランガ、龍の舞1回のジャラランガ) |
204 | 最速72族*1.5(スカーフアマージョ) |
※2 | |
203 | 準速151族(フェローチェ) |
202 | 準速83族*1.5(スカーフデンジュモク) |
201 | 最速70族*1.5(スカーフパルシェン/ニョロトノ/メタグロス/ジュナイパー) |
200 | 最速130族(カプ・コケコ/プテラ/サンダース/クロバット) |
199 | 準速81族*1.5(龍の舞1回のギャラドス、スカーフギャラドス/ミロカロス) |
198 | 準速80族*1.5(スカーフカイリュー/アメモース/ウォーグル/ヌメルゴン、龍の舞1回のカイリュー) |
196 | 準速79族*1.5(スカーフバイバニラ/マッシブーン) |
195 | 最速126族(ファイアロー) |
194 | 最速125族(マニューラ) |
193 | 最速124族(アブリボン) |
192 | 最速65族*1.5(スカーフペリッパー/グレイシア/ハッサム) 最速36族*2(殻を破る1回のバクガメス) |
190 | 準速75族*1.5(スカーフドーブル/カプ・ブルル) |
189 | 最速120族(フーディン/メテノ核) |
186 | 最速61族*1.5(スカーフ or ビーストブースト1回 or ニトロチャージ1回のテッカグヤ) |
185 | 最速117族(エンニュート) |
184 | 最速116族(エルフーン) 最速60族*1.5(スカーフパッチール/ジバコイル/ガオガエン/アシレーヌ/ヤレユータン) 最速32族*2(すいすい or 殻を破る1回のアバゴーラ) |
183 | 最速115族(ペルシアンR/スターミー) 準速70族*1.5(スカーフパルシェン/ニョロトノ/メタグロス) |
182 | 準速130族(カプ・コケコ/サンダース/プテラ/クロバット) |
181 | 最速58族*1.5(スカーフラムパルド/ゴロンダ) |
180 | 最速112族(ルガルガン昼) |
178 | 最速110族(ライチュウR/ゲンガー/ダグトリオR/ケンタロス/エーフィ/ユキメノコ/アーケオス) 準速126族(ファイアロー) |
177 | 最速109族(キュウコンR/カミツルギ) 最速56族*1.5(Z森の呪い一回のオーロット) |
176 | 準速36族*2(殻を破る1回のバクガメス) |
175 | 最速55族*1.5(スカーフカイリキー) |
172 | 最速105族(ムウマージ) 準速120族(フーディン/メテノ核) |
170 | 最速103族(ウツロイド) |
※3 | |
169 | 最速102族(ガブリアス) 準速117族(エンニュート) |
168 | 最速50族*1.5(スカーフメレシー) |
167 | 最速100族(ボーマンダ/ドククラゲ/フライゴン/キュワワー) 準速115族(ペルシアンR) |
164 | 準速112族(ルガルガン昼) |
162 | 最速96族(トゲデマル/ミミッキュ) 準速110族(ライチュウA/ゲンガー) |
161 | 最速95族(ウインディ/カプ・テテフ/シルヴァディ/オコリザル/サメハダー/エレキブル/リーフィア) |
159 | 最速93族(オドリドリ) |
158 | 最速92族(ワルビアル/ハギギシリ) |
157 | 最速91族(ヤミカラス/ネオラント) 準速105族(ムウマージ) |
156 | 最速90族(ドレディア/ポリゴンZ/ピカチュウ/ガルーラ/ルカリオ/ニャヒート) |
155 | 準速103族(ウツロイド) |
154 | 準速102族(ガブリアス) |
152 | 準速100族(ボーマンダ) |
150 | 最速85族(ゴルダック/ジャラランガ/カプ・レヒレ) |
148 | 最速83族(デンジュモク/ブーバーン) 準速96族(トゲデマル/ミミッキュ) |
147 | 準速95族(ウインディ/カプ・テテフ/シルヴァディ/オコリザル/サメハダー/エレキブル/リーフィア) 最速82族(ルガルガン夜) |
146 | 最速81族(ギャラドス/ミロカロス) 無振り126族(ファイアロー) |
145 | 最速80族(カイリュー/アメモース/オニゴーリ/フワライド/ムーランド/ウォーグル/バルジーナ/ヌメルゴン/ナゲツケサル) 準速93族(オドリドリ) |
144 | 最速79族(バイバニラ/マッシブーン) 準速92族(ワルビアル/ハギギシリ) |
143 | 準速91族(ヤミカラス/ネオラント) |
142 | 準速90族(ドレディア/ポリゴンZ/ピカチュウ/ガルーラ/ルカリオ) |
139 | 最速75族(ドーブル/カプ・ブルル/クレッフィ) |
137 | 準速85族(ゴルダック/ジャラランガ/カプ・レヒレ) 無振り117族(エンニュート) |
136 | 最速72族(アマージョ) 無振り116族(エルフーン) |
135 | 最速71族(ドンカラス) 準速83族(デンジュモク/ブーバーン) 無振り115族(ペルシアンR) |
※4 | |
134 | 最速70族(バタフリー/ニョロボン/パルシェン/ニョロトノ/メタグロス/ジュナイパー) 準速82族(ルガルガン夜) |
133 | 準速81族(ミロカロス/ギャラドス) |
132 | 準速80族(カイリュー/アメモース/オニゴーリ/フワライド/ムーランド/ウォーグル/バルジーナ/ヌメルゴン/ナゲツケサル) 最速68族(アズマオウ) 無振り112族(ルガルガン昼) |
131 | 準速79族(バイバニラ/マッシブーン) |
130 | 無振り110族(ケンタロス) |
128 | 最速65族(ペリッパー/サンドパンR/ハッサム/グレイシア) |
127 | 準速75族(ドーブル/クレッフィ/カプ・ブルル) |
125 | 無振り105族(ムウマージ) |
124 | 最速61族(テッカグヤ) |
123 | 最速60族(パッチール/ジバコイル/ガオガエン/アシレーヌ/ヤレユータン/メテノ流) 準速71族(ドンカラス) |
122 | 準速70族(バタフリー/ニョロボン/パルシェン/ニョロトノ/メタグロス/ジュナイパー) |
121 | 最速58族(ラムパルド/ゴロンダ) |
120 | 無振り100族(ドククラゲ/ボーマンダ/キュワワー) 準速68族(アズマオウ) |
118 | 最速56族(オーロット) |
※5 | |
117 | 最速55族(イーブイ/カイリキー) 準速65族(サンドパンR/ペリッパー/ハッサム/グレイシア) |
116 | 無振り96族(トゲデマル/ミミッキュ) |
115 | 無振り95族(カプ・テテフ/ウインディ/シルヴァディ) |
113 | 準速61族(テッカグヤ) 無振り93族(オドリドリ) |
112 | 準速60族(パッチール/ジバコイル/ガオガエン/アシレーヌ/ヤレユータン/メテノ流) 最速50族(ベトベトンR/ラッキー/ヤミラミ/メレシー) 無振り92族(ワルビアル/ハギギシリ) |
111 | 無振り91族(ヤミカラス/ネオラント) |
110 | 無振り90族(ピカチュウ/ガルーラ/ルカリオ/ポリゴンZ/ドレディア) |
108 | 最遅116族(エルフーン) |
107 | 準速55族(カイリキー/イーブイ) |
106 | 最速45族(ガラガラR) |
105 | 無振り85族(カプ・レヒレ/ゴルダック) |
104 | 最速43族(クワガノン/ケケンカニ/アクジキング) |
103 | 最遅110族(ゲンガー) 無振り83族(ブーバーン/デンジュモク) |
102 | 無振り82族(ルガルガン夜) 準速50族(ベトベトンR/ラッキー/ヤミラミ/メレシー) |
101 | 無振り81族(ギャラドス/ミロカロス) |
100 | 無振り80族(カイリュー/アメモース/オニゴーリ/フワライド/ムーランド/ウォーグル/バルジーナ/ヌメルゴン/ナゲツケサル) |
99 | 最遅105族(ムウマージ) 無振り79族(バイバニラ/マッシブーン) |
97 | 最遅103族(ウツロイド) 準速45族(ガラガラR) |
96 | 最速36族(バクガメス) |
95 | 準速43族(クワガノン/ケケンカニ/アクジキング) 無振り75族(カプ・ブルル/ドーブル/クレッフィ) |
94 | 最遅100族(キュワワー) 準速42族(オニシズクモ) |
92 | 無振り72族(アマージョ) 最速32族(アバゴーラ) |
91 | 無振り71族(ドンカラス) |
90 | 最速30族(マシェード) 最遅96族(ミミッキュ) 無振り70族(ニョロトノ/メタグロス/ニョロボン/パルシェン/エアームド/ジュナイパー) |
88 | 無振り68族(アズマオウ) 準速36族(バクガメス) |
87 | 最遅92族(ワルビアル/ハギギシリ) |
86 | 最遅91族(ヤミカラス/ネオラント) |
85 | 最遅90族(ピカチュウ/ガルーラ/ルカリオ/ポリゴンZ/ドレディア) 無振り65族(サンドパンR/シャワーズ/ブースター/ハッサム/ペリッパー/ブラッキー/グレイシア/ママンボウ/ネッコアラ) |
84 | 準速32族(アバゴーラ) |
81 | 最遅85族(ゴルダック/カプ・レヒレ) 無振り61族(テッカグヤ) |
80 | 無振り60族(ポリゴン2/ヤレユータン/ピクシー/ラプラス/パッチール/リオル/ジバコイル/ニンフィア/ガオガエン/アシレーヌ/ドデカバシ/キテルグマ/メテノ流) |
79 | 最遅83族(ブーバーン/デンジュモク) 無振り59族(タイプ:ヌル) |
78 | 無振り58族(ラムパルド/ゴロンダ) |
77 | 最遅81族(マッシブーン) |
76 | 最遅80族(カイリュー/アメモース/ヌメルゴン/ナゲツケサル) 無振り56族(オーロット) |
75 | 最遅79族(バイバニラ/マッシブーン) 無振り55族(カイリキー/イーブイ/ハピナス/ジーランス) |
72 | 最遅75族(ドーブル/カプ・ブルル) |
70 | 無振り50族(ベトベトンR/ラッキー/ハリテヤマ/ヤミラミ/メレシー) |
69 | 最遅72族(アマージョ) |
67 | 最遅70族(ニョロトノ/メタグロス/ジュナイパー) |
65 | 最遅68族(アズマオウ) 無振り45族(ガラガラR/プクリン/ゴローニャR/ナッシーR/グランブル/デカグース) |
64 | 最遅67族(スリーパー/ランターン) |
63 | 最遅65族(サンドパンR/シャワーズ/ブースター/ハッサム/ペリッパー/ブラッキー/グレイシア/ママンボウ/ネッコアラ) 無振り43族(クワガノン/ケケンカニ/アクジキング) |
62 | 無振り42族(オニシズクモ) |
60 | 無振り40族(グソクムシャ/ダダリン) |
59 | 無振り39族(トリトドン) 最遅61族(テッカグヤ) |
58 | 最遅60族(ポリゴン2/ヤレユータン/ピクシー/ラプラス/パッチール/リオル/ジバコイル/ニンフィア/ガオガエン/アシレーヌ/ドデカバシ/キテルグマ/メテノ流) |
57 | 最遅59族(タイプ:ヌル) |
56 | 最遅58族(ラムパルド/ゴロンダ) 無振り36族(デンヂムシ/ジジーロン/バクガメス) |
55 | 無振り35族(ピッピ/ドヒドイデ/シロデスナ/バンバドロ) |
54 | 最遅56族(オーロット) 最遅55族(カイリキー/イーブイ/ハピナス/ジーランス) |
50 | 無振り30族(ヤドラン/パラセクト/カビゴン/ヤドキング/ヨワシ群/マシェード) |
49 | 最遅50族(ベトベトンR/ハリテヤマ/ラッキー/ヤミラミ/メレシー) |
47 | 最遅48族(メタモン) |
45 | 最遅45族(ガラガラR/プクリン/ゴローニャR/ナッシーR/グランブル/デカグース) 無振り25族(ギガイアス) |
43 | 最遅43族(クワガノン/ケケンカニ/アクジキング) |
42 | 最遅42族(オニシズクモ) |
40 | 最遅40族(グソクムシャ/ダダリン) 無振り20族(コータス) |
39 | 最遅39族(トリトドン) |
36 | 最遅36族(デンヂムシ/ジジーロン/バクガメス) 最遅35族(バンバドロ/ピッピ/ドヒドイデ/シロデスナ) |
33 | 最遅70族*0.5(鉄球ニョロトノ) |
31 | 最遅30族(カビゴン/ヤドラン/パラセクト/ヤドキング/ヨワシ群/マシェード) |
29 | 最遅60族*0.5(鉄球ヤレユータン) |
27 | 最遅25族(ギガイアス) |
22 | 最遅20族(コータス) |
9 | 最遅5族(ナマコブシ) |
- VGC2017の重要Sライン
※1 準速スカーフガブリアス抜き
カプ・コケコの上を取れることなどから、アローラダブル環境でのスカーフ型ガブリアスは使用率が高い。
そのため、追い風などS操作を絡めたパーティのアタッカーは、準速のスカーフガブリアスまで抜けるように素早さを伸ばしておきたい。
(スカーフガブリアスの素早さは231なので、追い風込みで抜くためには実数値116が必要。)
これなら控えめスカーフのカプ・テテフ抜きも兼ねることができる。
余裕があれば陽気最速のスカーフガブリアスを抜けるまで振っても良いだろう。
※2 最速カプ・コケコ抜き
カプ・コケコを擁する最速130族抜きは、S操作を絡める場合や拘りスカーフを持たせる場合に必ず意識したいラインである。
欲を言えば、すぐ上のスカーフ最速70族やスカーフデンジュモク、準速フェローチェまで抜くのがベスト。
フェローチェはビーストブーストで火力を上げるためには能力値を素早さ<攻撃・特攻にする必要がある都合上、性格をいじっぱりや寂しがりにして準速で使われることが多い。
※3 最速ガブリアス抜き
最速ガブリアス、すぐ下にボーマンダやウインディ、カプ・テテフが存在する。
ボーマンダとカプ・テテフは上からのZ技による縛りが強烈で、ガブリアスとウインディは上からの岩雪崩・バークアウトによる追加効果が厄介。
とりわけガブリアスはこのルールでも使用率が高く、ここを越えるポケモンをパーティに起用することは岩雪崩怯みによる運負けを減らすことに繋がる。
※4 134調整のウインディ抜き
中速ポケモンのS調整の目安ラインその1。
アローラダブルで使用率トップを誇るウインディは地ならしを使ったS操作が可能であり、その場合は地ならし1回で最速カプ・コケコを抜けるよう実数値134が調整の目安となる。
したがって、カプ・テテフやミラーを意識したウインディ、遅めのガブリアスやワルビアルなどはここを抜けるよう調整されることが多い。
※5 準速ペリッパー抜き
中速ポケモンのS調整の目安ラインその2。
雨パーティの天候始動要員であるペリッパーを抜くのはもちろんだが、
※1で前述した通り、追い風の恩恵を受けたい中速ポケモンは116に調整することが多い。
現環境では多数の構築が追い風を採用しているため、追い風前提の調整をしたポケモンを抜く意味でも重宝するだろう。
また、無振りカプ・テテフのSは115であり、レヒレ、ブルルはここより速くするとテテフとのフィールド合戦に負ける恐れがある。
【全国ダブル】雨サナバレルスイッチ
サーナイト | ハイパーボイス | トリックルーム | ふういん | まもる | サーナイトナイト |
モロバレル | ヘドロばくだん | キノコのほうし | いかりのこな | まもる | ゴツゴツメット |
ズルズキン | はたきおとす | ドレインパンチ | ねこだまし | ちょうはつ | ラムのみ |
ロトム炎 | 10まんボルト | オーバーヒート | エレキネット | まもる | オボンのみ |
ニョロトノ | ねっとう | なみのり | れいとうビーム | あまごい | こだわりスカーフ |
ルンパッパ | ねっとう | ギガドレイン | れいとうビーム | ねこだまし | とつげきチョッキ |
8月~10月にかけて全国ダブルのオフで使用した構築。
下記のように各オフで予選を抜け、結果を出すことができました。
第11回南白オフ | 準優勝 |
第9回北陸オフ (2016バトルロードグロリア北陸予選) |
ベスト8 |
第20回やまポケオフ | 準優勝 |
第30回がにゅーオフ (2016バトルロードグロリア九州予選) |
準優勝 |
概要
去年構築し、VGC2015で愛用した雨サナバレルの派生形。
最大の変更点はサーナイトに「トリックルーム」を持たせたことです。
これによって「スイッチトリル」の戦術を組み込めるようになりました。
「スイッチトリル」について
スイッチトリルとは、最初からトリックルームを張ることを前提に立ち回るのではなく、状況に応じてトリルを使う戦術のことを指します。
相手が速いポケモンを並べているならトリルを仕掛ける、
そうでないならトリルを無理に使わず通常速度で攻める、といった具合です。
したがって、Sを遅くしているのはズルズキンとモロバレルのみで、他は中速以上に設定しています。
このギミックによって、高速ポケモンの対処が楽になるとともに、電磁波や追い風、凍える風といったS操作に対してもカウンターできます。
ヒートロトムの採用について
以前は電気枠としてサンダーを採用していましたが、その採用理由の一つは相手の追い風に対抗してこちらも追い風を使う必要があるため、というものでした。
今回は相手の追い風に対してトリックルームで対応できるため、サンダー以外の電気枠を採用する道が開け、ヒートロトムの採用に至りました。
雨サナバレルに不足しがちだったフェアリー・電気・炎・氷への耐性があること、タイプ一致オーバーヒートによりギルガルドやモロバレルを縛れることなど、補完に多くの貢献をしてくれるポケモンです。
「ふういん+トリックルーム」のコンボについて
サーナイトの封印は、相手のニンフィア・メガサーナイトのハイパーボイスを封じることのできる技です。
今回はそれに加えてトリックルームを封印できるため、相手側のトリル展開を妨害できます。
トリックルーム依存度が強いトリパに対してはイージーウィンすることも可能。
総じて、相手の電磁波や追い風に対してはトリックルームで対処でき、
相手のトリックルームに対しては封印で対抗できるため、S操作に振り回されず、常に上をとって戦えるのがこの構築の強みです。
トリックルーム採用に関して注意すべきこと
サーナイトにトリックルームを持たせるうえで注意すべき点がいくつかあります。
1,サーナイトの素早さ
メガサーナイトの素早さは「127」という値に設定しました。
ロトムやミロカロスなど、中速のポケモンは大体抜くことができ、ヒートロトムのエレキネットとあわせればメガボーマンダも抜ける数値です。
スイッチトリルのコンセプトに従い、これらの中速ポケモンに対してはトリルを張らずに立ち回り、テラキオンやライコウ等の高速ポケモンにはトリルを張る流れで戦います。
とはいえ、相手側のSは簡単には判別できないもの。
S127より遅いガルーラや霊獣ランドロスがいたり、逆にそれより早いミロカロスや水ロトムが存在するため、計算が狂うこともあります。トリルを張って後悔することもあれば、張らずに後悔することも。
この点はスイッチトリルの難しいところであり、マイナーな型や配分は割り切るか、相手に先に動かれてもケアができるような立ち回りをしていく必要があります。
トリックルームを使う際にメガシンカをしなければ、1ターンのみメガシンカ前の素早さで動けることも活かしたいところ。
そのメガシンカ前の素早さは「107」。これ以上遅くすると非トリル下でニンフィアに上を取られ、封印する前にハイパーボイスを受ける事態が起こり得るため、そうした面でもこの設定が妥当と判断しました。
2,サーナイトの技スペース
サーナイトにトリックルームを採用したため、技を1つ切る必要があります。
ハイパーボイス・守るが必須技であることを踏まえると、エスパー技か封印を諦めることになりますが、エスパー技を抜くことにしました。
これによって懸念されるのは相手のモロバレルへの打点が不足することです。
もっとも、最近のモロバレルは特殊耐久に振っている場合が多く、サイコキネシスがあったとしても一撃で落とせるとは限りません。
それに加えて、トリル下であればこちらが動く前にキノコの胞子でサーナイトを眠らされてしまうため、結局仕事はされてしまいます。
そこで考えたのがズルズキンに挑発を持たせ、補助技を封じてモロバレルを腐らせることでした。
ズルズキンはラム持ちなので、トリル下であってもキノコの胞子を恐れず挑発を狙うことができます。
挑発はギルガルドに対しても大変有効な技であり、総じて、トリル対策をモロバレルやギルガルドに依存しているパーティに対して強くなれます。
ただし、ヘドロ爆弾を積んだモロバレルは、挑発状態でもサーナイト・ルンパッパの弱点を突いてダメージを与えてくるため要注意。
使用率は低いですが、モロバレル以外の毒タイプ、特にメガフシギバナには苦戦を強いられます。
主な展開
【サナバレル+ズキン】
主にガルーラスタンに対する選出。
あるいはトリルや威嚇が刺さる相手に対しての選出となります。
ラスト1匹は相手がヒードラン入りの構築ならニョロトノを出し、ヒードランの代わりにギルガルドやファイアローを入れている構築ならヒートロトムを出していきます。
CHALKに強いズルズキンと雨サナバレルの組み合わせであるため、CHALK系統の構築には高い勝率を誇ります。
ズルズキンとモロバレルをぐるぐる受け回して威嚇・猫だまし・再生力を活用し、サーナイトを護衛してハイパーボイスを通すのが勝ち筋。
【雨サナスイッチ】
ボーマンダ、リザードン、サーナイトなどをメガシンカ枠とするパーティに対して有効な選出。
理想的な形は、先発ルンパサナで猫トリルを決め、トリル下のサナバレルルンパ(ズキンロトム)で相手を削り、トリルが切れる頃合いを見てニョロルンパを並べ、雨で制圧することです。
初手でサーナイトをニョロトノに入れ替え、ニョロルンパの布陣を作る流れも強力。
【雨サナバレル】
従来の雨サナバレルと同じく、先発サナバレルで相手を削り、後発ニョロルンパでトドメを刺しに行く選出。
雨が刺さる相手や、ズルズキンを先発で出しにくいミロカロス入りのガルーラスタンに対して出すことが多め。
因みに、ミロカロス入り構築のガルーラはグロパン守る型が多く、大半は猫だましを持っていないため、初手で両守るせず粉ボイスから入っても問題ないと考えます。
個別解説
メガサーナイト
【ハイパーボイス、ふういん、トリックルーム、まもる@サーナイトナイト/トレース→フェアリースキン】
171-×-90-231-156-127 (H220,B36,C196,D4,S52) ひかえめ
※メガシンカ前 171-×-90-187-136-107
HB:A146ファイアローの命の珠+ブレイブバードを確定耐え、A133ファイアローの拘り鉢巻+ブレイブバードを高乱数耐え(75%)
C:11n
S:エレキネット込みで最速メガボーマンダ抜き
メガシンカ枠。モロバレルと二匹の猫だましによるサポートで行動機会を確保します。
素早さに振る努力値の量を抑えているため、耐久にも信頼が置けます。
サーナイトミラーにおいて、準速・最速のサーナイトには先手を取られて封印をされてしまう心配があります。
一年前に雨サナバレルを組んだ時と比べ、準速・最速の封印サーナイトは環境に増えました。
もっとも、こちらが準速・最速まで上げたところで同速勝負。そうした不毛な封印合戦をするよりは、中速にしてSの優劣をはっきりさせる方が私は好みです。
トレースの順番を見て、こちらが早いなら先に封印を仕掛ける、相手が早いなら猫だまし+トリルから封印を仕掛ける、あるいは相手が封印を使っている隙にサーナイトを引っ込めて雨やモロバレル、ヒートロトムで戦う線に切り替えるといった風にミラーでは立ち回ります。
モロバレル
【ヘドロばくだん、キノコのほうし、いかりのこな、まもる@ゴツゴツメット/さいせいりょく】
221-×-112-105-122-39 (H252,B172,D84) おだやか ※S個体値9
HD:C220メガサーナイトのサイコキネシスを確定耐え、C155ウルガモスのオーバーヒートを高乱数耐え(93.7%)
S:最遅ドサイドン-1
キノコの胞子と怒りの粉によって味方を守るサポーター。
トリル下では上からキノコの胞子をばら撒いてもらいます。
フェアリータイプやルンパッパ、キノガッサを意識して攻撃技はヘドロ爆弾を採用。
配分は特殊耐久を厚めにしました。
サイコキネシスを耐えられるため、相手のサーナイトの前でも強気に動けるようになります。
また、ガルウルガとサナバレルで対面した際、ウルガモスのオーバーヒートでモロバレルが落ちる→ガルーラの攻撃がそのままサーナイトに通って壊滅、という事態が考えられましたが、オバヒ耐えを施したことによりそれを避けられます。
物理耐久を減らした分はズルズキンの威嚇を回してカバーしたいところ。
ズルズキン
【はたきおとす、ドレインパンチ、ねこだまし、ちょうはつ@ラムのみ/いかく】
171-156-137-×-135-56 (H244,A252,B12) ゆうかん ※最遅
HB:A146ファイアローのブレイブバードを高乱数耐え(93.7%)
サーナイトのパートナー。
威嚇と猫だましによる味方の護衛、ハイボの通りにくいギルガルド、ナットレイ、ハピナスらへの打点を担います。
トリル下ではズルズキン→サーナイトの順で動くため、はたき落とすで相手のオボンやチョッキを落としてからハイパーボイスを通して大ダメージを与える流れが強力です。
当初はファストガードを持たせ、ファイアローのブレイブバードやボルトロスの電磁波威張るを防いでもらおうと思っていましたが、挑発が必要になっため見送りました。
ただ、ズルズキンのファストガードは有名であるため、相手は警戒して先制技の使用を躊躇してくれることもしばしば。
挑発は汎用性が高く、上記のモロバレル対策以外の用途も多々あります。
ギルガルドに対してはトリル下で挑発→叩き落とすと動けば難なく仕留めることができます。
攻撃技がハイパーボイスオンリーなためワイドガードに完封されるというサーナイトの欠点も、1ターン待てば挑発によって対処が可能。
これも1ターン待つ必要はありますが、トリル下で威張るを乱打する下品なボルトロスも大人しくさせることができます。
相手の守るを封じられるため、トリルターン稼ぎも許しません。
ラムのみはモロバレルのキノコの胞子対策を主として、熱風・熱湯・炎の体による火傷事故の保険にもなります。
当然、ドーブルのダークホール対策としても優秀。
ロトム炎
【10まんボルト、オーバーヒート、エレキネット、まもる@オボンのみ/ふゆう】
140-×-127-172-127-124 (H116,C252,S140) ひかえめ
S:最速ユキノオー抜き
電気・炎枠としてファイアロー、ギルガルド、ハッサム、ナットレイ、シュバルゴなど苦手分野の対策を担当。
オーバーヒートによりモロバレル・ギルガルドに大打点を与えられることが強みで、特攻が2段階下がる反動も受け回しがしやすいこの構築なら容易にリカバーできます。
また、サンダーにはない電気・炎・フェアリー・氷耐性を持っているため、メガリザードンやメガサーナイト、ユキノオー、化身ボルトロスを相手に優位に戦えます。
S操作技はエレキネットですが、電磁波と比べての利点は主に下記の5点です。
1,攻撃技である
襷を割るのはもちろんですが、ダブルダメージでも10万ボルトの半分近くの威力はあり(威力41)、決して軽いダメージではありません。
ブレバの反動が蓄積したファイアロー程度であれば落としてしまうこともあり得ます。目安として耐久無振りのファイアローなら6割以上、HP全振りのものでも半分以上削れます。
2,全体技である
2体のSを同時に落とせるほか、怒りの粉・この指とまれ・避雷針に吸われません。
3,状態異常として重複しない
麻痺と違い、モロバレルのキノコの胞子による眠りと重複しないため、眠らせている間にSを落とすこともできます。
4,電気タイプにも有効
サンダーなど麻痺しない電気タイプにも効果があります。
5,ラムのみや神秘の守りに防がれない
テラキオンなどのラムに引っかかりません。
電磁波が弱体化する第七世代では是非エレキネット民になりましょう。
一方デメリットとしては、命中率が95%であるため不安定なこと、Sの下げ幅が足りない場合があることが挙げられます。ミロカロス・キリキザンの特性を発動させることにも注意が必要です。
努力値は特攻に全振り。
メガサーナイトのダブルダメージハイパーボイスとあわせてミロカロスや硬めのモロバレル、ギルガルドを突破できるようにするためであり、集中攻撃で202-145ミロカロスを落とすためには特攻を削れません。
耐久に振ったメガリザードンYもエレキネット→10万ボルトで処理できます。
ミロカロスとキリキザン、ユキノオーに先手を取りたいことから、素早さも伸ばしています。
ニョロトノ
【ねっとう、なみのり、れいとうビーム、あまごい@こだわりスカーフ/あめふらし】
166-×-95-142-120-134 (H4,C252,S252) おくびょう
雨を降らせることで相手の炎タイプを腐らせるのが役目。
ヒードランに身代わりを貼られても雨でケアでき、そのおかげで安心してサナバレルを並べられるのが「雨サナバレル構築」の最大のメリットと言えます。
リザードンに対しては二匹の猫だましやヒートロトムで時間を稼ぎ、相手がメガシンカするのを待ってニョロトノを投げ、雨を降らせたいところ。
トリルを使う構築であるため、最遅にする手もありました。
しかし、トリル下の5ターンで戦うのはズルズキン、モロバレル、サーナイトの三者だけで事足り、トリルが切れた後のトドメ役として活用したかったことから、スカーフ型を選びました。
ルンパッパ
【ねっとう、ギガドレイン、れいとうビーム、ねこだまし@とつげきチョッキ/すいすい】
155-81-91-156-120-122 (B4,C252,S252) ひかえめ
定番の雨すいすいアタッカー。
雨天下で暴れるだけでなく、サーナイトのトリルを猫だましで補助した後、そのまま広範囲の弱点を突けるアタッカーとして動いてもらうことも多いです。
雨パーティ対策としても頼れる存在であり、このポケモンを見て相手はニョロトノの選出を切ることが多いため、こちらのヒートロトムが暴れやすくなります。
持ち物は単体性能を高めるためのチョッキ。
トリルを絡めた構築とあって素早さをどこまで振るかは難しいところでしたが、Sを落とすとスカーフ霊獣ランドロスを抜けなくなることや、ルンパッパミラー、対ミロカロス・水ロトムを考慮して準速にしました。
【シンオウダービー】シザリガートリパ
インターネット大会「シンオウダービー」で使用した構築。
最高レートは1825だったものの、44・45戦目というラスト2戦で負けて最終1789という少々残念な結果になりました。最終戦績は35勝10敗。
ミスキャストだったカビゴンを別のポケモンに変えてサブロムで回したかったですが、ポケモンGOに時間を取られて断念( ;∀;)
概要
ファイアローやモロバレルが存在せず、マニューラサンダーガブリアスや雨パーティが主流となるこのルールではトリパが非常に強いと考えました。
使用不可能なメガクチートやローブシンに代わる鈍足アタッカーとして、シザリガーをメインに組んでみました。
シザリガーについて
シザリガーはマイナー臭漂う見た目とは裏腹に、環境最高峰のパワーを備えているポケモンです。
第六世代で威力が強化された「クラブハンマー」と「はたきおとす」を、特性「てきおうりょく」込みのタイプ一致で使用可能。
命の珠+適応力+はたきおとすの火力指数はメガクチートのじゃれつく以上。HP振りのハッサムやサンダーも乱数一発で落とせるほどです。
クレセリアやメタグロスのような物理耐久オバケも弱点を突いて粉砕できるため、トリルターン内に決着をつけるのも難しくありません。
脱出ボタンカポエラー+トリルサーナイト
シザリガーと組み合わせるうえで最適だと考えたトリル起動役はサーナイトでした。
フェアリー技によってシザリガーの攻撃範囲の穴である悪や格闘タイプの弱点を突くことができ、
反対にフェアリー技を半減する炎やメタグロスに対してはシザリガーが打点を持っているので相性が良いです。
フェアリー技+水技、フェアリー技+悪技の攻撃範囲の相性の良さは雨サナバレルでも体験したことがあります。
理想的な展開としてはトリックルーム下でサーナイト+シザリガーコンビを並べることですが、
この布陣を作るための準備役として脱出ボタンカポエラーを採用してみました。
初手でカポエラー+サーナイトを並べ、猫だまし+トリックルーム。
相手が全体技などでカポエラーを殴ってくれれば脱出ボタンが発動しシザリガーが光臨。トリル下でシザサナの並びになります。
後ははたき落とすとマジカルシャインを連打してイージーウィン、という作業パーティのような動きが可能です。
基本選出は先発カポエラー+サーナイト、後発シザリガー+ウインディ。
トリックルーム下で相手を削り、高威力先制技である不意打ち、アクアジェット、神速でトドメを刺す流れを理想とします。
個別解説
シザリガー
【はたきおとす、クラブハンマー、アクアジェット、まもる@いのちのたま/てきおうりょく】
169-189-105-×-77-54 (H244,A252,D12) ゆうかん ※S個体値0
H:10n-1(命の珠の反動意識)。
トリックルーム下でのエース。
特性の適応力と技の威力の高さによって、メガシンカポケモンにも劣らない火力を有します。
マリルリとの差別化のポイントは火力の高さとタイプ一致のはたき落とすを使えること。
シンオウダービーでは貴重な悪タイプであり、硬いエスパー・ゴーストタイプに足止めされないのが魅力的です。
先制技のアクアジェットは、マニューラを6割以上、ガブリアスを4割程度削る火力。
クラブハンマーはキングラー、ブロスター、シザリガー限定技で、【威力100/命中90/急所に当たりやすい追加効果有り】という、アクアテールの上位互換にあたります。
4世代で特殊技から物理技に変更、5世代で命中率が85→90に、6世代で威力が90→100と作を重ねるごとに地味に強化されているらしいです。
サーナイト
【ムーンフォース、マジカルシャイン、トリックルーム、まもる@オボンのみ/シンクロ】
174-×-94-187-135-76 (H244,B68,C196) れいせい ※S個体値0
HB:A200ハッサムのテクニシャン+バレットパンチを最高乱数以外耐え
C:11n、183-106ガブリアス・157-131カポエラーをムーンフォースで確定1発
トリックルーム始動役。特攻が高く、多くの弱点を突けるため自身もトリル下のアタッカーとして機能します。
サマヨールやクレセリアと比べて防御の低さがネックですが、2枚の威嚇とオボンのみで十分カバーできます。
フェアリー技を2つ持たせているのは、環境にめぼしい毒タイプが少なくエスパー技が不要だと思ったのと、ガブリアス・カポエラーを一撃で倒す打点として単体技のムーンフォースが欲しかったからです。
特性をトレースにすると特性の発動順でS関係がバレるため、シンクロを選ぶことにしました。
素早さがバレないことで拘りスカーフの可能性を相手に警戒させられるのは大きく、相手としては挑発や吠えるといったトリルガンメタをしづらいはずです。
シンクロの発動機会も意外とあり、熱湯や鬼火で受けた火傷を返すという場面がよく見受けられました。
カポエラー
【インファイト、ねこだまし、ふいうち、いわなだれ@だっしゅつボタン/いかく】
157-161-115-×-131-90 (H252,A252,D4) いじっぱり
猫だまし・威嚇でサーナイトのトリルを補助し、脱出ボタンで迅速かつ安全にシザリガーに繋げます。
脱出ボタンを発動させるうえで狙い目なのは全体技。
このルールでは3犬のバークアウトや放電地震、波乗りなど全体技が飛び交うため、それによって発動してくれる場面が多々ありました。
反対に苦手なのは鬼火。ボタンが発動しないうえカポエラーが腐ってしまうので不利な盤面になります。
鬼火を撃たれそうならウインディに交代するのが吉。
技はインファイトと猫だましは確定として、サブウェポンに岩雪崩と不意打ちを選びました。
岩雪崩は追加効果の汎用性が高く、サンダーやフリーザーを削るのに役立ちます。
不意打ちは過去作限定技。単純に威力が高く、こちらのサーナイトの弱点であるゲンガーを削れるのが優秀でした。
最遅で使うべきでしたが、不意打ちカポエラーは意地っ張りの個体しか持っておらず、
勇敢を用意する時間が無かったため泣く泣く意地っ張りでの採用。
ウインディ
【フレアドライブ、インファイト、ワイルドボルト、しんそく@こだわりハチマキ/いかく】
191-176-100-×-100-124 (H204,A236,S68) いじっぱり
H:16n-1
A:11n
S:最速ユキノオー抜き
シンオウダービーにおいてはサンダーと並ぶハイスペックポケモン。
威嚇によるサーナイトの耐久補助、鬼火や鋼技からの逃げ道、フレアドライブによる鋼タイプの駆逐、終盤神速でトドメを刺す役など多くの役割を担います。
この構築で苦手気味なマリルリに対して、後出しから対処しやすいのも優秀です。
カポサナ・シザサナの並びに対してマリルリを出された時は、サーナイトのマジカルシャインでダメージを与えつつ、カポエラー(シザリガー)をウインディに交代して威嚇。
マリルリが複数回の威嚇を嫌がって腹太鼓を叩いてくれれば、シャインの蓄積ダメージと併せて鉢巻神速で縛ることができます。
太鼓を使っていないならワイルドボルトでごり押せます。
最遅にする手もありましたが、無振り70族以下にできずメタグロスとのS関係がはっきりしないのは嫌だったので中速での採用としました。
キュウコン
【ねっぷう、ソーラービーム、にほんばれ、まもる@じゃくてんほけん/ひでり】
171-×-96-110-121-167 (H180,B4,C68,D4,S252) おくびょう
HD:C182ラティオスの珠流星群、C161キングドラのメガネ流星群を最高乱数以外耐え。
雨対策。ニョロルンパやニョログドラの火力でサーナイトがごり押され、トリルを決められずに負ける、という展開を避けるための採用です。
ユキノオーと違い、雨+鋼タイプという構成に強いのもポイント。
雨パーティを相手にしたとき以外はほぼ出さないので、対雨特化の型としました。
手動天候の日本晴れを持たせて天候合戦に強くし、
晴れ下で水技を受けた際には持ち物の弱点保険が発動して暴れてくれる、という仕掛けになっています。
ウインディと並べて使うことは少なめ。フレアドライブが日照りで強化されるものの、鉢巻だけでも十分な火力があり、むしろ同タイプ二匹を並べることはガブリアスに一掃されるなどのデメリットの方が大きいです。
一方で基本選出のカポサナ側はガブリアスが大得意であるため、炎2匹で初手ガブリアスを誘ってくれるのはありがたい点でした。
カビゴン
【おんがえし、ほのおのパンチ、のろい、まもる@たべのこし/あついしぼう】
247-178-106-×-130-31 (H92,A252,B164) ゆうかん ※S個体値0
HB:A162鉢巻ウインディ・A161カポエラーのインファイトを確定耐え。
シザリガーを出しづらい晴れパーティなどに対して、代わりのエースとなってくれることを期待して採用。
ただ、格闘技、威嚇、鬼火持ちに睨まれて動きづらいことが多く、思ったような活躍はできず。
カビゴンが構築に入っていることで、トリルしない構築に見せづらくなったのも失敗でした。
熱湯と鬼火で火傷させられることがやたら多かったので、空元気を持たせても良かった気がします。